素材屋に行きましょう
それから洞窟巡りは順調だった。何よりもテレンシオの剣が当たるようになったのが一番大きい。
ただ。
「おい!テレンシオもういい!そいつもう倒してるから!!」
目玉模様に似た物を見付けると執拗に攻撃するようになったのはいただけない。目が座って怖いし、仲間が羽交い締めにして引き剥がさないといつまでも攻撃しているのは正直恐怖だった。
一体穴に落ちていた少しの時間でこいつに何があったのか。
そしてこの鞄の中身は何なのか。
ググルグは中身を一つ取って食べた。
ただ物凄く甘くて美味いのは確かだ。
しかも何故か体力が回復するような感覚がする。疲れがとれるというか、やる気が出ると言うか。とにかく素晴らしいものだった。
今はこれを疲れたときの薬として皆に手渡している。
そうして後半ほとんど遠足気分なまま洞窟巡りを終え、テレンシオとググルグ達は戦利品を手に近くの町に向かった。
「何するの?」
「素材屋に行くんだ」
「ああ、換金しに行くのか」
獣や魔物を倒したら、皮や牙、もしくは持てるようなら体ごと持っていくと、その鮮度によってお金に変えてくれる所がある。
テレンシオはそこを換金所と勘違いしている節があるが、あながち間違いではない。
「テレンシオは行ったことあるのか?」
ミケランジェロが馬を近付けて聞いてきた。
ググルグの馬の後ろに相乗りしているテレンシオは頷く。
「だって俺たちそれで暮らしてたし」
「ギルドに行ったことは?」
「ギルド?」
テレンシオは聞きなれない言葉に頭を傾ける。
「ノーブル人達が立ち上げた組織で、なんでも依頼の相談事や、素材屋と協力して取り引したりしたり、ランク分けして依頼の振り分けをしたりするところらしい。最近増えてきたんだぜ」
「へぇー、面白そう」
「ハンター登録もできるから、便利なんだぜ!な!フォーさん!」
ミケランジェロがググルグに意見を求めるが、ググルグは「私は好きではない」と一蹴した。
「なんか知らないけど、フォーさんは嫌いっぽいんだよなぁ」




