~決意~
ちょっと色々とあり、前回より投稿が遅くなってしまいました( ̄▽ ̄;)
その代わりになるか分かりませんが何時もより少し長めにかいております(*´∀`)
「そろそろ落ち着いたか?」
何度目か分からない言葉をかける。
「は、はい……何度も胸を貸してもらってすみません……」
埋めていた顔をあげて口調は申し訳なさそうにしていたが顔がにやけていて。
(この顔絶対すみませんとか思ってないだろ……いや、顔と言葉が噛み合ってないだけなのか……?)
「気にすんな。
ほれ、気が済んだなら過ぎた時間を取り戻すためにも行動に移さないとな。」
ふと回りを見渡せば辺り一体がすっかり暗くなっており。
「そ、そうですね!」
ばっと慌てるようにハヤトから離れる。
恐らくにやけていた自分の顔に気づいたのだろう顔を真っ赤にして距離をとっていた。
「それと、話は変わるが勝手に離れたりとかしたら許さないからな?」
そう言ってシルヴィの片手をぎゅっと握りしめる。
「ふぇ!?は、はいっ!!///一生離れたりなんかしません!!///
だから……貴方様も私のこと離さないでくださいね?///」
振り替えって上目遣い気味にハヤトを見つめ、ニコッと笑って見せた。
そこへタイミングを見計らったかのように夕日が彼女を照らし出す。
「…っ!!///」
思わず目を反らしてしまいそうになる。
夕日をバックにこちらを笑顔で見つめてくる彼女の頬は恥ずかしさで赤くなってしまっているのか、それとも夕日のせいなのかは分からなかった。
けれど、分かることが述べるとすればそんな彼女の姿を見て先程から早く鳴り響く胸の鼓動が収まりそうにないと言うこと。
それは極度の緊張状態に近い感覚のようだった。
「貴方様……どうされましたか?」
こちらを見て固まってしまっているハヤトに近づいては顔をこれでもかと言うほどに近づけて見つめる。
「…………っ!?///わ、悪い…ちょっと考え事をしてたんだ……」
とは言うものの実際のところはあまりの綺麗さに目を奪われていただけなのだが……そんなこと本人には恥ずかしくて言えるはずもない。
「何か悩み事があるのでしたらお話くらいなら聞きますよ…?
一人よりも二人で考えた方が早期解決に繋がることだってあるかもしれませんよ……」
ゆっくりと優しくハヤトのてを握って自分の胸元まで上げた。
「貴方様からすれば今の私はあまり頼りないかもしれません……けど、何時か貴方様から心から頼りにして貰えるようになりたいんです。
いえ、絶対なって見せます!!ですから…その…色々なことを貴方様から聞いて学んでいきたい、です……///」
思っていることを言っていくなかで徐々に恥ずかしくなっていき、握りしめている手におでこを当てるような形で顔を隠す。
それと同時に声も張りがなくって、最後の方には聞き取りにくくなっていた。
「頼りない何てことはないから安心しろ。
あとな、男って奴はな頼るよりも頼られる方が嬉しいんだよ。もちろん俺も例外じゃないぞ?
だからな、シルヴィも何かあれば俺を頼れ。
そうしたら俺はそれに全力で答えて見せる。もしそれが世界を敵に回すような事だったとしてもだ。
……今度こそ守りぬいてみせる……」
その言葉はシルヴィに対して言ったものでもあり、自分に言い聞かせるように言ったものでもあった。
そしてその後に続けるように『けどまぁ……』と
「シルヴィに迷惑かけないよう無理はしない程度に努力はしようと思う。」
自分の手を握っている彼女の手を握り返す。
「本当ですか……?命を懸けたりなんかしないですか……?」
不安そうにシルヴィがまたこちらを見つめて。
「あぁ~…それは約束できかねるな……。」
「な、何でですか……?」
「何でって言われてもな……それが俺の生きる理由だから…だろうな。
俺が異世界人であることは説明はしたよな?」
「はい。ちゃんとその事も思い出してはいますけど……?」
それとなんの関係があるのか?と言いたげな顔をする。
「俺がこの世界に来る前は、地球って星で暮らしていたんだ。
そこではなここの世界みたいに魔法なんてものも魔術なんてものもなかった。
そんな中でも飛んだりすることは出来たんだぞ。って話が脱線しかけてるな……」
「……?」
一人で会話をしているハヤトに疑問符を浮かべて。
「その世界ではな俺は変わり者みたいな感じで誰かと話すことも、誰かと関わることなんてことも無かった。
母親からも捨てられて孤児院の院長に拾われてそこで暮らしてたんだ。
そのときの俺はな何かに興味を持つことは無かったし、持とうともしなかった。」
「そうだったんですか?」
「あぁ…けどある日訪れた少女と出会ったことで俺の人生が変わった。
今まで誰も関わろうなんてして来なかったのにその少女は毎日のように俺の後を付いてきて話しかけてきたんだよ。
最初は何だこいつって思って無視してたんたが…何度も話しかけられているうちにな何だかそいつのことが面白く思えてきてな。
『なんでこんな俺なんかにか変わってくるんだ』って聞いたら何て返ってきたと思う?」
「わ、分かりません……」
「『君といる方が面白そうだったから?』だとさ。
そう答えた少女に俺は興味を持った。
こいつといれば自分の中の全てが変わりそうで怖かったが、でもその方が面白そうな気がしてたまらなかったんだ。
だからそれからは毎日話して一緒に過ごしていったんだよなぁ……」
『くっそ懐かしいな……』とポツリ言葉をこぼす。
「そんなこんなで過ごしてたある日、俺の人生を狂わせてしまうことが起きた。
少女が……綴が急に倒れて病院に運ばれたって連絡があったんだ。
俺は急いでその病院に向かって綴がいる病室へと駆け込んだ。
……そこには様々な機器に囲まれて、繋がれている綴の姿があったんだ。」
「病気……だったんでしょうか……?」
「そうだ、それも未だに治療法方が開発されていない難病のな……それを聞かされたとき頭のなかが真っ白になってな…何も考えられなくなったよ…。
そのあとは2週間……彼女が目を覚ますまで出来る限りの時間を彼女の傍にいるために使った。
んで、何時も通り病室へ入るとそこには椅子に腰かけて外を眺める彼女の姿があったんだ。」
「目を覚まされたんですね……よかったです……」
何故か話を聞いているシルヴィが涙を流していて。
それをあえて気づかないふりをして話を続ける。
「その事は良かったんだが、それよりも何で連絡してこなかったのかが分からなくてな。
話を聞けば、俺を驚かせたくて病院の人には連絡しないようにお願いしてたんだと。
正直呆れたな……俺がその日も来るか何て分からないのにな。」
「よほど貴方様のことを信頼されていたんですね。」
「そうかもな。
そんで目を覚ました彼女と俺は病院にいれるギリギリの時間までずっと話した。
その会話のなかで彼女が言ったことがあってな。未だにその会話のことは全部覚えてる。」
ハヤトはそのときのことを光景を思い出しながら話す。
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『ねぇ、君って異世界って信じる?』
『何だ急に……?』
『いいから答えて?』
『分かったからそのなんとも言えない笑顔はやめろ。
んと、異世界だったか……そうだな…俺はあると思ってる。パラレルワールドが存在するって言われているくらいだからな。』
『そっか…同じ意見で嬉しいよ♪』
ニコッと笑顔を浮かべて。
『んで、何でそんなこと聞いてきたんだよ。』
そんな彼女に目を細めて何か怪しむように聞く。
『んー?もしそんな世界があったら行ってみたいな~ってね!
あ、もちろんそのときは君も一緒にだよ?』
『おう、何となくそう言うだろうとは思ってたさ。』
『それで、どうかな?』
『どうかな?ってなにがだよ?』
『もぉ、ちゃんと話聞いてたの!?もし異世界があったとしたら、私と行ってくれるのかって聞いたじゃんかぁー!』
子供のように不満げにハヤトにことを睨み付けて
『冗談だから怒るな。
それにそれに対して俺がなんて答えるくらい綴ならわかるだろうが。』
『ほんと君は分かってないなぁ~、こう言う事はねちゃんと言葉で伝えなきゃいけないんだよ?』
『……そうなのか?』
『そうなんだよー!』
『ふむ……なら、ちゃんと伝えないとだな。
俺は何があっても綴に付いていくぞ?綴が嫌だって言っても付いていってやる。』
『それってス……』
ストーカーじゃないの?と言おうとした綴の言葉に重ねるように続ける。
『じゃないと、いつどこで綴が無理をするかも、倒れたりするかも分からなくなるからな。
もう二度とそんなことになるのだけは嫌だからな。』
『……っ////』
(ふ、不覚だ……まさかハヤトの言葉にときめかされるなんて……///)
『ってさすがに無理矢理ついていったらストーカーみたいだな。』
『……ない……』
『はっ?』
『そんなことない///む、むしろお願いしたいくらい……///』
『そうか?綴が良って言うならいいけどさ。』
『うん……あ、それと異世界に行ったとき私が危険な目に遭ってたときはちゃんと助けてね?』
なぜ綴がその様なことを言ってくるのか。
そのときのハヤトは一切理解できてはいなかった。
あくまでそうなったときはそうする。そんな考え方だったがそれでも真剣に答えていた。
『当たり前だろうが。何がなんでも守り抜いてやる。
俺の命をかけてでも守ってやる。』
自分の胸に拳を当てて宣言した。
『ふふ♪それが聞けただけでも十分だったよ♪
あ、そろそろ面会の時間も終わりじゃないなかな?』
『ん?まじだ!
綴!また明日な!!』
時計を見ればすでに面会終了時間となっており、直ぐに帰る準備をして綴にまた明日と言葉をかける。
『……さようなら。』
綴は一言それだけを告げた。
……それはとても悲しげに。
ハヤトは綴に手を降って病院を後にした。
まさか、それが彼女と交わす最後の言葉になるとは知らずに……
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「次の日そこの病院の人から連絡があってな。
綴が死んだって……」
「そんな……」
シルヴィは口元に手を当てて悲しんでいた。
「けど、そのあとも俺が俺として生きていられていたのは綴との会話があったからかもしれないな。」
あの日彼女が目を覚ますことなく死んでしまっていたら……恐らくハヤトは完全に心を閉ざしていたかも知れなかった。
けれど、目を覚ました彼女と話したことで、その後訪れた彼女の死と言う現実が襲いかかってきても自分でいられたのはそこに"可能性"があったから。
そして、それを今改めて信じていてよかったと捨てずにずっと持ったままでいてよかったと思っている。
確証があるわけではないが、もしかしたらこの世界で綴が生きているかもしれないと言う可能性が生まれたから。
「だから、何度だって俺は言ってやる"俺の命にかけて大切な人たちを守りぬいてみせる!!"」




