ステータス(2)/追放?
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レベル:1
職業:無し
力:30
体力:30
物防:30
魔力:0
魔防:0
敏捷:30
スキル:剣術レベル1
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士燕のステータスを見て全員が絶句しフリーズした。そして
「まさか神からの祝福を受け取れない者が居るとは・・・。お父様どういたしますか?」
「そうじゃのう・・・職業無し、スキルも普通、何よりステータスが低すぎるのぅ」
シリウスとルビーが話し合っていると周りの騎士達は士燕に侮辱の視線を、クラスメイト達は
「アイツだけ何も無いとかウケるわ」
「しかも職業無しとか根暗にはお似合いね」
「根暗真上から根暗ニートに格上げだな。アハハハ」
などわざと士燕に聞こえるように馬鹿にし始める。
「まあよい。何かしらの役には立つだろう。それで勇者諸君!!どうか我等の為に力を貸してくれるか?」
「その前に聞いておきたいことがあります。僕達は元の世界に帰れるのでしょうか?」
「今は無理じゃ。たがシシガミとアラクネの神を殺しその力を完全に奪うことが出来ればお主達全員を元の世界に送り返す事も出来るはずじゃ」
「分かりました、それなら異論はありません。僕達は協力したいと思います」
シリウスの言葉に本来ならクラスメイト全員で話し合ってから決める物だろう。だが輝は己の自己判断で決めてしまった。それでもクラスメイト達は何も言わない。恐らくクラスのリーダーシップである輝の判断であること・・・そして力を貰えなかった士燕を見て優越感に浸っていることが原因だろう。だが教育実習生である羽菜はその判断に異論を唱える。
「待って下さい!!私は反対です!!九条院君もよく考えて下さい!!戦うなんていくら何でも危なすぎます!!生徒にそんな危険な事させるわけにはいきません!!」
「吉野先生、僕達の事を思ってくれる事はありがたいです。ですがこの国の方々が理不尽な理由で信仰する神様を殺されて困っている・・・そんな困っている人達を見捨てる事は出来ません。それに僕達は力を貰いました。なら力ある者として戦わないという選択肢はありません。何より戦わなければ帰れないのならどの道戦うしかないんですよ」
「で、ですが・・・」
「大丈夫ですよ吉野先生。私と吉野先生が生徒達をしっかり見守れば。そして吉野先生はこの私が守りますから」
羽菜の言葉に輝が真っ向から論破し、それに一が便乗する。羽菜にたいするアプローチも忘れない。一の言葉を聞いてクラスメイト達は一をイニシャルGを見るような目になる。
(こいつやっぱりキメェ)
全員が思った。全員の心が1つになった。
士燕もキメェと思いながらもシリウスの言葉につい考えていた
(恐らくアイツの言葉は嘘だな。このクラスメイトは浮かれて何も考えてねぇんだろうな・・・。殺して神の力を奪えるなら他の2つの国の奴らもネルの力を全て奪うだろう、俺ならそうする。だが、クラスメイトはネルから力を授かったと言っていた。ならその意味がなすことは・・・そうゆうことだろうな。それにあの王に王女の目には狂気の色が見えやがる)
士燕がそう考えている最中もシリウスと輝はどんどん進んでいく。そして
「それでは我等カグライの為に力を貸していただけるか?勇者よ」
「勿論ですシリウス王!!その代わりこの戦いが終わったら僕達を元の世界に帰してくれることを約束してください」
「無論じゃ。感謝するぞ!!さて、おぬし達もいきなりのことで疲れたであろう。部屋を用・・・」
「悪いが俺は断る」
話が終わりシリウスが締めくくろうとした声を遮り士燕が言葉を発する。その言葉を聞き全員が士燕を見る。
「お主今なんと言った?」
「俺は断る。あんた達の為に戦うつもりは無い」
士燕の言葉を聞きシリウス、ルビー、騎士達、魔法騎士団、クラスメイト(沙耶、琥珀、羽菜を除く)全員が士燕を睨みつける。そして輝が士燕に詰め寄り
「真上どう言うつもりだ?さっきまでのシリウス王の言葉が分からないのか?それとも力が無いのを理由に自分1人だけ戦わずにずっと城で待機するつもりか?女子達も戦うのに君は待ってるだけのつもりとは男として恥ずかしいとは思わないのか!?」
輝の中では士燕はクラスメイト全員に戦わせて自分は楽に元の世界に帰るつもりの愚図野郎という認識になっているようだ。
「九条院お前がどう思おうが俺には関係ない。この国がどうなろうと興味ないね。せめてそこの王が嘘を吐かずに本当の事を話せば別だがな」
士燕の嘘という言葉にシリウスとルビーの2人の目が揺れるのを士燕は見逃さなかった。
「嘘?シリウス王が嘘をついているというのか?それはいくら何でも失礼だぞ!!シリウス王に謝るんだ!!」
「そんなんも分からねぇとは・・・見下げた馬鹿さ加減だな。てめえの頭は飾りか?」
「な!!」
「まあいい。てめえがなんと言おうと俺は戦う気は無い。それともあれか?てめえは戦う力が無い俺に戦場に出て死ねとでも言うのか?それともてめえが死にそうになったら肉壁になって犠牲になれってか?はっ!!自分の評価を上げるために俺に死ねとは、勇者様は随分良い性格してやがるな」
士燕の言葉に沙耶、琥珀、羽菜の3人は士燕の言う嘘について考え始める。だが他のクラスメイトは士燕の言葉に反感し今にも殴りかかりそうだ。そこにシリウスが
「もう良い。確かにお主には力が無い。そして戦う気が無いなら無理強いするつもりは無い。その代わりお主にはこの城から出て行って貰う!!何もしない穀潰しをこの城に置いとくわけにはいかんからな!!それで言いならお主の好きにするがよい」
「え、マジで!?」
シリウスの言葉に士燕が反応する。
「何じゃ?お主は勇者の言うとうり戦闘は他の者達に任せて此処に居るつもりだったのか?見下げた臆病者めが。それが嫌ならお主も戦場に・・・」
「いやぁ、助かるわ~マジで。どうやってこの城から出て行くか考えてたけどそっちから出て行け、って言ってくれるなら楽でいいわ」
そう言いながら士燕は笑顔で歩き始める。士燕の言葉に全員の動きが止まる。
「ちょ、ちょっと待つがよい。お主何を言って?」
止めるシリウスに向かって扉に向かって歩いていた士燕は不機嫌そうな顔で面倒くさそうに顔だけを向け
「あ?だから出て行くんだよ。あんたが言ったんだろ?出て行けってよ。じゃあ俺は行くぜ。まぁてめえ等も精々頑張るんだな」
そう言い士燕は今度こそ止まらずに部屋から出て行った・・・