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蔵品怪談奇談  作者: 蔵品大樹
普通のお話
19/43

怪しげな男

奇妙な世界へ……………

 俺は笠本和之。ちょっとした事をしている男だ。

 俺は今現在、とある怪しげな男の見張りをしている。その男の名は、尾西竜也。

 尾西は連続殺人鬼だ。そのため、今現在指名手配されている。

 そして、俺は尾西を逮捕するために、私服警官として、奴を見張っているのだ。




 今の時間は21時32分。俺は奴がアジトとしている空き家で待ち構えていた。

 それから一分後、奴が家から出てきた。俺は怪しまれないようにニット帽を被った。

 それからして、奴はとある繁華街に出た。

 (オイオイ、ちょっと待て、アイツ、指名手配されている自覚があるのか!?)

 俺はもっと怪しまれないために、サングラスを掛けた。

 そして、21時50分、奴はとあるバーに入った。バーの名は『みつる』だった。

 (アイツ、酒を飲むつもりなのか?)

 俺は奴が入った数秒後にそのバーに入った。

 バーの中には尾西以外誰も居らず、一人で飲むには最適だろう。俺は尾西が座ったところより五席離れた所に座った。すると、尾西がバーのマスターに何か言った。

 「すいません、マスター、注文よろしいですか?」

 「何でしょうか?」

 「えっと…赤ワインのレッドスイーツとビーフジャーキーを」

 俺ほ固唾をのんだ。もしかして、あれはなにかの暗号なのかと思い、店長を見た。

 「………わかりました。では、すぐに持ってきます」

 (なんだ…何かの暗号じゃないのか…)

 そして、奴の前には、赤ワインとビーフジャーキーが届けられた。そして、俺も怪しまれないように注文を頼むことにした。

 「マスター」

 「はい、なんでしょう?」

 「彼と同じものを」

 「了解しました」

 それで、尾西が頼んだものと同じものが俺の目の前にすぐに届けられた。

 俺は黙々とワインを飲み、ビーフジャーキーを貪った。

 それらをすべて平らげると、目の前に、一杯のカクテルが置かれた。

 「これは…?」

 「あちらのお客様からです」

 「ん?」

 マスターが顔を向けた方向を見ていると、尾西がウインクをしていた。

 (な…アイツ、俺を警官だとわかっていて、俺を挑発しているのか?)

 俺はイライラした気持ちでそのカクテルを飲もうとした。しかし、その下に、一枚の紙ががあった。表には何も書かれていなかったが、裏返すと、カタカナで『お前の事は分かっている』と書かれていた。

 (アイツ、やはり!)

 俺はイラついて席を立とうしたが、それは俺のプライドが許さなかった。こんなことで怒っていては、ダメダメだ。

 俺は落ち着いてカクテルを飲んだ。しかし、その瞬間、視界がぼやけてきた。

 「なんだ……これは…なんだか…ねむ…い………」

 俺はそのまま眠ってしまった。




 次の日、俺は外に放り出されていた。

 「う〜ん、頭が痛い……二日酔いか?」

 俺はことなくして、見張り場所に戻った。

 その夜、奴はまた家を出た。

 (よし、追いかけるぞ)

 俺はまたニット帽を被り、後を追った。

 そして、また尾西は繁華街に入り、例のバーに入った。

 (まただ……アイツ、このバーの常連か?)

 そして、俺もサングラスをして、バーに入った。

 すると、もう尾西は注文していた。

 「マスター。『青森県産の芋焼酎』を」

 「はい………わかりました」

 (ん?青森県産の芋焼酎?はっ!?もしかして、なにかの暗号か!?)

 俺はそのまま席に座り、待っていると、ドアの開く音が激しく響いた。

 「すいません、警察ですが、尾西竜也さんはいますか?」

 「はい。います」

 マスターは何故か俺の方に指を指した。

 「な、なんで!?」

 「お前が尾西だな?」

 「ちょ、ちょっと待って下さいよ。俺は尾西じゃないです」

 「あぁん、お前の身元はもう割れてんだよ。来い!」

 俺はそのまま警察署に連れて行かれてしまった。

 そして、取り調べ室で、一対一で話す事になった。

 「どうも、担当刑事の入江だ」

 「だから、俺は尾西じゃないですよ」

 「じゃあ、身元を証明する物は?」

 「はい、これです」

 俺は財布の中から免許証を取り出した。

 「はい。俺は警察の笠本だよ。早く出してくださいよ」

 「お前、これは尾西の免許証だぞ」

 「へっ?」

 「やっぱり、お前尾西じゃねぇか!?」

 「違う!俺は……昨日、酒を飲んだあとに眠ってしまったんだ。その時に免許証を入れ替えられたんだ」

 「じゃあ、この顔に見覚えはあるか?」

 免許証には、俺の顔写真が写っていた。

 「あぁ……」

 「あのな、お前は警察の笠本じゃない。尾西だ」

 「わかりました。刑事さん…話します……」

 そう、俺は本当は尾西竜也だ。数ヶ月前、俺は殺人を犯した。それから俺は月一で人を殺していった。その結果、警察から追われるようになり、その際、俺が笠本和之という警察官になりすました。しかし、あのバーで酒を飲んでいる時に、マスターと、あの男に顔がバレてしまい、警察を呼ばれたということだ。

 あぁ、本当の怪しげな男は俺だったという事だったのだ。

読んでいただきありがとうございました……………

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