~異なる転生者2~
昨日に続けて、ユニーク数が5000を超えました!!
本当に読者の皆様ありがとうの感謝の気持ちで一杯ですっ!!
またまた『異世界転生~絶世の魔術師~』をよろしくお願いいたします(*´ω`*)
「やっぱりか……??君は私がそうだと気づいてたのかい??」
「気づいてたってよりは今気づいたの方が正しいな。
萌衣さんの今の言葉から、ずっと疑問だったことに確信が得られた。」
「どうして…………あっ……。」
言われてやっと気づいたのだろう。
相手から聞かれてもいない言葉を自分から口にしていたことに。
「ありゃ…まさか私自ら答えに繋がってしまうことを言ってたとは……不覚だったよ。」
自分の不覚に気づいては、分かりやすく落ち込む。
「そこまで気にしなくてもいいだろ?」
「そう言うわけにもいけない。
これでもギルド長なんだ。私のせいで何かあっては不味いんだよ。」
「ギルド長ってのも大変だな。」
「そうだね。でもなったからにはちゃんと役目を全うしないといけないだろ?
だから、今を頑張るんだよ。市民や冒険者達のためにもね。」
笑顔でいってくるのだが、それがハヤトには少し無理をしているように見えた。
「そうか……だが、無理はよくないな。」
「む、無理はしてないよ。」
無理はしてない。と言えばいいだけなのに、図星だったために少し言葉につまってしまった。
「そのわりには今言葉につまっただろ?」
なぜか自分以外には勘が鋭いのはここでも健在でズバリ言い当てる。
「うっ……た、確かに多少無理してるところもあるかもしれないけど、それは承知のうえでギルド長をやってるんだよ。」
言い当てられてしまったことにちょっと動揺するが、それでもせめてもの言い訳をする。
「まぁ、それもいいと思うけどな。」
「そ、そうだよね。」
賛同してもらえたことに何故か自分でもわからないうちに胸を撫で下ろしたような気持ちになる。
「けど、時には弱音をはくことも大切だぞ?
まだ会ったばかりで分からないことの方が多いが、萌衣さんみたいな人間は性格的にも、立場的にも回りに弱音を吐けなくて溜め込んでしまうタイプだろ?」
「なっ……なんでわかるのかな……??」
今の萌衣の表情は、自分の内面が見破られたことで誰かに迷惑をかけてしまうかもしれない心配、不安……そしてそれを意図も簡単に見破ったハヤトに対する感心と恐怖心が生まれる。
だが、次のハヤトの言葉でそんな感情は杞憂に終わる。
「昔……俺がまだ元生きていた世界…地球にいたときに似たような友達がいたんだよ。
……初めての友達だった。
最初は興味なんてなかった。けど彼女は何故か俺にばっか毎日のように近づいてきて……そのうち俺も彼女に興味を持ち始めたんだ。
『なんで俺みたいな無愛想な奴に構ってくるんだ』ってな。」
ハヤトが言う友達とは椿や咲良のことではなく、その二人よりも数年以上前に出来た"初めての友達"のことで。
「彼女と話してくうちに俺がうざいやつだと抱いていた感情は次第に『友達として好き』に変化して、また時間が経つとそれは『異性として好き』に変わった。」
元いた世界"地球"で過ごしていたときの話をするハヤトな言葉を萌衣は真剣に聞いていた……少しの違和感と驚きを胸に秘めて。
「今思えば初恋ってやつだったんだろうな……?
まぁ、それが実ることは無かったから気づくことはなかったんだがな。」
やっとこの年になって恋ってものがほんの少しだけわかった気がするんだよな?と笑いながら言う。
「あ、この事は絶対に誰かにいったりはするなよ?
あともちろんだが、萌衣さんのことも言わないから安心しろ。
それくらいの常識は備えてるつもりだ。
まぁ、もしかしたら誰かに暴露してしまうことはあるかもしてないけどな?」
最後は冗談っぽく返す。
「…………。」
それを静かに聞いていた萌衣は…ずっと驚きの気持ちを抱いていたこと。
それは…………
……彼もまた同じこの世界に来た異世界人(転生者)と言うことに。
そして、それとはまた違う別のもう一つ……
「なんだ?急に黙りこんで?」
「い、いや、君もまた私と同じ転生者だったんだと思ってね……。
それに君のその友達といったか……」
「ん?それがどうしたんだ??」
「その、差し支えなければ名前を聞かせてもらえるだろうか??」
「それくらい構わないが……猫爽綴って名前だったっけな……。」
「猫爽綴か……」
顎に手を当てて考えるようなポーズをとる。
「なんだ??なにか知ってることでもあるのか??」
(まさかな……こっちの世界に綴のことを知ってるやつなんていないだろ……)
「知っていることと言えば知っていることだな……」
「萌衣さん、あんた綴のことを知ってるのか!?」
思わず声をあらげてしまう。
「お、落ち着いて??」
「す、すまない……」
(ははっ……なにやってんだ俺……)
「謝るほどのことでもないけど……そうだね、私が知っていることを君に教えよう。
君のいった猫爽綴君って言う同じ名前の子を私はこの世界で一度だけだが会ったことがあるんだよ。
流石に地球にいたときの容姿がわからないから、君が言う子かどうかまでは判断できないけど……。」
「ほ、本当か??」
(まさか俺と似たような形でこっちの世界に転生させられたのか……??
けど、それなら都合がいいな……色々と言いたいことがあったんだ……。)
「あぁ、本当だよ。
と、話し込みすぎたね。もうそろそろ討伐クエストの開始時刻だ。
ハヤト君も参加するのだろう?」
「あ、あぁ。」
曖昧な返事を返す。
「友達かもしれない子の行き先が気になるのだろ?
この討伐クエストが無事完了すれば君に教えられる限りのことと、サポートをさせてもらうよ。」
何故かは秘密だがな♪と意地悪い小悪魔のような笑みを浮かべて。
(こんな表情もできるのか……。
もっと自分をさらけ出せば良いのにな?
じゃなくて、確かに萌衣さんの言う通り今はその綴の情報が欲しいな……どのみちクエストは受ける予定だからすることは変わらないか……。)
「わかった。
こんなクエスト速攻で終わらせてやる。」
そう言ってギルド長室からでる前に萌衣から改めてクエスト内容を聞き外へと駆り出ていった。
「ふふ、頼りにしてるよハヤト君。」
残された萌衣は出ていったハヤトのことを思い浮かべながら、寂しげに、そして期待を抱いた何とも言えない表情でいた。




