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世界最強の殺し屋異世界で無双し英雄になる  作者: おにゃんこ様
一章 冒険者登録
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報酬と面倒ごと

ザフノフを殺してから1週間程たった。その間士燕達は色々なことをしていた。


初日はこの世界の常識をロイドとエリーゼに教わっていた。この世界の常識は全員が1日で覚えられた。1年は12ヶ月365日であり1日24時間である事、電気関係は無く中世ヨーロッパのような世界である事、魔法が有り魔物が存在する事、この世界の硬貨は安い順から銅貨・銀貨・金貨・白金貨・王金貨が有り銅貨100枚で銀貨1枚、銀貨100枚で金貨1枚など100枚で1つ上の硬貨になる事、異種族で子供を作っても子供はどちらかの親の種族として生まれる事、15歳で成人として認められるなど地球と同じ事や違う事など色々あった。

その中で沙耶と琥珀が興奮するものがあった。それはこの世界は一夫多妻制が認められていることだった。しかも貴族でなくても養うことが出来るなら庶民でも認められるという。それを聞いた2人は士燕に


「「今すぐ私達と結婚しよう!!」」


と言ってきたので士燕は落ち着きなさいと2人の頭に軽くチョップしといた。


そしてその日の夜ガラドからエリーゼの護衛とザフノフの暗殺依頼の報酬として白金貨2枚と金貨40枚、そして魔法道具(マジックアイテム)である魔法袋(アイテムボックス)を3つ渡された。士燕の宝物庫・神は容量無制限だがアイテムボックスは入れられる容量がありそれはランクによって異なる。渡されたアイテムボックスは3つ共中級であり10メートルの立方体までなら物を入れられる物だった。あまりの金額と道具に沙耶・琥珀・羽菜は呆然とし士燕は平然と受け取っていた。



2日目は冒険者としてやっていくための準備としてエリーゼ・ロイドを連れて買い物に時間を費やした。まず最初に服を買うことにした。なぜなら士燕・沙耶・琥珀は学校の制服、羽菜はスーツのため周りから見てもかなり目だつからだ。士燕は30分ほどで買い物を終えたが3人はエリーゼを含めた4人で楽しく2時間以上買い物をしていた。おかげで士燕とロイドは1時間強待たされることになった。


そして3人の買い物も終え買った物をアイテムボックスにしまい込んで雑貨屋に向かい回復薬や魔力回復薬等の必要品を買い最後に武器を買うことにした。沙耶と羽菜は魔力を上げるマジックアイテムの杖を予備を含めて3本づつ買い買い物を終えたが、今度は士燕と琥珀の買い物が中々終わらなかった。士燕は普通の槍10本・ナイフ50本・短剣10本・鎖鎌1つ・・・等大量に買い込み買っては宝物庫にぶち込んでいった。

だが此処で問題が一つあった。士燕と琥珀は剣では無く刀、日本刀が欲しかったがこの世界には存在せず剣を持ってみてもその手にしっくりくる物は無かった。仕方なく店主に頼んで工房を借してもらい自分で刀を琥珀の分を含め6本作ることにした。作り終えて使った鉄と工房を借りた分の代金を払おうとしたが店主に代わりに同じ刀を打って欲しいと頼みこまれ2本追加で作ることになった。



3日目からはガラドから専属教師として依頼した冒険者パーティーを紹介され魔法を教わることになった。


「領主様からの依頼で貴方達に魔法を教えることになったランクDパーティー[蒼穹の光]よ」

「士燕だ。よろしく頼む」

「沙耶です。よろしくお願いしまーす」

「琥珀です。よろしくお願いします」

「羽菜です。ご教授お願いします」


士燕達は自己紹介をして頭を下げる。


「士燕・沙耶・琥珀・羽菜ね。私はリーダーのリンよ。パーティー内では剣士をやっているわ。よろしくね」

「ウチは盗賊のユウ。皆よろしく」

「魔法使いのリリィ。ビシビシいくから覚悟してね」

「えっと、私は僧侶のアリスです。よろしくお願いします」


蒼穹の光も自己紹介をし


「それじゃあギルドに行くわよ。ギルドには訓練場があるからそこで訓練するわよ」


リンの提案でギルドに向かうことになった。ギルドに着き受付嬢に理由を話し訓練場を借りて訓練が始まった。


「それじゃあ私がメインで教えるわね。貴方達は自分の使える魔法の属性は分かる?」


リリィの言葉に分かると答える。


「よし!なら魔法の原理なんだけど魔法は自分の魔力を媒体として放つのだけど、特に必要なのがイメージよ。自分の放ちたい魔法をイメージしてそこに魔力を込めるのよ。こんな感じにね」


そう言ってリリィの手のひらに10センチ程の火の玉が現れる。そしてそれを前に放ち地面に当たり霧散した。


「今のは魔力をそんなに込めなかったからこの程度だけど魔力を込めれば」


またリリィの手のひらに10センチ程の火の玉が現れ同じように前に放った。だが今度は地面に当たり地面を少し焦がした。


「魔力によって威力も変わるわ。そして完璧にイメージ出来れば色々な事も出来る。これが魔法よ。それじゃやってみてもらうわ。最初は私と同じような形がいいわね。使える魔法の中で1番レベルの高い魔法で1人づつやってもらうわ。まずは士燕!やってみなさい」


リリィは士燕にやるように指示するが


「俺・・・無属性しかないんだがどうすんだ?」

「そうなの?無属性持ちなんて珍しいわね」


士燕の言葉にリリィ達は少し驚き


「なら士燕は少し待っていて。私が無属性で知ってることを後で教えるわ。じゃあ沙耶やってみて」


そして順番に羽菜は水、琥珀は風、羽菜は火の魔法を作ることに成功した。


「1回で成功させるなんて中々筋がいいわね。沙耶、貴方回復魔法使えるわね?」

「何で分かるの?」

「水属性を使える人は皆回復魔法を使えるのよ。だから水属性持ちなんてそうそう居ないのよ。とりあえず沙耶はアリスに回復魔法を教わった方が良いわね。琥珀と羽菜は慣れるまでさっきと同じ事を繰り返し。それじゃあ士燕、無属性魔法を教えるわ」


そして沙耶はアリスに回復魔法を教わることに、琥珀と羽菜はリンとユウに見てもらいながら先程の繰り返しを始めるのだった。


「それじゃあ無属性を教えるんだけど、さっきも言ったとうり無属性は持ってる人はごく稀なの。だから私もよく分からないからそんなに教えられることがないのよ」

「まあそれはリリィのせいじゃないから気にしないでいいだろう。分かることで良いから教えてくれ」


士燕はいきなり不安になるがとりあえず教わることにした


「分かった。無属性魔法なんだけど私が知ってるのは、魔力を武器や防具に纏わせるの。剣や槍に纏わせれば切れ味が上がり、ナックルや鞭に纏わせれば破壊力が上がるわ。盾や鎧に纏わせれば耐久力が上がる。それぐらいしか知らないわね」

「なるほど・・・。とりあえずやってみるか」


そして士燕は刀を構え魔力を纏わせる。そして目の前に薪を置き魔力を纏わせたまま斬りつけるが


「何か切れ味が悪くなったぞ・・・」


薪は切れるどころか刀を当てたところが欠け吹っ飛んでしまった。


「士燕、私が言ったこと覚えてる?魔法はイメージが大事なのよ。士燕は今魔力を纏わせる事しか考えてなかったでしょう。今度は切れるようにちゃんとイメージしてやってみなさい」


そう言われイメージをしていなかったことを思い出す。そしてまた刀を構え魔力を纏わせる。纏わせた後、今度は纏わせた魔力を薄く鋭いイメージをして薪を斬りつける。すると今度は薪が斬りつけたところから真っ二つに割れた。だが


「今度は出来たわね。けど薪じゃあ切れ味が上がったかどうか分かりづらいわね・・・」

「全くだな」


そう、薪なら魔力を纏わせなくても切れるので上手くいったのか分かりづらかったのだ。かといって他に切る物も無いのでどうしようも無いが。


「今度外で試してみるしかないわ。とりあえず士燕は今の動作をもっと速くできるように練習して、それが出来たら他に無属性魔法で何が出来るか自分で試すしかないわね」


士燕はリリィに言われたとうりに何度も繰り返すのだった。

そして昼になりギルドの食堂で飯を食べているときに面倒ごとが起こった。8人で飯を食べていたので他の冒険者は士燕達を蒼穹の光の新メンバーだと思ったのかそれを聞きに来た。それをリンが


「違うわよ。領主様からの依頼を受けて冒険者に成るための訓練を付けてるだけ」


と答えた。それを聞いた冒険者達は士燕達を自分達のパーティーに勧誘し始めるのだった。士燕の方は殆どが女で男が少し居るくらいだった。目つきは鋭いがイケメンの方に入るからだろう。逆に3人の方は殆どが男だった。3人とも美少女だからだ。


士燕が「悪いがパーティーに入るつもりは無い」とはっきり断ると士燕を誘っていた者は士燕に笑顔で一言二言話しかけ諦めていった。しかし沙耶達を勧誘していた者は3人が断っても本気で戦力拡大を誘っていた1部を除き下心満載の冒険者達は諦めずに声をかけ続けていた。そして3人の意思が固いと知ると今度は士燕に向かって「3人をこっちに寄越せ」と怒鳴り始めた。何と答えても面倒くさいと思い士燕は全てをサクッと無視していた。だがそれで諦める者は居らず今度は決闘しろと言い始めた。士燕は壮大にため息を吐き


「やだよ面倒くせぇ。そもそも決闘したところで俺に何のメリットがあるんだよ」


と断るが冒険者達は士燕の言葉など聞かず自分達の持つ武器に手を当てる。士燕もため息を吐きながら刀に手を当てようとした・・・その時


「止めねぇかこの馬鹿共!!何してやがる!!」


そんな怒鳴り声と共に受付カウンターの奥から1人の男が出て来た。


「「「「ギ、ギルドマスター!!」」」」


男はギルドマスターらしくそこにいる冒険者全員がそう叫ぶ。


ギルドマスターである男は身長180を越える長身でその頭はスキンヘッドにしている強面の男だ。だがその体はかなりの筋肉質で見ただけで強いことがうかがえる。


「ち、違うんだよギルドマスター!このガキが生意気なことを言うからちょっと躾のために・・・」


ギルドマスターが現れすっかり大人しくなった冒険者達は全ての責任を士燕に押しつけようとする・・・が


「黙れ!!受付嬢に聞いてんだよ!!テメェ等この嬢ちゃん達をメンバーに入れたいからってこの坊主に迫ってたらしいじゃねぇか!!しかもこの坊主は冒険者じゃねぇのにテメェ等武器を抜こうとしてたな!!冒険者の資格を剥奪・・・いや、牢屋にぶち込まれてぇのか!?あ゛あ゛!?」


ギルドマスターが凄み冒険者を黙らせるが


「う、うるせぇんだよ!!このガキも冒険者に成るつもりなんだろ!!なら冒険者と同じようなもんだ!!それに俺達は勧誘していただけだ!!ギルドにそれを止める権限なんかねぇだろ!!」


ひけ腰になりながら冒険者達も黙っていなかった。このままでは収拾がつかなそうなのでギルドマスターは士燕の方を向き


「坊主お前はどうする?悪いがこの馬鹿共も止まりそうにねぇ」

「みたいだな。このカス共が決闘しろととかほざいてたけど俺に何のメリットもねぇんだよな」


士燕にカス呼ばわりされ士燕を睨みつけるが2人はそれを無視して会話を続ける


「つまりメリットがあれば決闘()ってもいいと?」

「面倒くせぇけどそうでもしねぇと収拾着かねぇだろ?」

「悪いな。じゃあ挑むパーティーに銀貨5枚払わせるでどうだ?」

「1人5枚だ」

「OKだ」


そして会話を終えギルドマスターは冒険者の方を向き


「おい馬鹿共!!坊主が決闘に応じるそうだ!!挑みたい奴は銀貨5枚この坊主に払え!!」


銀貨5枚と聞き冒険者達は


「銀貨5枚だと!?んなもんそう簡単に払えるかよ!!そもそも何で金を払わなけりゃなんねんだよ!!」

「黙れ!!この坊主は本来決闘に応じなくてもいいんだよ!!それを収拾つけるためにわざわざ受けるって言ってんだ!!払えねぇならさっさと諦めろ!!」


まだ不服そうだが3人を手に入れるために銀貨5枚をギルドマスターに渡していく。そして渡してから訓練場に向かって歩いて行った。そして士燕も大量の銀貨をギルドマスターから受け取り訓練場に向かって行った。

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