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世界最強の殺し屋異世界で無双し英雄になる  作者: おにゃんこ様
一章 冒険者登録
18/31

士燕VSローズ

「「「「「パ、パパーーーー!!!!????」」」」」


そんな声がギルドに響き渡り全員が2人を交互に見る。


「何だよ?俺とローズが親子なのがそんなにおかしいか?」


ギルドマスターが不機嫌そうに全員に聞く。


「「「「「信じられるか!!お前等似てなさ過ぎだよ!!」」」」」


全員が心を一つにして答える。ギルドマスターは盗賊と言われても不思議でも無い見た目に対し、ローズはかなりの美形で士燕達と同い年だが大人のお姉さん的な雰囲気がある。


「テメェ等・・・後で覚えとけよ。それよりローズ、お前またやっただろ?他の街のギルドマスター達からまた文句を言われたぞ・・・」


後で全員絞めると心に決めローズに話しかける。一方、話しかけられたローズは


「パパが教えてくれたのよ。男は碌でもない生き物だって。だから私は無理矢理パーティーに入れられている女の子達を助けただけよ」

「「「「「あんたのせいか!!」」」」」


全員が心を一つにしてギルドマスターにツッコミを入れる。それを無視し


「まあ、そうなんだが・・・。ローズ、無理矢理じゃなくちゃんと同意の元でパーティーを組んでいる奴らも居るんだ。そこら辺も考えてくれ・・・」

「知らないわよ、そんなこと。無理矢理同意されてる可能性も有るもの。きっとこの男も洗脳で無理矢理同意させてるだけよ!!」


そして何もかも面倒くさくなり他人事のように椅子に座り傍観していた士燕に指を差す。それを見て


「だからこの坊主を倒して洗脳を解くって事か?」

「そうよ!!」


そしてため息を吐きながら


「分かった。ならこの坊主と決闘を許可してやる」


士燕に許可を取らずに勝手に決めてしまった。


「は?ちょっと待て」


士燕にとっては寝耳に水なので止めようとするが


「ランクAの実力を教えてあげるわ。そして彼女達を解放してあげる。逃げるんじゃ無いわよ」

「おい!!だから待てっつーの!!」


そんな士燕を無視してローズは1人訓練場に行ってしまった。周りの冒険者達も面白そうという理由で訓練場に向かっていった。その場に士燕・沙耶・琥珀・羽菜・蒼穹の光・ギルドマスターだけが残っていた。


士燕は勝手に決めたギルドマスターに笑顔を向ける。ただし目は笑ってないが・・・


「おいコラ。どうゆう事か説明してくれんだろうなぁ」

「ローズは冒険者の才能は有るんだが、そのせいで今まで壁にぶつかったことが無いんだよ。だから良い機会かなあと・・・。それにあの男嫌いだろ。それを直してもらって孫の顔を見せてくれないかなーと・・・」


士燕の笑顔に冷や汗をかきながら目を逸らし答える。


「知るか!!ほっときゃその内壁に当たんだろ!!つーか俺関係ねぇだろーが!!俺に面倒事押しつけるな!!」


士燕がブチ切る。


「壁に当た時、俺の可愛いローズが変な目に遭ったらどうすんだゴラァ!!」


士燕の言葉に何故かギルドマスターもブチ切る。


「知るかって言ってんだよ!!つーか全部テメェのせいだろーが!!」


中々決闘を受けようとしない士燕に対してギルドマスターは


「そうかそうか、ならいい。その代わりローズがお前とくっつくように俺は行動するだけだし」


沙耶達をチラッと見てアプローチを変えることにした。いきなりの発言に


「はぁ!?何でだよ!?何でそうなる!?」

「お前ならローズの相手としては俺も納得出来るし。ローズもお前のことを知れば悪気はしないと思うんだよな~」

「いやいやいや、意味が分からねぇよ!!てか・・・」

「「「「「「「その決闘受けるわ」」」」」」」


士燕の言葉を遮って蚊帳の外だった7人が答える。


「はぁ!?ちょっと待てお前等!!何勝手なこと言ってんだ!!」


いきなり裏切られた士燕は7人に待ったをかける。そんな士燕に対し


「だって私と琥珀ちゃんの方が士燕君のこと好きだもん!!」

「それに士燕君とけ、結婚するのは私と沙耶よ!!」

「学生で異性不純交遊など先生は許しません」


と、3人が答え


「受けないと望んでない結婚させられるのよ。それに・・・士燕の格好いい姿がまた見たいし・・・」


蒼穹の光各々が答える。最後の言葉は小さすぎて誰にも聞こえず


「それに何だって。声が小さすぎて聞こえねぇよ」


士燕が聞き直すが


「何でも無い!!ほら、さっさと行くわよ!!」


蒼穹の光のメンバーが士燕の手を掴み訓練場に引っぱっていく。それを見て沙耶達は士燕の背中を押していく。


「ちょ、ちょっと待て!!おい!!俺の話を聞けーーー!!」


士燕の意思を無視して訓練場に連れて行かれるのだった。

士燕が連れて行かれた後、1人残ったギルドマスターはニヤリと笑い「計画通り」と、呟き訓練場に向かった。


士燕が訓練場に連れて行かれるとローズが模造剣を持って自信満々で立っていた。士燕はそれを見て嫌々ながら短刀の模造剣を取りローズの対面に立つ。

そしてローズの方を・・・では無く観客席で騒いでいる冒険者達を見た。

ある冒険者達はどっちが勝つか賭け事をし始める。ある冒険者達は酒を飲みながら今か今かと待っている。ある冒険者達はどんな勝負になるか楽しそうに喋っている。それを見て士燕は「楽しそうでムカつくな」と呟き次の模擬はキツくしようと心に決め、次の日冒険者達は地獄を見るのだった。


そんな士燕に


「あら、今さらビビったの?なら戦う前にさっさと降参して、彼女達を解放しなさい」

「え?悪い。聞いてなかったわ」

「あ、あんたねぇ・・・」


そんな士燕に今にも飛び掛かろうとするが、ギルドマスターに止められ士燕を睨みつける。だが、士燕は我関せずで欠伸までする始末だ。ギルドマスターはその態度に呆れ、ローズはさらに怒りを募らせる。


「坊主もローズも準備はいいな?それじゃあ、始め!!」


ギルドマスターの言葉に観客が大声を上で叫び、決闘が始まった。

先に動いたのはローズだ。持っている。グレートソードを上段に構えながら士燕に突進していき士燕の頭をめがけ振り下ろす。士燕はそれを一歩後ろに下がり避ける。振り下ろし地面にぶつかったグレートソードをそのまま上げながら今度は士燕の胴体に突きを放つ・・・放つが今度は体を半回転させそれを避ける。その後もローズはグレートソードを降り続けるが士燕はそれを余裕で回避し続けた。


2人の動きに観客のボルテージも上がり歓声をさらに上げる。

そしてローズが士燕から少し距離を取り


「なかなかやるわね。コレなら本気でやってあげても問題なさそうね」


と、士燕に語りかけ魔力を練り始める。その目には決闘前にあった士燕に対しての怒りや侮りは無く、勝負をもっと楽しみたいと語っていた。

その間、士燕は微小を浮かべながら「バトルジャンキーめ」と呟き準備が終

わるまで待っていた。そして


「おいで!!私の可愛いペット達!!」


そう叫びローズの周りに10体の炎で出来た大型の犬が現れた。そしてその犬達は士燕の周りを包囲するように動く。そして


「行きなさい!!」


ローズの言葉に従い同時に士燕に向かっていく。犬達が士燕に向かうと同時にローズも士燕に突撃をかける。

今までもこの技を使ったとき他の者は上に飛んで避けてきた。そして空中で身動きの取れない相手に武器を振り下ろし勝ってきた。言わばローズの必勝の型だ。だからこそローズは士燕も上に飛んで避けるだろうと読んでいた。


だからこそ、士燕の動きに驚愕する。上に飛ぶこと無く士燕もローズの方に向かって行った。そして目の前の犬にだけ標的に定め魔力を込めた短剣を振り上げる。斬られた犬はそのまま霧散し消えてしまう。ローズは意表を突かれたがそのまま士燕にグレートソードを振り下し、士燕は振り上げた短剣でそれを受け止めようとする。男女の力の差はあるだろうが、ローズはグレートソードを両手で振り下ろし士燕は短剣を片手で受け止めようとしている。故にローズは力で押し切れると考え全力で力を込める。


士燕は短剣で受け止める・・・ではなく短剣にグレートソードが当たったと同時に短剣を斜めにし、グレートソードを受け流しながら体を斜め前に移動させる。受け流されたことによりローズはバランスを崩し倒れそうになるが何とか踏ん張り士燕の方を向こうとする。しかしその前に


「終わりだ」


士燕は後ろの首筋に短剣の切っ先を当て宣告する。

その瞬間、さっきまでの騒ぎが嘘のように静まりかえる。そして


「降参するわ。私の負けね・・・」


ローズが敗北宣言をする。そして観客が両者を讃えるように歓声を上げた。


ローズの敗北宣言を聞き士燕は短剣を首筋から離す。そしてローズは紫煙の方を向く。その顔には悔しさがにじみ出ている。だがそれは男に負けたからとかではなく、純粋に勝負に負けた悔しさだった。


「負けたわ。私もまだまだって事ね」


悔しさは残るが微小を浮かべローズは士燕に話しかける。


「そうでも無いだろ。つーか俺の強さが異常なだけだ。ローズ、お前も中々のもんだ」


士燕の言葉を聞き


「ふふ、何それ?自分で異常なんて普通言う?あーあ、何だか負けたことがどうでも良くなってきたわ」


笑顔で答える。その笑顔は今日1番の笑顔だった。

その雰囲気に沙耶・琥珀・蒼穹の光のメンバーは嫉妬に頬を膨らます。

そんなことなど知らずローズは、士燕の目を真っ直ぐ見て


「名前・・・」

「あ?」

「アンタの名前。教えてよ」

士燕は名乗っていなかった事を思い出し

「士燕。俺の名前は士燕だ」

「士燕ね、うん、覚えたわ。・・・ねぇ、士燕」

「何だ?再戦しろっつーなら断るぜ」


士燕の言葉に不機嫌な顔をしながら


「そんなこと言わないわよ。その・・・ごめんなさい」


ローズは謝罪の言葉を口にし頭を下げた。


「顔を上げてくれ。一体何の謝罪だ?」


士燕の言葉に顔を上げ


「私・・・士燕の事をよく知らずに非道いことを言ったわ・・・。士燕が私の思ってるような男じゃ無いって戦って何となく分かった気がするの・・・」

「別に気にしてない。気にするな」

「ありがとう。ねえ、また今度戦ってくれる?今度は決闘じゃなくて模擬戦で」


ローズの言葉に士燕が答えようとする。


だがその前に士燕とローズ、2人の背後から1本づつ槍が襲いかかってきた。

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