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異世界転生~絶世の魔術師~  作者: キュウビ(仮)
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~新たな旅の始まり~

「それで萌衣さん。」


クエスト成功の証明書を貰ったあと、それをポーチへと直した。


その後改めて萌衣と向き直る。


「甘噛綴君についての情報がほしいって話だよね?」


「あぁ、そのためにこのクエストを受けたわけだしな。」


萌衣の言葉に即答で返す。


「けど、あまり期待はしないでくれると助かるかな?」


先にそう保険を掛けてくる辺り、本当にあまり大した情報ではないのだろう。


(まぁ、別に大した情報じゃなくても構わないんだけども……こうしてシルヴィと出会えたきっかけになったわけだし文句なんてないな。)


「大丈夫だ。それに、どんな情報でも無いより全然ましだ。」


「うん、そうしてくれるかな。」


そう言って胸元から一枚の折り畳まれた紙を取り出す。


「萌衣さん、それは…?」


「此処等一帯の地図だよ。」


折り畳まれた紙をテーブルの上に広げる。


「うわ、でかすぎないかこれ?」


「いやこれでもまだ小さい方だよ?」


そうは言うもののどう考えても大きさがおかしかった。


何をどう思えば一辺辺り数メートルある地図を小さいなどと言えるのだろうか。


(これで小さいとか大きいやつとかどうなってんだよ……)


「一番大きいものだとこれの数倍以上はあるよ。」


「は?それ大きさおかしすぎないか?


……つか、俺の思考を読むなよ。」


「はは、顔にですぎてたもんでついね?」


『悪かった悪かった!』と言葉では誤っているが、顔は全くといっていいほど詫びている訳でもなく、むしろ清々しいくらいの笑顔だった。


「絶対悪いとは思ってないよな…?」


「そんなことはないよ?これでも少し位は悪く感じてるからね。」


「少しなのかよ……まぁこの際そんなことはどうでもいいか。」


「そうそう、気にするだけ無駄なのだよ♪」


「萌衣さんが言うのはなんか間違ってる気がするんだが……」


「そうかな?まあ良いじゃないか♪


私の下着姿を見た代償と思ったら安いもんだと思うけどね?」


顔を赤らめながらハヤトの方を意味ありげに見つめる。


「それ言われるとなにも言えなくなるからやめてくれ……」


ハヤトは、ばつが悪そうに苦笑いするだけでにも言い返せない。


「別に私もそこまで気にしているわけではないから、それにちゃんと謝ってもらってるからね。


あ、でも完全に許してるわけではないから…そうだね、これこらのハヤト君の行動次第だね。」


「……はぁ、今度何か言うこと聞くから、今は話を進めてくれ……」


これ以上話がひどくならない内に終わらせることにする。


「わかったよ♪


えっと、甘噛綴君についてだけど、此処から数百キロ東の方に行ったところにある都市の方に居るはずなんだけど……」


一言嬉しそうに反応すると、元の話へと戻してくれた。


地図を指で指しながら恐らく今『甘噛綴』という人が居るであろう場所を教えてくれる。


「なんて都市なんだ?」


「グランドガイアって言うところなんだけど、この世界でもっとも大きな都市だよ。」


「そうなのか…シルヴィ聞いたことあるか?」


「いえ、聞いたことありませんね……と言うより私自身そこまで外に行くようなことはありませんでしたので……」


「ふむ…シルヴィも知らないとなるとこりゃ無事辿り着けるか分からんな……」


シルヴィが場所を知っていたら今からすぐにでも出発できるのだが知らないとなると、それなりに出発するまでに準備などで時間がかかってしまう。


もしその間に目的の人物がまた別のところに行ってしまったりしたら無駄足になってしまう。


「よかったら私が案内してあげようか?」


そんなハヤトに救いの手が差し伸べられる。


「良いのか?萌衣さんギルド長なんだろ?


そんな簡単にギルド長が離れてもいいもんなのか?」


「いや、本当はダメなんだけど。


流石にここ数年ずーっとギルド長として勤めてるけど、こんな立場だから勝手に何処か行くわけにもいかなくて、この街からまともに出た記憶すらないんだよ。」


「うわぁ、俺だったら速攻でやめてるぞ。」


萌衣がしているギルド長の仕事内容に心底嫌そうな顔をする。


「そんな嫌そうな顔をしないでくれるかな?」


「悪い…けど、聞く限りじゃやっぱり離れられないんじゃないか?」


「もう、話が通じないなぁ~。


ハヤト君が私を連れ出してくれればいいじゃないか♪」


「いや、それがさも当然かのように言われてもな……と言うか、仮にそうしたとしても俺が悪くなるだろうが。」


「そのくらいはしてくれてもいいんじゃないかなぁ~?」


「で、でもなギルド長だある萌衣さんを勝手に連れ出すなんて……」


「いいよね?」


「……わ、わかったよ。連れてけばいいんだろ!?」


笑顔の圧力に負けて了承してしまう。


「やった♪」


ハヤトからの返答にソファーから立ち上がってガッツポーズをとった。


「はぁ……つうか、萌衣さんなんか性格変わってないか?」


どう考えても初めて会ったときや、クエスト関連の話をしてるときはギルド長としての威厳なのか上の者としての話し方だった時と比べて話し方が明らかに変わっている。


「そりゃぁ、ギルド長って立場ではあるけど…これでも一人の女の子なんだからね?」


「それもそうか。


とりあえず今回は萌衣さんも連れて行くってことでいいんだよな?」


年のため確認をとっておく。


「うん、構わないよ♪」


これからの旅後楽しみなのかとてもワクワクしてるのが見てとれる。


「ん~、なら今から三十分後に門のところで集合してくれるか?」


「それって、時間に遅れたら置いてかれるとか無いよね?」


「そんなことはないから安心してくれ。


もし、時間になっても来なさそうだったらここまで迎えに来るからな。」


「分かったよ!それじゃまたあとでだね!」


それだけいってギルド長室の横にある自分の部屋の中へと入っていってしまった。


「俺たちも準備しに行くか……それに宿屋の方も一時戻ってこないだろうから出るために荷物もまとめないといけないな。


シルヴィもついてくるだろ?」


横で座っていたシルヴィに問いかける。


「当然ですよ♪ご主人様がいるところが私の居場所なんですから♪」


「…ほんと可愛いな。」


「えへへ…♪」


彼女の頭を人なでして上がるとソファーから立ち上がってギルド長室から出ていく。


そのあとをシルヴィがあとを追いかけていった。

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