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龍神に至るまで  作者: 春桜
8/8

8話

初めてゴブリンを討伐した日から2週間。(1週間は6日)


ギルドに今日の成果を提出したらランクアップの試験が受けれるがどうするかと言われた。


そら受けるに決まってまんがな。(謎に関西弁)


だがしかし。いくらなんでも2週間ちょっとでランクアップって早くね?って思ったわけですよ。で、受付嬢に聞いてみた所ソロは実力があれば早くランクアップするって言われた。


ランクアップの条件にギルドへの貢献値(依頼成功数)があるが、パーティを組むとメンバーの人数で均等に分けられる。だが、ソロだと総取りできるので早く上がるとの事。


要は、パーティ組んで堅実に行くか危険だがソロで早く上がるかの差らしい。


ただギルドはパーティを組む事を推奨してる。ランクが上がれば上がる程危険度は跳ね上がるから実力不足を感じてから組むより最初から組んでいる方が上に行ける可能性があるとの事。


まあ今までソロだった奴にいきなりパーティプレイしろって言っても土台無理な話だよな。


まあそんなことはどうでもいい。


取り敢えずランクアップの件は了承し、今日は試験を受ける。優秀なDランク冒険者を捕まえるか或いは元Dランク冒険者のギルド職員が来るのか。


Dランク冒険者にも受けるべき依頼があるのだからそうそう都合良く捕まるものかね?と思っていたがすぐ見つかったようだ。


まあ優秀と言ってもDランクだし、数は多いのだろうけどね。金払いがいいのか、死ぬ事は無いから楽なのか、はたまたその両方か。


ギルド職員に案内され地下に降りる。するとそこには結構な広さの空間があった。ここで試験をするのだろうが今はそんなことどうだっていい。


地下にこんなに広い空間を柱も無しに作ったら絶対落ちるだろ。これが魔法の力という奴なのかね?もう無茶苦茶だな。


恐らく土魔法だろうが、これくらいの規模で操れるものなのか俺にはわからん。土魔法使えんからな。だがこんな事が出来るのなら俺も欲しかった。秘密基地は男のロマンだろうがよ。


地下に行くと何故か意味もなくテンションが上がってしまうのは俺だけでは無いはず。


「試験を開始するがいいか?」


おっと、集中集中。


男性ギルド職員が大きく息を吸って・・・


「始め!!!」


うるさっっ!


本日の試験官でありDランク冒険者(名前は知らん)は動いていない。・・・俺もだけど。


俺の実力を知るための試験だし受けにまわってくれてるのかな?わからん。


とりあえず近付き1割程度の力で横薙ぎに剣を振る。


「なかなか力強い剣だな」


は?である。1割程度で力強いって言われるって事は2割出すと圧倒出来る!?やはり人間より龍人はかなりスペックが良いみたいだな。


とりあえず徐々に力を強めながら袈裟懸け、逆袈裟、胴薙、小手、突き、唐竹割りと、色々な技で攻めていく。

が、しかし流石に全て防がれ逆に相手が攻勢に出る。


その全てを流すこと無く全て受け止め力で張り合う。


まだまだ余裕なのでもっと本気出してもいいんだぜ的な目で見てみるが割と本気っぽい。見た感じ7割8割の力出してる気がする。


2割まで出して相手を押し込み、最後にちょっと力を込めて剣を弾き飛ばす。


「まさか負けるとは思わなかったぜ!若いのにすげぇな」


「親が厳しい人でな・・・まあ、色々あったんだ」


「お、おう。そうか・・・苦労したんだな」


実際厳しかったしな。かなり実感が篭ってたせいか同情された。まあ親どころか一族総出で虐待レベルのスパルタ教育だからな。実感篭らない方がおかしいと思う。


「ところで俺は合格か?」


「合格なんじゃねーの?決めるのは俺じゃねーけど合格じゃ無かったら俺の立つ瀬がねーよ」


「そうだな、負けちまったもんな」


「おう、お前にな。なに他人事みたいに言ってやがる」


「レイさん、試験は合格になります。この紙を受付に渡していただくとEランク昇格手続きがされますので」


Eランク昇格試験合格と書かれた紙を渡された。


受付まで戻り、受付嬢に紙を渡す。


「プレートをお預かりしてもよろしいですか?」


宜しくない理由がないので素直に渡すとどっか行っちゃった。また数分後に戻ってくるのだろうと思い待ってると意外と戻ってこない。


結局戻ってきたのは10分後位になった。


「Eランク昇格おめでとうございます」


「ありがとうございます」


昇格試験も無事終わって今は昼前、今から新しくEランク依頼をするには時間が足りないし、かと言って何もしないと夜まで暇である。


とりあえず昼飯を食べる。今の時間はかなり屋台が出ていてそこかしこからいい匂いが漂ってくる。


屋台だから串焼きが結構な割合を占めている。3分の2位は串焼きメインの屋台だろうか。


客の数を捌きたいが為に予め焼いていた奴を出してる店と注文が入ってから焼く店がある。早く食べたい欲求はあるが串焼きは焼き立てがいい。これは譲れない。


「おっちゃん、これ5本くれ」


肉が焼ける匂いは空きっ腹にはきつい。


徐々に焼けていき、最後に塩を振って完成だ。うん、美味い。ペロリと食べてしまった。


他にも色々食べ歩きした。が、ある程度食べると味に飽きた。


俺は前世から焼き鳥などはタレより塩派だ。が、タレが無いのも悲しいものだ。そもそもタレどころかまず醤油がない。塩派の俺も流石に飽きるというもの。


たまに香辛料を使って風味を変えたりしてる所はあるが、それでも味の基本は塩なのだ。それに香辛料は高いからそんなに沢山使えないからなんか寂しい感じがする。


この世界の飯の在り方としては塩が濃い飯と酒って感じだ。もはや酒がメインじゃなかろうか?確かに美味い飯を出す場所もあるが塩しか使えない飯の味の幅はたかが知れてる。それよりか酒を飲むという選択肢を取らざるを得ないのだろう。


いつか調味料を見つけに旅をするのもありだな。


うん、と言うより至上命題だろうこれは。





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