~ドラゴンの娘4~
「何て言うか……なんだかんだ言ってまだ子供なんだな。」
今はやとの目の前では、ミミルとリリア、それにカティアが一緒に水浴びをしている光景があった。
(ほんとのとこ言うと、少しは言い合い辺りはするかと思ってたんだが…そんなこと全然なかったな。
あって早々意気投合してたもんな……)
ハヤトはここに来てからの出来事をのんびりとした中で思い返していた。
「……ミミルお前発情期だったのか。すまんな、気づいてやれなくて。」
「は、はい……け、けど、リリアちゃんが抑えてくれたから大丈夫です!!//」
(はうぅ~!!///ご主人様にはつじょーきだったのがばれて恥ずかしいよぉ~!!///)
「そうか。ありがとなリリア。」
「ご主人は気にしなくていいよ~♪
リリアとしてはかわいいミミルちゃんが見れたから満足だから~♪」
ハヤトに向かってピースをつくってニコッと笑う。
「あぁ、ミミルが可愛いのは同意する。」
「あぅ……///」
(リリアちゃんもご主人様もなに言ってるの~!///)
「まぁ、今回はリリアが居てくれたから良かったが、次も絶対リリアが近くにいるとは限らないからな。
俺も居るわけだし、無理だけはすんなよ?」
『あ、リリアも無理に我慢だけはするなよ?』と言葉を続け、リリアは『わかったよ~♪』と返事をするなかでミミルは……
(今さらっと受け流しそうになったけど……そ、そう言うことだよね……?///)
その時の光景を思い浮かべただけで、かあぁ~!!//っと顔を真っ赤にしていた。
「それでご主人?横にいる子ってだれ~?」
リリアはハヤトの影から覗くようにこちらを見てきていたカティアに気づき『つばさとしっぽが生えてる~!!』と物珍しそうに翼と尻尾をじーっとみている。
「こいつか?こいつはな…」ハヤトがカティアのことを謝ろうとするが、その言葉を遮る形でハヤトの前にカティアが出てきて大きな声で、
「ごめんなさいなのですっ!!」
そう謝るカティアは、ミミルとリリアに対してそれはもう綺麗な土下座をしていた。
「…どう言うこと~?」
「な、なんで謝られてるのです??」
それはカティアにではなく、ハヤトに向けられたもので。
「俺じゃなくて、そいつに聞け。」
「わかった~……なんでリリアたちに謝るの~?」
カティアに近づいてしゃがみ訪ねる。
「そ、それはなのです……」
頭をあげると目の前でしゃがんでみてきていたリリアと目があって、思わず目が泳いでしまう。
(さっきまで謝るととかなんだの言ってたくせに、いざとなると言えなくなるのか。
まぁ、まだ子供だからな仕方ないか。……手助けしてやるか。)
「……お前らさっきドラゴンが現れただろ?」
「は、はい。……でも、ご主人様が帰ってきたってことは、倒してきたんじゃないんです?」
「倒してはないな。
此処にいるこいつがそのドラゴンだからな。」
「ふぇ?……そうだったのです?」
「そーなの~?」
「……な、なのです……だ、だから……ごめんなさいなのですっ!!
も、もう食べようとか、殺そうだなんてしないなのですっ!!だから許してくださいなのです……。」
本当に心の底から悪いことだと理解していて、謝ろうと思っているのが伝わってくる。
それは言葉、声質からだけではなく態度からもとてもわかるもので、瞳から雫がいくつもごぼれ落ちていた。
「大丈夫だよ~♪」
リリアのその言葉に顔をあげる。
「ミミルも大丈夫です♪
ミミルが思うに、過去に何かしようとしたんじゃなくて、今どうなのかが大切だと思うのです♪」
「リリアもそう思うよ~♪」
にこにことなにも気にしてないよ。と声をかけられたことが嬉しくて、カティアの瞳から雫がさらにこぼれ落ちる。
「ほら、特に気にしなくてもよかっただろ?」
そう言って泣いているカティアの頭をそっと撫でてやる。
「は、はいなの、です……♪」
ハヤトは泣きながら微笑んでくれるカティアを、涙が出なくなるまでそっとなで続けていた。
それをじーっと羨ましげに見続けていたリリアとミミルの姿も見られた。
「落ち着いたか?」
泣かなくなるまで優しくなで続けていた少女に声をかける。
「も、もう大丈夫なのです!//お、お恥ずかしいところをお見せしたなのです……///」
思い出すと恥ずかしくなってきて、両手で顔を覆って隠す。
「ミミルたちも、もう気にしてないからな。」
「よろしくね、えっと……お名前なんです?」
「そう言えばまだ聞いてなかったね~?」
そう言えば、と少女の名前を聞いてなかったことをミミルとリリアは気づく。
「カティアなのです!」
「カティアちゃんですね♪ミミルです、よろしくですね♪」
「リリアだよ~!よろしくね~♪」
二人はまだ土下座の体制から顔をあげているカティアに手を差し出す。
「ミミルちゃん、リリアちゃん…よろしくなのです♪」
その手をカティアが握りかえす。
(やっぱり見るなら笑顔が一番だよな。
それに、ミミルとリリアが裸でなければ感動シーンなんだろうけどな。
そうゆう趣向のやつがここら辺にいないとも限らないからな……こいつらの主人として守ってやらないとな。)
と一人心のなかで誓っていた。
それから今に至る……。
「おい、そろそろクエストに戻るぞ。」
木に腰を掛けていたハヤトは『そろそろいかないとな。』と呟いて立ち上がり、水浴びをしている少女三人に声をかける。
「わかりました~!」
「了解~♪」
「はいなのです!!」
それぞれから同時に返事が返ってくる。
(暗くなる前にさっさとクエストを済ませて帰らないとな。
ついでにカティアのステータスも確認しとかないとな……。
つか、帰ってからまたカティアのこと説明しないとな……シアとリネスなら受け入れてくれるだろ、多分……。)
ただ一人そんな要らぬ心配をしていた。
それから数分して、服を着終わった三人が近づいてくる。
「よし、揃ったからいくぞ…とその前に一様言っておかないといけないことがあるんだか。」
「何をです??」
「なに~?説教はいやだよ~?」
「な、なのです??」
「いや、説教ではないんだが。
あんまりそこら辺の川とかで、それも裸で水浴びはあまりするなよ?
どんな奴等が見てるとも分からないからな。
お前らの主人、旦那(仮)として傷付いてしまうようなことが起きて欲しくはないんだよ。
俺が一緒にいてやれるときは構わないんだけどな。」
「ミミルたちの心配してくれてたんですね♪次から気を付けます♪」
「リリアも気を付ける~!!」
「わ、私も気を付けるなのです!!」
「なら心配要らないな。
よし、クエストを終わらせにいくか。」
四人は受けたクエストをこなすためにコブリンが潜む草原へと再度向かっていった。




