読みたい小説を探すって実はかなりハードルが高い行動なのではないだろうかと思った話 ~作品の探し方を考えてみる~ 【前編】
特に「なろう」初心者の人にとっては。
というかよほど興味を持っていない限り漫画にしろゲームにしろ大抵の娯楽において「楽しむために自分で情報を集める」所まで辿り着く事自体難しいのではと思ったり。
皆さんはどうやって読みたい小説を探していますか?
ランキングや検索など新しい作品と出会う方法はありますが、そもそも「小説を読むぞ!」「好みの作品を探すぞ!」と意気込んでいる根っからの読み手ならともかく、例えば書籍化やアニメ化、各種メディアミックスされた作品からなろうに辿り着いたような層はそこまでして探そうとするのだろうか、とふと思いまして。
本当に普段小説を読まない層の人達にとっては、きっと目的の作品まで何も考えずに辿り着けるとか辿り着くまでの経路が分かり易いというのが望ましいのだろうなあと思ったり。
その点に注目して「なろう」のトップページを見てみると、見やすいかはともかくそういった所謂ライトな層が望むような作品が表示されやすくなっているなあと改めて思いました。
そんな訳で「なろう」トップページから出来る作品探しの特徴を、難易度と共に自分なりにまとめてみようかと思った次第。
ちなみに難易度については
【初級者】―― なろうに来たばかりで小説の探し方が分からない。もしくは使い始めたばかり。
【中級者】―― なろうに来てからそれなりに時間が経っていて有名所含めお気に入りの作品がそれなりにある。自分の好みの作品を探したいと思っているor探している。
【上級者】―― かなりの作品を読了している上にスコッパーと呼ばれるレベルで作品を探している。
という具合にどの層向けかざっくり分けています。
その1 「ランキング」 【初級者~中級者向け】
累計や年間といったポイント上位作品から日刊での伸び盛り作品まで。
なろう初心者から新たな出会いを求める中級者以降の人までカバーする、言わずと知れた作品探しの便利機能。自分も日刊の100位以内なんかは割とよく覗いています。
そしてランキングの最大のメリットは普段小説を読まない人でもとりあえずランキング上位で好みだと思った作品から読み始めれば安心という圧倒的安心感でしょうか。
ジャンル別の累計や年間などは、中級者以降の人でも自分のカバー外だったジャンルに入門する上での大きな参考になる事でしょう。
その2 「今日の一冊」 【初級者~中級者向け】
様々なジャンルの作品のあらすじと序盤の展開、メインキャラを紹介している。存在が地味(暴言)。それと収集データを参考にしているらしいけどどんな基準で作品が選ばれているのかが結構謎。
今日の、と銘打ちつつ更新頻度は隔週とそんなに高くないのが玉に傷。
ただ本当にジャンルが千差万別でどれも面白い(面白そうな)ため、思い出した時に覗いてみると思わぬ発見があるかも知れない。
その3 「新着小説」 【中級者~上級者向け】
短編、完結済み連載小説、更新された連載小説の順にそれぞれの新着小説を表示している。
「読もう」と違い「なろう」にはトップページに小説検索が無い(ちょっと回り道しないといけない)ため、トップに表示されているという点で手軽さはある。
ただ本当にただの新着順なのでそこから読みたい作品を見つけるのは厳しいかも?
その4 「書報(出版作品紹介)」 【初級者~中級者向け】
その名の通り書籍化された作品を紹介するコーナー。
既に書籍化されているためジャンルや好みの問題はあれ面白さは折り紙つきと言って良いと思います。
全てのジャンルを網羅している読み手ばかりではないと思うので、普段と違うジャンルで面白そうな作品を探すという意味で中級者以上の人も活用出来るのではと思います。
注意点としてここから直接なろうの作品ページに飛べません。作者ページには飛べるのでそこから該当作品に向かう形になります。
番外1 「ユーザーの新着活動報告」 【特質系】
作者マイページにある活動報告が更新されるとここに新着順で表示されます。
直接作品の面白さを伝えてくれるものでは無いかも知れませんが、面白そうな活動報告から逆説的に面白そうな作品に辿り着く事もある……かも知れない。
なろうトップの右下の方にめっちゃ小さく表示されてるので目立たないのが玉に傷。というかこの話を書くにあたってトップを眺めていて初めて気付きました(小声)。
番外2 「ユーザ検索」 【特質系】
こちらもユーザー経由で作品を探す系。特定のユーザーを探すだけでなく全ユーザーを特定の条件で検索できるのがミソ。
総合得点の高い順はジャンルはバラバラながら概ねランキングと同じような感じなので割愛。
小説投稿数が多い順だと短編作者が表示されやすく、それだけに気軽に読め作風を知りやすいメリットがあると思います。
投稿した小説文字数が多い順だと、長期連載の有名作品の他にも(話数、文字数の割に)あまりポイントが入っていない作品も散見されるため、有名所は読み尽したのでじっくり腰を据えて読める作品を見つけたい、という人にオススメかも。ああ、精神と時の部屋に籠って小説読みたい(本音)。
そして個人的に一番面白いと思ったのがレビューした回数が多い順。
それだけレビューをしているという事は当然読んだ小説も多いはず。つまり……マイページのブクマを参考にして面白そうな作品を探すのに最適なんですよ。
しかしレビューを書きたいと思っている身からすると回数上位はほんとにすごいなあ(感心)。
この時点で結構長くなってしまったので一旦ここで区切っておきます。
次は「読もう」の方に触れてみたいと思います。
そういえばちょっと気になって調べてみたら、現状検索できる範囲で1件でもレビューした事のあるユーザー数は8755人のようです。総登録者が100万くらいだから……あっ(察し)。
以前評価した事の無い読者が8割いるというエッセイを見かけた事がありますが、やっぱりレビューの敷居は高いですねえ。