地図の便利な使い方
しばらく通路を歩いていると、急に穴になっていた。
まさかとは思うがここを降りるのか。
「人は見掛けなかったからな」
手の甲を上げると地図が表示された。
上からじゃ分からないな。
指で方向を変えたり尺度を変えていると、横向きにすることができた。すると穴を降りた先に旗が立っている。
ここにその“マ何とか”が居るらしい。
「……駄目だ一旦戻ろう」
真っ暗な洞窟の穴に何の準備もなく降りる勇気は残念ながらない。なので一旦戻ってロープを取り出すと近くの木にくくりつけて再び穴へと向かう。
「よーし、行くか!」
ロープの先に石をくくりつけてから、ロープの束を穴に投げ入れた。
ゆっくりと穴を降りていく。
地図を見る限りだとそこまで深さはないはずだが。何せ暗くて地面が見えないので距離がわからない。
「あ、そうだあれあるじゃん」
地図を表示。すると穴の真ん中に矢印。
なんて便利な地図なんだ。
そんな感じで下までの距離を確認しつつゆっくりと降り、ようやく地面に足が着いた。
そこでようやく光苔で作られたランタンを取り出した。
【光苔】
暗闇で発光する苔。水と日光を定期的に与えるだけで、枯れるまで光続ける。ちなみに明るいところでは発光しない。
地図を確認すると、あと少しだ。
ランタンを翳しながら進んでいくと道が狭くなっていた。天井が崩落でもしたのか。
回り込んで行こうとすると、ゴリッとした感触が足裏に。
「?」
何だろう。
ランタンを地面に向けると、なんと、人の腕を踏んでいた。
「ほあああああーーーっ!!!?」
驚きに飛びずさるテレンシオ。
地図を確認すると、腕がある所に旗が立っていた。
崩落に巻き込まれていらっしゃる!!!
「うーん……、いたい……」
腕がもぞりと動いた。
生きてた良かった。
ランタンを腕の根本にずらしていくと上半身か見えた。
そして盛大な腹の音。
え?
頭がもぞりとこちらを向いて、金色の瞳がテレンシオの姿を捕らえた。
「あの……本当に申し訳ないんだけど、なんか食べるもんをください……」
急用につき、明日の分を明後日に回します




