表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/24

04


 突然ですが、真面目なお勉強のお時間。



 北方魔導国家群とは、


 リヴァイス大陸の北側地域に集まった魔法スキーな人たちが興した国々の総称。


 大陸の端っこである北方地域にたくさんの魔導国が出来た理由は、


 魔素がとても多い土地柄だから。



 この世界で、魔法の行使や魔導具の動作に必須な謎エネルギー、


 それが、魔素。



 その魔素がやたらと濃い地域が大陸の北側に多いそうで、


 いつの間にやら、それを目当てに魔法使いさんたちが集まり、


 人が増えれば国だって出来ちゃう。


 それが、魔導国。




 実は魔法使いさんたちって、かなりの頑固さんが多い。


 本気で魔法を極めるには、生涯を捧げる覚悟が必要。


 それゆえ、学んできた流派に絶対の自信を持っていたり、


 生涯を懸けて編み出した魔導体系にめっちゃ誇りを持っていたり。



 要するに、一流を極めようとするほどに、


 皆さんがそれぞれの方向で、より頑固さんになっていくのです。



 そうして出来た様々な流派の集まりがたくさんの魔導国となり、


 流派やらしがらみやらでどうしても相容れぬ国がどんどこ増えた結果、


 いつしか北方魔導国家群と呼ばれるようになったとさ。



 めでたしめでたし。



 いや、めでたいことばかりじゃなかったのですが。




 ---




 スッゲェ魔法使いってのは、ある種の方々にとっては計り知れない価値がある。


 反則級の魔法を使って裏ワザ的やり方で富国強兵したいお偉いさんとか、


 ヤバい魔法をバリバリに行使させて近隣諸国を蹂躙したいお偉いさんとか、


 いわゆる野望ムラムラな君主たちが"喉から手"しちゃうほど欲しい人材。



 要するに、魔導国家群在住の凄腕魔法使いたちは、


 ズルっぽくお手軽気軽に俺の国ツエーするための道具として超有用。



 もちろん魔法使いさんたちは、そんなの全然面白くない。


 中には、腕試し感覚で協力しちゃう脳天気さんもいたけど、


 ほとんどの魔法使いさんたちは、


 自分の居場所でじっくり魔導の研究しているのが何より楽しい。



 ただ、困ったことに魔導国家群の国々は、まとまりが無かった。



 とっとと凄腕魔法使いを寄越せって無理筋な圧を掛けてくる連中と、


 交渉したり追っ払ったりの防波堤してくれる、


 保護者的なまとめ役が不在。


 

 というわけで、そのために各魔導国が人材を派遣して興した国、


 それが、アレノマ王国。


 リグラルト王国などの、隣接する全ての近隣諸国との国境を守る、


 周辺諸国と魔導国家群との唯一の窓口の国。




 つまり、魔導国家群の各国から集まって来た人たちが興した国ってことは、


 アレノマに行けばあちこちの魔導国の名物料理を味わえるってことなのです。


 グルメツアーちっくなシジマ家のぶらり旅には、まさに格好の目的地。



 グルメやら魔法やら、お楽しみが盛りだくさんの国。


 それが、アレノマ王国。




 ---




 以上、ツェリアさんたちからレクチャーを受けた、


 北方魔導国家群について、でした。



 楽しみだね、チミコさん。



『魔法使いのローブって、ゆるゆるに見えるけどお胸ダイブしづらいよね……』



 ……実にお胸マイスターらしいお悩み。


 俺は、普段は隠されているナニカがローブのスキマから不意に見えちゃう、


 ハプニングちっくチラリズムも大好物ですが。




「……」



 いえ、モルガナさんのことではなく……



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ