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異世界転生~絶世の魔術師~  作者: キュウビ(仮)
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~岐路~

「ハヤト君……流石に冗談きつくないかな……?」


唐突なハヤトの言葉に最初何をいってるかが理解できず、その笑えない事実に頬を引きつらせることしかできず。


「別に冗談ではないんだよな。」


笑って見せては方をすくめて。


「だ、だが……例えそれが冗談ではなく本当のことだとして……どうやってそれを証明すると言うんだい?」


「確かに、証明できる何かがないと信用なんてできないよな。


そうだな……あっ……。」


どうしたものかと考えていると、ふとあることを思い出してシルヴィの方を向く。


「ご主人様……?何でしょうか?」


自分が見られていることに気づき、ハヤトの方へと振り向いた。


「もしかして、一部だけ竜化って出来たりするか?」


前にカティアが一部だけ竜化して戦っていたときの事がまだ鮮明に記憶に残っていたため思い出せたことである。


「出来ますけど……竜形体のときに比べれば規模は小さくなりますね。


あ、でも威力の方は大して差はありませんよ。」


と最後には安心してください!と言いたげに胸を張る。


「いや、威力がどうとかは聞いてはないんだが……まぁいい、出来るならやって見せてくれ。


そうした方が萌衣さんも信じられるだろ。」


あまり必要もない?情報もあったが、必要な情報も得られたので良しとした。


「了解しました……『竜化・腕』」


シルヴィの右腕だけが淡い光に包まれる。


それはハヤトが何度か見たことがあった光景で驚くことはなかったが、萌衣だけは驚きを隠せずにいた。


「は、ハヤト君?彼女はいったい何をしているんのかな……?」


恐らく何が起こっているかは分かってはいるが、それでも聞かずに入られなかった。


「それは見ていればわかるさ。」


それだけを萌衣に告げると再度シルヴィの方へ目を向ける。


「……。」


それを真似するように萌衣も視線をシルヴィへとやる。


その時にはシルヴィの腕を包んでいた淡い光も輝きを失い、消えつつあった。


その中に段々と見えてくる滑らかな光沢を放つ鱗が綺麗に並んだドラゴンの腕のようなもの。


完全に光が輝きを失うころには綺麗な純白のドラゴンの腕がその姿を現した。


「…………ほ、本当に彼女はドラゴンだったのか……」


目の前で起きた出来事にしばしば方針状態になったものの、何とか反応する。


「だから最初に言っただろ?」


「そ、それはそうなんだけど……急にあんなこと言われても普通に誰も信じてくれないからね?」


「んな事言われてもな…けどまぁ、ほとんど初対面のやつの言葉をすぐ信じろって方が難しいか。」


「それに私の立場的にも先ずは相手の話を信じるよりも疑うことをしとかないとね。


じゃないと何か起きた時が怖いからね。」


「んー、確かになぁ。


仮にも萌衣さんはギルド長だもんな?」


「『仮にも』は余計だよ……」


軽く落ち込んだような仕草を見せて。


「んで話を戻すが、今回の討伐クエストはこの場合はどうなるんだ?」


そんな和やかな雰囲気とは打って変わり、真剣にクエストの話を進める。


確率的には低いとはいえシルヴィの生死が関わってくるのだ。


「この場合とは、討伐ではなくて無力化した場合はってことであってるかな?」


「そうだ。」


短く返事を返す。


あとは目の前の人間が不振な行動をとったりしないかをしっかりと見続ける。


先程、簡単には話を信じることなんて出来ないと萌衣は言ってはいたが、それはハヤトとて同じこと。


萌衣の返答次第ではこれからのハヤトのとる行動が変わってくる。


(シルヴィと約束したからには絶対に守ってやらないとだな……例えそれが世界を敵に回すようなことだとしても……


流石に今回の件だけでそんなことになることは無いとは思うが、最低でもこのギルドとは敵対することにはなるな。)


それは嘘でも冗談でもなく、もし萌衣が無力化ではなく討伐しかダメと言ってきたときはギルドごと潰すつもりだった。


大切なものを守るためになら人殺しなど些細なことでしかない。


そんな残酷な世界なんだと理解していたから。


「別に無力化してくれたなら討伐までしなくてもいいよ。


私とてそう簡単には生き物の命を奪うような真似なんてしたくないからね。」


「そうか…ならよかった。」


期待通りの返答に心底安心する。


理解はしていたがそれでも心の何処かでは葛藤があった……それ故の安心感だったのだろう。


「それとは別に今から聞くことは私個人としての興味本意で聞くことだからすぐ忘れてもらって構わないんだけども……」


急にテーブル越しに顔を近づけては、小声で話はじめてり


「な、なんだ?」


そんないきなりのことに少し動揺してしまう。


「……いいな……。」


横では至近距離まで顔を近づけてる萌衣とハヤトを羨ましそうにシルヴィが見ている。


「もし、私が無力化だけでは駄目だと言ってたらどうしてたのかが気になってね?」


「どうしてた、か……」


(この顔…絶対に答えわかってて聞いてきてるだろ……そうでなきゃこんな楽しそうに聞いてきたりなんてしないよな?)


そう思ってしまうほどに萌衣の顔は楽しそうに笑っていた。


「……このギルドごと全員消し去ってたかもな?」


本当にそうなってしまう未来があったのかもしれないが、今となってはわからないこと。


だからあえて疑問符をつけて答えた。


「うんうん、思ってた通りの答えだよ♪」


『よかったよかった♪』と何故か嬉しそうにする。


「いや、何でそんな嬉しそうなんだよ。」


「大切なものを守るためなら私だってそうすると考えてたからだよ。」


そして満足したのかソファーから立ち上がると自分の机へと行くと1枚の紙を持って再度ソファーに腰かける。


「はい、これが今回の緊急クエスト成功の証明書だよ。」


「ありがとう萌衣さん。」


色んな意味を込めて伝える。


「どういたしましてかな?」


萌衣はニコッと少女みたいな笑顔で返してくれた。


それを見てハヤトは何か懐かしげな気がしてならなかったが、きっと気のせいだと終わらせた。

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