歴史ジャンルも面白いじゃない!と思った話
歴史ジャンルと銘打ちましたが、最近読み始めた事もあり主に転生・逆行転移ものになります。
主人公の立場で言えば異世界ものでいう内政チートメイン。
史実キャラで言えば元ネタあり悪役令嬢ものでいう実はあのキャラクターはこんな背景があった系。
もちろんそれだけでない様々な作品がある訳ですが、歴史IFものにはそんな良いとこ取りというか歴史もの特有の面白さがあると思うのです。
皆さんは歴史もの小説はお好きでしょうか?
自分はさほど歴史に詳しいと言う事は無いのですが最近大いにハマってしまいまして。延々読み耽ってしまうため時間がまるで足りません。(嬉しい悲鳴)
歴史系はそれなりに歴史の知識がないと楽しめないと思う方も居るかも知れませんが、案外そんな事もないと思います。というかテレビの時代劇などを普通に観れているレベルなら大丈夫だと思います。
地の文や主人公の脳内解説で時代や人物の特徴を説明してくれる事が多いですし、
読んだ範囲内で個人的に好みだったのは転生ものと逆行転移もの辺りで、それに伴う歴史IF系や、実際会ってみたら史実武将が実はこんな人だった系も好きですね。
歴史にIFは無いという事は様々な方が仰っている事ですが、それでも「あそこであの武将がこう動いていたらどうなっただろう」とか「あの人が生きていたら」など、歴史のIFについて考えたり駄弁ったりするのって楽しいんですよね。
一次史料を必死に読み解いている歴史家の方々を軽んじる訳では無く、子供達がスタ○ーンとヴァ○ダムのどっちが強いかと遊びで話す的なアレです。あり得ないから面白い。そんな楽しさ。
それにしても面白いしスイスイ読めるのは何故だろうと考えると、史実を元にしているという点で異世界ものとはまた違う意味で歴史ものはテンプレ的要素が影響しているのかな、と作品を読んでいて思ったりします。
(※テンプレは物語を作るのに役立つ便利な仕組みと定義しています。)
異世界ものにおけるテンプレが作者の思う物語を支えるための舞台装置的な役割だとすると、歴史もののテンプレ(史実)は脚本自体と言いますか。
異世界もののテンプレは物語自体を保証する物ではありませんが、歴史もののテンプレは物語自体を保証していると言いますか。
大筋となる歴史の流れがあるからこそ、改変を含めて作者さんがそれをどう調理していくのかを楽しめるのだろうなと思います。
もっとも歴史もののテンプレはある程度歴史を知っている人に対してでないと適用されないものではありますが。
あと歴史ものは基本的な知名度やそれによって生じるキャラクターの魅力という利点もあるのかなと。
例えば織田信長、上杉謙信、武田信玄といった名前を目にした時、大抵の人は歴史の知識の多少に関わらず外見なりキャラクター性なりにそれなりのイメージを持てると思います。
これが塙直政、宇佐美定満、飯富虎昌といった面子だと誰?となる人も多くなるかも知れませんが。
人によってイメージは違うでしょうし書く物語や設定によっては一般的なイメージから大きく外れる場合もあるでしょうが、違いを楽しむのもまた一つの楽しみ方と考えるとやっぱり利点だなあと思います。
また歴史ものの多くは異世界もののような個の武力による無双がやりづらい事もあり、必然的に役割分担のため有名・無名、文官・武官問わず周囲のキャラへのスポットが当たり易くなる特徴があると思います。
そこで読者が分かりやすい形でキャラクター性や役割を与えられる事で各キャラへの理解が深まる。
これはキャラの分かりやすさもさることながら、前述した歴史テンプレ(史実)を知らない人にも物語を理解してもらいやすくなる事でもあるのだろうと思います。
こうして考えるとやっぱり多少なりとも歴史の知識があった方が視点が増えて歴史ものを楽しめるのは確かなんだろうなあと思います。
とはいえ学校の授業でやった内容のうろ覚えくらいでも読む分には問題無い事が多いと思うので、最近新しいジャンル開拓したいなーなんて思ってる方にはちょっと目を通してみて頂きたいジャンルでもあります。
日本が舞台の作品なら地名はもとより敵も味方も(妖怪等でなければ)日本人。案外異世界ものより入り込みやすいかも知れません。
「昔歴史の授業で習ったけど全然面白くなかった」なんて思う方も、記号としての歴史と物語としての歴史だと全く違う印象になるかも知れません。
実際自分も学校時代は歴史をそんなに好きではなく、後年ゲームなどで興味を持って好きになっていったクチですし。
ここは趣味で書いたり読む小説サイト。そんな所でまで強要されて何かを学ぶ必要も無い訳で。
読んでみて興味が湧いたなら調べてみる事もある。そのくらいでいいんじゃないかと思います。
結論としては、分からない・難しそうと敬遠せずに物は試しに歴史もの読んでみよう!という事でひとつ。
いやほんとに何で今まで読まなかったという面白さでですね。
ああ、どんどん好みの作品が増えて行く。(嬉しい悲鳴)