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日録ログダイアリー  作者: 鏡 もち
14/20

1月22日 物流と魔法業界に関する考察

魔女の宅急便を見た。


この作品は、株式会社魔女の宅急便(以下魔女宅と表記)の創業者キキ氏の青春時代を描いたものである。

魔女宅は映画同様、魔女が箒で物品を運ぶビジネスを展開。スピード・正確性を追求する物流業界に違った有り方を示した。

即ちキキ氏は、「運ぶ」ということ自体にエンターテイメント性を持たせ、物と同時に「想い」を運ぶ提案を行ったのだ。


効率最重要を誰もが疑わなった時代には、苦しい経験もした。それでも魔女宅は初志を貫き、現在では業界で一線を画す存在となった。

誕生日や結婚などのお祝いで、またはクリスマスのサンタ代行等で魔女宅を利用したことがある方も多いだろう。

速度を売りにするAmazon.comと対比して語られるのは、こういった経営方針の違いからである。


また荷物を運んだ先で魔女達が顧客の要望に応え、結果的に魔女によるベビーシッター・家庭教師・家政婦など新たなビジネスが次々と誕生した。

今の若い方は知らないかも知れないが、「聞きしに勝る」は偉大な経営者であるキキ氏をも上回るというところから転じた諺である。


数年前、魔女宅はキキ氏の娘ニニ氏が引き継いだ。

二代目経営者は大成しないというが、氏に限ってはそういうこともなさそうだ。


経営交代間もなく終活ブームに乗り、魔女葬が話題となった。死後、灰を魔女に空へと還してもらう形式の葬儀だ。(注:日本ではまだ違法です)

また消え行く個人経営の書店と連携し、宅配を請け負うという発表も記憶に新しい。

魔女は画一的ではなく、地域、店舗に合わせた形で宅配にあたる。追加サービスとして魔女による読み聞かせも行う予定。

ただ物を運ぶだけではないことを強みとしてきた同社らしい発想だ。

これはAmazon.comと対立することが約束されており、こういった面からも氏には、在りし日のキキ氏が重なって見える。


課題は一時の魔女需要減少による、運び手の不足である。

そのためホグワーツ魔法魔術学校と結び、産学連携による魔女育成にも乗り出していくという。ホグワーツ側は、学生の就職先を確保する狙いもあるのだろう。


物流、魔法業界から、今後も目が離せない。

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