【神経外骨格の種類と分類】技術背景としての解説文
追加投稿になります。
世界観を深める一助としてお読みください。
⚙エネルギー供給方式
1. 充電式
電源から直接チャージを行う、もっとも古典的かつ一般的な方式である。
原理は電気自動車と同じで、外部電源につなげば数時間で充電可能である。
静音性に優れ、発熱も少なくコスト面でも安価だが、問題は持続性。
全力稼働での戦闘や長距離行動には不向きであり、あくまで都市部での限定運用か、後方支援用に留められることが多い。
2. カートリッジ式
専用のエネルギーカートリッジを差し替えることで、瞬時にエネルギーを補給できるタイプ。
装着者が複数の予備カートリッジを携帯していれば、戦場でも即座に再稼働が可能である。
この方式はゲリラ戦や都市型戦闘で高く評価されているが、当然ながらカートリッジの予備が尽きればただの鉄の塊になる。
3. ハイブリッド式
充電とカートリッジを併用する、柔軟性に優れた方式。
都市部での通常任務では充電式として使い、長期戦や戦場ではカートリッジを併用して切り替え運用が可能だ。
ただし構造が複雑になりがちで、本体重量がやや増すという欠点もある。
また、整備性の面でも少々クセがあり、扱う人間にはある程度の技術が求められる。
4. 液体燃料タンク式
ガソリン、液体酸素、あるいは化学燃料などを使用するタイプ。
電気では到達できないレベルの高出力を安定して供給できる点が魅力で、重装兵や輸送用スーツに多く採用される。
稼働時間も長く、補給さえ確保できれば前線での長時間活動も可能。
ただし、可燃性ゆえの爆発リスクが常につきまとい、被弾した際の被害は致命的。
5. 自己完結型(小型原子炉)
自己完結型は、小型の原子力発電機を内蔵したタイプである。
エネルギーの外部供給を必要とせず、補給とパーツ交換を行えば長期間の運用も可能。
通常の運用であれば、出力を抑えることでおよそ一週間の連続稼働が可能とされている。
だが、その分コストは桁違いに高く、万が一暴発した場合には放射性物質による汚染リスクもあるため、国家レベルの管理体制が前提とされる。
⚙神経接続方式
1. 外部センサー接続
最も一般的であり、視線追跡や脳波読み取りといった非接触型インターフェースを利用する制御方式。
装着者の意識や視線の向きをセンサーが読み取り、モーターやアクチュエーターへ命令を送る。
装着の手間が少なく、安全性も高いが、精度や反応速度には限界がある。
2. 皮膚電位接続
筋肉の動きや神経の電位変化を読み取って制御する方式。
着用者の「動こうとする意思」に瞬時に反応できるため、直感的な操作が可能。
ただし汗や外部ノイズの影響を受けやすく、環境によってパフォーマンスが不安定になる。
3. 脊髄接続
脊椎の神経束に直接アクセスし、指令信号をインターセプトして動作に変換する方式。
制御精度と反応速度は極めて高く、軍用としては最も優秀なインターフェースとされている。
一方で、装着には外科手術を伴い、場合によっては一生取り外せないこともある。
4. 脳直結(BCI:Brain-Computer Interface)
脳内にチップや電極を埋め込み、意識だけで外骨格を操作する技術。
まさに思考による戦闘を可能にする究極の接続方式だが、脳そのものに干渉するため精神への負担も大きく、長期的な使用は人格崩壊や神経障害のリスクすらある。
強化人間計画に関与する場合、倫理的な議論も絶えない。
⚙装着方式
1. フレーム外骨格型
最も一般的なタイプ。
金属やカーボン素材のフレームを身体の外に装着し、身体能力を補助・拡張する。
重量や機動性は素材によるが、整備性と汎用性に優れる。
2. 皮膚密着型(筋繊維式)
人工筋繊維を皮膚の上に直接纏うように装着するタイプ。
人間の動きに極めて近い滑らかさが実現され、格闘戦などの近接戦闘に特化している。
耐久性はやや劣るが、その分しなやかで軽量。
3. 浸透型(ナノ系)
ナノマシンや液状の金属が皮膚から浸透し、体内の筋肉や骨格に直接作用するタイプ。
変形・修復機能を持つものもあり、装着という概念すら超越している。
未知数の部分が多く、民間ではほぼ使用されていない。
4. 可変装甲型
状況に応じて装甲の展開・解除を行えるタイプ。
都市戦では軽装、戦場では重装にと、リアルタイムで装備の重さと防御力のバランスを調整できる。
ハイブリッド機体や特殊部隊に好まれる。
⚙機能・性格別の分類
1. 突撃型
高火力・高耐久の外骨格で、最前線での突破を想定して設計されている。
自己完結型エネルギーと重装フレームを組み合わせたタイプが多く、戦場の"壁"として機能する。
2. 高速型
軽量化と高出力のバランスを極限まで追求したタイプ。
加速装置やスラスターを備え、近接戦闘や陽動任務に特化している。
反面、防御力は最低限に抑えられている。
3. 狙撃型
遠距離戦に特化した機体。
ステルス機能やセンサー精度に優れ、単独での待ち伏せや精密射撃を担う。
エネルギー消費は少ないが、敵に接近された際は脆弱。
4. 支援型
戦場での索敵・回復・通信などを担う後方支援用。
外骨格自体の戦闘力は低いが、チームの生存率を劇的に高める存在。
多目的アームや補助AIを搭載している場合も多い。
5. AI共生型
搭乗者とAIが並列で制御を行うハイブリッドモデル。
状況判断の一部をAIに任せることで、人間の集中力や認知負荷を軽減する。
高機能な一方、AI暴走のリスクや倫理問題も指摘されている。