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帰り道
ベランダに座り込んでいた私の体は男の人の手をかり起き上がる
何でだろう
とても足が軽い
いつもなら怖くて出来ないはずなのに
この人がいれば不安も少しあるけど大丈夫な気がする
少し歩くと
男は手を離ししゃがみおんぶの格好をした
「悪い靴無いよな」
と言い
「大丈夫だよ」
と私も答えた
「いいから!」
私はしぶしぶおんぶされた
こんな冬で寒いのに、男の背中は温かい
父にもおんぶされたことない私はなんだか嬉しかった
大きな背中の中で安心したのか眠ってしまった