~緊急討伐クエスト2~
「ふはぁ、何か疲れたなぁ~。」
街に入るなり、ハヤトが『ん~!!』と屈伸をする。
「さ、ギルドに行くか。」
「そうですね、緊急討伐クエストも気になりますし……」
「確かに気になるよなぁ~。」
「あ、お姉ちゃんたちも連れてくの~?」
横にならんであるいているリリアに、エリシアとリネスはどうするのかを聞かれる。
「シアとリネスか……どうするかな……」
(シアはこの事話すと絶対に着いてくるよな……リネスもだが…いや、リネスは緊急討伐クエストが発生してるなら受付嬢として呼び出されてる可能性が高いか?)
そんなことを考えていると、ふとミミルとリリアの二人がじーっと自分のことを見ていることに気づく。
「なんだ、、一緒に連れていきたいのか?」
何となく会話の流れからしてそのようなことを思ってるんだろうな……と考えたハヤトはそのように聞く。
「はい♪一緒にいった方がきっと楽しいと思うですから♪
それに、お姉ちゃんたちだけおいてけぼりはかわいそう他と思いますっ!」
「ミミルもそう思う~♪
一人きりとか、おいてけぼりってとっても辛くてね~、スッゴク寂しいんだよ~!」
と二人はいまだから持ち前の明るさでこのように元気に話せているが、その言葉には前の自分達が経験したつらさであり、寂しさであったからこそ言えたことであった。
それ自体にはハヤトも薄々感じていた。
それは二人の過去にあったことを聞いたこともある。
それだけの情報だけでは、常人からすればいつも通りの二人に見えただろうが、昔から相手の顔色や、言動の質からなど……
自分以外の誰かに敏感だったハヤトはこちらの世界に来ても相変わらずで、明るく元気に振る舞って話している二人から、少し無理をして話しているような違和感みたいなものを覚えていた。
そんな思いをさせてなんだか申し訳ない気持ちになったハヤトは二人の目線の高さに合わせてしゃがみ、ぎゅっと腕のなかに抱き締める。
「ご、ご主人様っ!?///」
「ご主人!?ど、どうしたの?!//」
普段からご主人様のことが絡むと恥ずかしくて顔を赤くするか、嬉しそうに話すかの大体その2択のミミルはハヤトから抱き締められた子のによる反応はいつも通りで。
リリアの方は珍しくご主人から行きなり抱き締められたことに驚きを隠せずにいる。
そしてその後ろで、羨ましげに小さな声で
「いいなぁ~なのですぅ~……」
そんなことを呟くカティアがいた。
「無理しなくていいからな……辛いことは辛いと正直に言うんだぞ。」
「べ、別に辛くなんかないです……い、いつも通り…元気です!」
「リリアもすごく元気だよ!!」
リリアは本当に元気よさげに見えるが、やはりと言うべきなのかミミルの方は全くといっていいほど同様を隠せていないでいた。
「あのな……隠したいなら隠し通しきれ……そんな風に動揺されちゃ逆に心配するだろうが。」
口調はやや強めだが、それでも二人の頭を撫でるハヤトの手はとても優しくあった。
「ご、ごめんなさいです……」
「いや、謝る必要は無いんだがな……」
ミミルの顔を覗くといまにも泣きそうな感じで瞳いっぱいに涙を溜めていた。
「ご主人~、ミミルちゃんをいじめちゃダメだよー?」
「いじめてないからな?
俺の言い方が悪かったのかもしれないが、いじめたって事実は否定するからな?」
「冗談だよ~♪
ご主人がそんなことするわけないもん~♪」
「そ、そうか……。」
(冗談ならよかったが、割りと真面目に焦ったぞ……冗談としてしか言われていないのなら、一様それなりに信頼はされてるってことでいいんだよな……?)
実際にリリア、ミミル、シア、リネスの四人に加えて今日から一緒に行動を共にすることになったカティアからもすでにハヤトはかなりの信頼を得ていた。
理由はそれぞれで違いはあるが、その理由の中の1つは五人ともがハヤトに対して同じ気持ちを抱いている。
それは、リリアとカティアなら『慕う』と言う気持ち。
ミミルなら『異性に対する好意』……シアとリネスなら『愛してる』と言う気持ち……。
それぞれ言葉や在る形は違えども、相手に対する『好き』と言う気持ちから生まれる共通した感情である。
「まぁ、ミミルの気持ちもわからなくはないからな。
絶対とは言えないが、なるべくミミルやリリア、シアにリネス。そしてカティアに対しても、不安な気持ちを抱かせないように……寂しい思いなんか忘れるくらいの『これから』を作ってやれるように努力するからな。」
「幸せにしてやるともいったしな。」と言いながら優しく笑いかけられながら撫でられているミミルは一人心の中であわてふためいていた。
(ご、ご主人様すごく優しいし……かっこよすぎるよ~!?////
何か心臓がものすごくドキドキしてるし、顔も暑くなってきたよ!?////
ミミルご主人様のこと好きだけど、こんな風になるの初めてだよ~////
……はっ!ご主人様に変な風に思われてないかなっ?!)
ただ一人ミミルは心の中で自分の気持ちと葛藤していた。




