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祠の中身

作者: みくた

 その祠の中にはきれいな勾玉が祀られている。

 私が通っていた学校で流行っていた噂だ。

 件の祠は近所の小さな山の奥にあり、肝試し感覚で噂の真偽を確かめに行ったという同級生達の間では、勾玉があっただのなかっただのと大盛りあがりだった。


 そんなある日、私も例に漏れず数人の友人達と例の祠に行くことになる。

 放課後、一旦家に帰ってから待ち合わせという話だったのだが私は帰宅後、母に捕まり宿題を命じられ、約束の時間より数十分遅れてしまった。

 宿題を終わらせ半分諦め気分で集合場所である山の入口に向かうと、なんと友人達はそこで待っていてくれたのだ。

 しかし、話を聞いてみれば既に祠の中を確かめた後だと言う。

 聞く所によると中には勾玉ではなく文字の書かれた古い木札が入っていたらしい。

 私が興味深く話を聞いていると、友人達は気を利かせもう一度祠まで行ってくれるそうなので、私はそれに甘えることにした。


 鬱蒼とした半分獣道のような山道を歩き、十分ほどでその祠の前に到達した。

 少し開けた場所の中心に安置された木製の祠。

 友人達に促され私は観音開きの扉を両手でゆっくりと開く。


 中には人の頭蓋骨が入っていた。


 その後は警察まで出てくる騒ぎになり鑑定の結果、頭蓋骨は本物であるということがわかるがかなり古いものであるため事件性はなしと判断された。

 そして、事情聴取で友人達は口を揃えて最初に見たときはあんなものはなかったと言うのだが・・・


 その証言が本当ならば骨を置いたのは誰なんだろうか?

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― 新着の感想 ―
[良い点] 噂では「勾玉が祀られている」とされていたのにいざ開けてみると木札で、視点人物がもう一度開けてみたら頭蓋骨が入っていたのですか。 御本尊の中身が二転三転する祠は、何ともミステリアスですね。 …
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