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世界最強の殺し屋異世界で無双し英雄になる  作者: おにゃんこ様
一章 冒険者登録
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決闘(笑)とその後

士燕は訓練場に向かって歩いて行く。それに沙耶達3人も着いていく。士燕に挑む気のない冒険者達も面白そうだと訓練場にむかっていった。最後にギルドマスターも向かおうとした


「ちょっとギルドマスター!!士燕は冒険者じゃないのよ!!こんなの危険すぎるわ!!止めるべきよ!!」


リン達蒼穹の光が止めるよう進言するが


「お前達の心配は分かるが俺はあの坊主の実力が気になるんだよ」

「だから士燕は・・・」

「一目で分かったがあの坊主・・・1人だけ纏ってる空気が違う。恐らくあの年で相当の修羅場を潜っていやがる。恐らく俺の現役の頃より強いぞ」

「だった1人でSランクに上り詰めたギルドマスターより強いって・・・でも!!それでも止めるべきよ!!」


ギルドマスターの言葉が信じられないのかリン達は再度止めるよう進言する。その言葉に


「とりあえず俺達も行くぞ。このまま此処で話してるとアイツら勝手に始めかねん。もしヤバくなったら俺が止める。それで納得しろ」


と、返し訓練場に向かって行った。



訓練場に入ると士燕と冒険者達は刃の潰してある模造剣を持って睨み合っていた。ギルドマスターは訓練場に入ってまだ戦いが始まっていないことに安堵し


「よし!これより坊主との決闘を始める!審判は俺が務める。もしヤバいと思ったら直ぐに止めるからな!まずは誰から挑むんだ!?」


ギルドマスターの言葉に冒険者達は「俺だ」「いや俺だ」と騒ぎだすが士燕の


「おい、おっさん。面倒だ。全員同時に()らせろ」


の一言で全員が黙った。


「坊主・・・お前何言ったか分かってんのか?」

「当たり前だ。雑魚と1対1を繰り返すなんて時間の無駄遣いでしかねぇ」


その言葉に冒険者達は怒を爆発させる。だか士燕は興味なさそうに指定の場所に歩いて行く。そして冒険者達も指定の場所に向かい作戦を話し合い始めた。その間士燕は両手に持った短剣の模造剣を上に回転させながら投げそれを取っては投げを繰り返し時間を潰した。だか冒険者達の作戦が10分過ぎても決まらず流石に飽きてきた士燕が「もう帰ってもいいか?」とギルドマスターに聞き「もう少しだけ待ってくれ・・・」と言われ、ため息をつきながら待つことにした。更に5分たってやっと冒険者達の作戦が決まり


「やっと決まったか・・・それじゃあ双方準備はいいな?」


ギルドマスターの言葉に士燕は模造剣2本を逆さに持ち頷く。冒険者達は「早く開始しろ!!」と返事をする。ギルドマスターは(お前等の方が速くしろよ)と心でツッコミながら


「それじゃあ、始めろ!!」


と始まりの合図をし士燕と冒険者50人の決闘が始まった。


合図と同時に冒険者達は士燕に向かっていく。士燕はその場を動かない。そして最初の1人が士燕に向かって剣を振り下ろした。それを1歩体を横にずらして()()()()()()()で躱す。そして剣を振り下ろして隙だらけの腹に蹴りをぶち込み1人目をリタイアさせる。だかその直後槍を持った3人が同時攻撃を行う。1人は頭を、もう1人は胴体を、最後の1人は足を狙いタイミングを合わせて突きを放つ。その同時攻撃に士燕は頭と胴体を狙った槍を短剣で弾き飛ばし、足を狙った槍を足で上から踏みつける。槍を踏みつけられた冒険者は思わず槍から手を離してしまい士燕はその槍を蹴り上げその槍を冒険者に蹴り飛ばす。冒険者は槍の柄を腹にぶち込まれそのまま吹っ飛び気絶してしまった。そして槍を短剣で弾かれ体勢を崩している冒険者の腹に腹パンを決め一気に3人がリタイアする。そんな感じで時にギリギリで攻撃を避けカウンターを決め、時に短剣で攻撃を弾き飛ばしまたカウンターを決める。そして10分もしないで冒険者の数は残り5人となった。


それを見ていたギルドマスターと蒼穹の光、冒険者達はその光景をあ然と見ていた。たった1人で50人の相手を余裕で相手にし息も切らしていない。何より驚いていたのが士燕は最初の位置から一メートルも動かず戦っていたのだ。ギルドマスターが士燕の立場でも、この程度の相手なら勝てる自信はあった。たが、士燕ほど余裕で勝てるかと聞かれると否と答えるしかなかった。それ故に士燕の強さに何も言えなかった。


そしてそれは残りの冒険者も同じだった。あれ程の圧倒敵戦力が今はたったの5人となったのだ。5人は士燕に恐れの目を向けながらその場に立ち尽くす事しか出来ない。それをつまらなそうに見ていた士燕は


「テメェ等から決闘とか言っといてびびってんじゃねぇよ。ったく。つまんねぇな・・・肩慣らしにもなりゃしねぇ」


そして残りの5人を睨みつける。そして


「そっちから来ねぇならこっちから行くぜ」


冒険者の方に歩み寄る。残りの5人は恐怖に駆られ士燕に特攻する。たがその特攻に連携もなく動きにもキレも無い。その為あっさりと士燕に意識を刈り取られ決闘はあっさりと終わるのだった。


その後冒険者達は意識を取り戻し士燕を睨みつける。そんな冒険者達にギルドマスターが


「坊主の勝ちだ。文句は無いな?」


と言うが


「俺達が負けるはずが無い!!このガキがイカサマをしたんだ!!」

「イカサマをしたこのガキを罰しろ!!」

「イカサマして恥ずかしくねぇのか!!詫びとして3人を寄越せ!!」


負けたことが納得できないのか士燕がイカサマをしたと決めつけ騒ぎ始める。ギルドマスターはそんな冒険者達にイライラし始め怒鳴ろうとするがその前に


「ならもう一度だけ決闘()ってやる。ただし!!今度は模造剣じゃなく真剣でだ。本気で死ぬ覚悟がある奴だけかかってこい」


士燕の一言でもう一度決闘する事になった。


そして士燕と30人の冒険者達は指定の位置に着く。残りの20人は士燕の強さを素直に認め士燕に頭を下げながら謝罪し、士燕もその謝罪を受け取った。


そして双方の準備が終わり開始の合図が発せられる。


始まりの合図と共に士燕は宝物庫からナイフを複数取り出し冒険者近くの地面や壁、天井に向かって投げる。そしてさらに宝物庫からナイフを取り出しまた投げる。冒険者達は士燕がノーコンだと思い込み笑い始めるが士燕が60本ほどナイフを投げ終わったときそれが間違いだと気付かされる。


ナイフは壁や地面に当たり軌道を変え冒険者達の後ろに飛んでいく。さらに壁に当たり今度は冒険者の方に飛んでいきそして空中でナイフとナイフがぶつかり合いナイフは冒険者の前後左右を飛びまわる。それは誰がどう見ても飛びまわるナイフの檻だった。


「な、何だよ・・・何だよコレは!!」


冒険者の1人が叫ぶが冒険者達は誰1人動けない状態だった


「シルバーバウンド。・・・まあ技名なんかどうでもいいか。で、どうすんだ?降参すんのか?」


士燕が冒険者達に降参を促すが


「なめんな!!こんなナイフ弾き飛ばせばいいだけだ!!」


と1人が叫び持っている剣で飛んでいるナイフを斬りつけようとするが


「止めとけ。ナイフ1本でも止めれば残りはテメェ等の方に飛んでいくぜ。死にたいなら別だがな」


士燕の言葉に動きを止める。士燕が言ってることが本当とは限らない。だが嘘とも限らない。故に全員が動けなくなった。殆どはどうすれば良いのか分からずオロオロし始めるがまだ冷静な者もいるらしく


「確かにこのままじゃ俺達は何も出来ないな。だがその内ナイフも勢いを無くし止まる!!それまで待ってりゃいいだけだろ!!」


その言葉に他の冒険者も活路を見いだしたのか一気にヤル気を見せ始める。だがそんな結末を士燕が許すわけも無く


「そうだな。なら終わらせるか」


そして宝物庫からさらにナイフ5本取り出しその内の1本を投げる。ナイフは飛びまわるナイフに当たり他のナイフと同じように飛びまわる。だがそれで終わりではなくナイフの檻は投げたナイフに当たった事により軌道を変えその檻を少し狭める。檻が狭まったことに冒険者達はあまりの恐怖に顔を青くさせるがそれで終わるはずもなく、士燕は1本、また1本を投げさらに檻を狭めていく。


そして全部で4本投げ檻は冒険者達の体スレスレを飛び回っていた。士燕は最後の1本を構え


「さて、残りは1本か・・・。んじゃ、死ぬ覚悟は出来たか?」


その言葉に冒険者達は


「ま、待て!!待ってくれ!!降参だ!!俺達の負けだ!!」


降参するしか無かった。


冒険者達の降参に士燕は問答無用でナイフを投げる。冒険者達は悲鳴を上げるが投げたナイフが他のナイフに当たると軌道を変え冒険者達に傷一つ付けづに次々に地面や壁に向かって刺さっていった。


全てのナイフが止まり冒険者達はあまりの恐怖に腰を抜かしてその場に座り込んだ。士燕はそれを冷たい目で見た後興味を無くし沙耶達に協力してもらいナイフを回収して午後の練習内容を決めるために食堂に戻っていった。そして残った冒険者30人はその場で正座させられギルドマスターの説教を食らうのだった・・・。


士燕達と蒼穹の光は食堂に戻り午後の練習の内容を話し合い士燕の要望で午後は魔法なしの模擬戦に決まった。そしてしばらく雑談をしているとギルドマスターと足を痺らせた冒険者達が戻ってきたので入れ替わるように訓練場に向かった。


訓練場に着き士燕と沙耶・琥珀・羽菜の2チームに分かれ士燕と琥珀は剣の模造剣を、沙耶と羽菜は買った杖を構え模擬戦を開始した。当然のように士燕が圧勝し、3人の悪いところを士燕と蒼穹の光が指摘し、また模擬戦を開始する。そして模擬戦と指摘を5回ほど繰り返し3人の体力が限界に達したので休憩することにした。そしてリンが士燕に


「士燕もし良かったら、私達とも模擬戦をしてもらえないか?」


と聞いてきた。士燕としては魔法を教わっているので断りずらく、3人が休憩してる間は暇なので


「別に構わねぇよ」


と、答え蒼穹の光と模擬戦する事になった。

そして蒼穹の光と模擬戦を行い圧勝し、悪いところを指摘してをまた繰り返す。士燕の指摘が的確なのか、目に見えて分かるほど蒼穹の光のメンバーは、動きが良くなっていった。


蒼穹の光の体力が限界に達し模擬戦を終わらせ、また3人と模擬戦をしようとしたその時


「お願いします!!僕達のパーティーとも模擬戦をしてもらえませんか?」

「私達のパーティーもお願い!!」


と士燕の後ろから2つのパーティーが声を掛けてきた。1つは士燕達より少し年下の男女混合パーティーで、もう1つは女だけで構成されたパーティーだった。この2つのパーティーの中に先程の50人は誰も居なかった。

士燕はチラリと3人を見るがまだ息が整っていなかったので


「・・・今後、俺達に迷惑をかけないと約束できるなら良いぞ」


と言い


「はい!!分かりました!!」

「約束するわ」


2つのパーティーもそう返事をし模擬戦をする事になった。


取りあえず一回づつ模擬戦を行い悪いところを指摘をする。そして3人の息が整っているのを確認し3人と模擬戦を行おうとしたが、他のパーティーまでもが士燕に模擬戦をたのみ始めに来た。仕方なく士燕は3人と蒼穹の光を優先で今後迷惑をかけないとを約束させ、模擬戦をする事に許可を出した。だがそれで終わらず、今度は士燕に挑んだ50人までもが士燕に模擬戦を頼みに来たので同じ約束をさせ、ギルドにいた冒険者全員と順番に模擬戦を行い悪いところを指摘する事になった。


そして次の日、魔法の練習の為にギルドに向かうと前日居なかった冒険者に士燕が絡まれた・・・が


「おい坊主。中々いい女連れてんじゃねぇか。ちょっと俺等に貸しぶげらぁ」


前日士燕に挑んだ冒険者達に殴られ、最後のまで言わせて貰えず連れ去られてしまった。連れ去る前、士燕達に


「兄貴、姐さん達おはようございやす。コイツらには俺等がしっかり説明しとくんで安心して下さい」


と言い放ち歩いて行った。実は士燕の強さと、前日のイザコザを許し模擬戦で指導までしてくれた士燕の懐の深さに惚れ込み50人全員が、自称士燕の舎弟を名乗っていたりする。


それを知らない士燕は彼等を見て


「何か昨日とキャラが違わねぇか?」

「士燕君、気にしたら負けだよ」

「その通りよ、気にしたら負けよ」

「ですね、気にしたら負けです」


士燕のツッコミに3人が同じ答えを返す。その答えを聞き何となく納得できないが、気にするのを止め魔法の練習の為訓練場に向かうのだった。

そして午後になり模擬戦を始め、前日と同じ様に3人と蒼穹の光の体力が限界に達したら他の冒険者達と模擬戦をするを繰り返した。前日の事はギルド内に広まっているらしく前日居なかった冒険者達も、士燕に模擬戦を頼みに来た。途中で朝一に士燕に絡んできた冒険者達が土下座で謝罪をしに来て彼等も模擬戦を頼んできた。流石にこのままだと時間が足らなすぎるので1人、1日一回ずつの約束で模擬戦を許可することにした。 


そしてさらに次の日、士燕の噂は完全に街の冒険者達に広まり士燕に絡む冒険者は一人も居なくなり、さらに多くの冒険者達が士燕に模擬戦を頼みこむようになってしまった。


そして街中にいる人達にも士燕の噂は広がっていった。街の中で喧嘩は冒険者達にとっては日常茶飯事で士燕と模擬戦を行った2人が喧嘩を始めようとしていた。だが、他の冒険者達が


「おい止めろ!!この喧嘩で士燕さんに迷惑がかかったら何されるか分からんぞ!!」


と止め、喧嘩をしようとした2人は士燕の強さを思い出し互いに謝りながら喧嘩を止めた。この1件から揉め事は話し合いで解決することが暗黙の了解となり、街中で喧嘩をする事が無くなった。そして街の住人達は喧嘩が無くなった理由が士燕だと知ると、士燕に感謝し意図もせず士燕の評価が上がりイカルガの街で士燕の事を知らないものは居なくなった。

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