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2話 意外と初々しい冒険者

銭貨(せんか)銭貨(せんか)    転生した異世界で自由気ままに生きていく

      ~チートじゃない?才能です!~


         2章 王都動乱

        2話 意外と初々しい冒険者


 アーツと共に冒険者ギルドの受付カウンターに戻って来た帝は白い水晶に触れていた。白い水晶は黒い水晶の時の様に砕ける事はなかった。無かったのだが、別の問題が発生していた。


皇王カミタカ ミカド


選択可能職業


 冒険者 戦士 魔獣使い 作成者 死霊術士


「・・・お前さん。何で死霊術士が選択可能何だ?」

「・・・駄目なのか?」

「駄目じゃないが・・・。カレン。死霊術士って、確か〈死霊術〉を獲得してないとなれないよな?」

「そうですね」

「じゃあ、お前さんは、いや。ミカドだったか?は〈死霊術〉を獲得してるって事だよな?」

「所持してるぞ?」

「どうやって獲得した?」

「好きで獲得した訳じゃ無いんだ。巻物(スクロール)を初めて入手した時に、使い方を知らなくて開いちまったんだ。そしたら中身が〈死霊術〉だったみたいで・・・」

「巻物か・・・。そりゃ災難だったなぁ。〈死霊術〉くらいの恩恵ならLv関係無く、売るだけで金貨100枚は確実だったのにな」

「まぁ。済んだ事だから諦めたがな」

「そりゃそうだ。巻物は使えば無くなっちまうからな!」

「それよりもこの中でお勧めの職業は何だ?」

「お勧め?悩むくらいなら全部選べば良いじゃねえか?」

「そんな事出来るのか?」

「当たり前だろ?・・・ミカドもしかして職業について何も知らないのか?」

「知らないが・・・常識なのか?」

「マジかよ!?あ〜分かった。じゃあ職業について説明するぞ」

「頼む」

「まず職業ってのは条件を満たしさえすれば、誰でもなる事が出来る。条件は職業事に勿論違う。この辺は分かるな?」

「あぁ。問題無い」

「ならメリット、デメリットは分かるか?」

「メリットは何となく分かるが、デメリット有るのか?」

「勿論有るぞ?と言っても別にマイナスな物じゃ無いから安心しろ。まずメリットだが1つは職業によっては恩恵が獲得出来る。ただ上位職にならないと基本は獲得出来ない」

「上位職?」

「上位職ってのは下位職のレベルを上げ、条件を満たすとなれる」

「職業にもレベルが有るのか?どうやって上げるんだ?」

「それも知らないのか・・・。職業のレベルはその職業に関係している事をする事で上がる。ミカドの場合なら分かり易いのは戦士だな。戦士は戦う職業だ、だから戦っていれば自然とレベルが上がる。戦士の上位職は剣で戦う剣士、槍で戦う槍使い、斧で戦う斧使い等色々ある。大抵の場合は戦士を選んで自分に合った武器を試しながらレベルを上げて、上位職を選ぶ。因みに職業のレベルは10 が最大で、10 にならないと上位職になれないからな?」

「デメリットは?」

「デメリットは単に上位職になる程レベル上げが大変ってだけだ」

「どれくらい大変何だ?」

「下位職、戦士で言えば遅くとも1ヶ月くらいで10になるが戦士の上位職、剣士だと早くても半年。遅いと1年も掛かる」

「そんなに違うのか」

「更に言うと剣士の上位職、魔法剣士だと最大にするのに10年掛かったと聞いた事がある」

「1レベルに1年。気が遠くなるな・・・」

「だろ?だけどな不思議な事に冒険者のランクが高い奴は職業のレベルが上がるのがやたらと早いんだわ」

「そうなのか?」

「あぁ。さっき言った魔法剣士だが高ランク、確かAランクだったか?その冒険者だと最大にするのに1年しか掛からなかったって話だぜ?」

「そんなに差が出るのか?」

「不思議な事にな?こればかりはどう言った原理か分からねえが、高ランクの冒険者だと職業のレベル上げが格段に楽って事だけは確かだ」

「そうなのか。あれ?でもそれって戦闘職の話だろ?生産職はどうなんだ?」

「生産職は商業ランクが関係してるらしいぞ?」

「商業ランク?何だそれ?」

「商業ランクってのは冒険者の商業番だな。冒険者と違って商業ランクはFからSの7段階らしいがな」

「商業ランクの上げ方は?」

「詳しくは知らねえが年間の売上によって変わるらしいぞ?因みに商業ギルドで登録をすれば商人の職業になれる」

「成る程な。じゃあ俺の作成者のレベルを上げやすくするには商業ギルドでも登録をしなきゃいけない訳か?」

「そう言う事だな。まぁ、無理して登録する必要は無いがな」

「そう言えば全部選べば良いと言っていたが、職業はいくつも選べるのか?」

「それについて説明して無かったな。結論から言えば職業はいくつでも選べる。騎士が良い例だな?」

「騎士はいくつもなってるのか?」

「騎士の職業は条件が、職業戦士であり〈剣術〉〈槍術〉〈斧術〉〈盾術〉を所持している事何だが、その条件の為に剣士、槍使い、斧使い、盾使いの職業にもなってる奴が大半だな」

「そうなのか。じゃあ俺は取り敢えず全部選んどくか」

「その方が良いだろな。職業はいつでも辞められるし、変える事が出来るから悩むくらいなら全部選んどいて、1つずつ試して行けば良い」


 アーツに職業について説明を受けた帝は選択可能な職業を全て選んだ。


「他の4人はどうする?」

 アーツはフェン、ヨルン、ペイル、シオンに職業をどれにするか確認する。


「儂は冒険者しか選べん」

「自分も同じくぅ」

「私も同じです」


 フェンとヨルンは狼に蛇の為、武器を使った事が無い。なので選択出来る職業が冒険者しか無い。シオンは魔法が使えるが武器等を使った事が無いのか、フェンとヨルンと同じく冒険者しか選べない。


「う〜ん」


ペイル選択可能職業


 冒険者 戦士 死霊術士


 ペイルだけは他の3人と違い、冒険者の他に戦士と死霊術士が選択出来る。ペイルは〈冥界王〉〈狩猟王〉〈舞闘王〉の3つを所持している為だ。


「選ぶの面倒だから全部で!」

「そうか。それでミカド達は早速依頼でも受ける・・・って無理か。依頼の前に獣人の嬢ちゃん達の装備と服を揃えないとな」

「それで金が無いから魔獣の素材を売りたいんだが」

「売ってくれるのは有り難いが、何処にあるんだ?」

「あぁ。俺は〈倉庫〉を所持してるからな」

「ほぉ!珍しいな!それじゃこっちのカウンターに出してくれ」

「良いのか?」

「構わないぞ?」

「分かった」

「ミ、ミカド!?待て!」

「ミカド待って!」


 話しを聞いていたアイナとティナが帝を止めようとするが間に合わなかった。

 帝は取り敢えずウルフタイガーロードとウルフタイガーを〈倉庫∞〉から出した。


「「「「「「は?」」」」」」


 帝の周りにいた冒険者とアーツ、それにシオンも帝が〈倉庫∞〉から出した物を見て固まってしまった。

 皆が固まっている中、帝は気にせず次を出そうとしたらアーツが止めた。


「ま、待て待て!」

「どうした?」

「ミカド。まだあるのか?」

「あるぞ?」

「・・・どれくらいある?」

「数えて無いから分からんが、結構あるな?」

「・・・分かった。一旦しまって貰って良いか?解体場の方に案内するからそこで出してくれ」

「分かった」

 そう言い帝はウルフタイガーロードとウルフタイガーをしまう。アーツが歩き始めたので帝は後をついて行く。


 解体場のドアを開けると中は冷蔵庫の様に冷えており、結構広い。ギルドの従業員らしき人達が作業着を着て魔獣の解体をしていた。解体場には1〜10の数字が壁に書かれてあって、1〜3には現在解体の作業をしている。解体の作業には1ヶ所あたりに3人から5人居る。


「解体場なのに全然解体してないな?」

「今は解体の依頼が落ち着いてるからな、依頼が重なるとかなり慌ただしいぞ」

「解体の依頼?そんなの有るのか?」

「依頼って言っても、冒険者が持ち込んだ魔獣を手数料を取って解体してるだけだがな。冒険者は全員が魔獣の解体出来る訳じゃないからな」

「確かにな。手数料ってどれくらいだ?」

「基本的には魔獣1体につき銀貨5枚くらいだな」

「基本的には?」

「あぁ。魔獣には硬い奴とかも居るだろ?そう言う奴は手間暇がかかるから、金貨1枚と割高になっちまう」

「解体ってギルドに得あるのか?」

「かなりあるぞ?冒険者ギルドで解体した物は冒険者ギルドが商人ギルドに販売して商人ギルドが商人等に販売を行うんだ。その上、解体でも手数料が入るから良い金になる」

「成る程な。上手い具合に出来てるんだな」

「そう言うこったな。それじゃこの辺に出してくれ」

「分かった」


 帝は言われて魔獣を次々と出して行く。壁には5の数字が書かれていた。ウルフタイガー8体、ウルフタイガーロード1体、オーク5体、ゴブリン15体、ジャイアントバット10体、アサシンスパイダー5体、バインドスネーク10体、ハイドラット15体、フォレストクロウ10体、ゼクスアルムコング1体、トライヘッドグリフォン1体、クルーエルマンティス1体、鵺9体。

 総数91体の魔獣を出しきった帝。

 魔獣を出しながら帝は、数が分かり易い様に魔獣ごとに分けて並べていた為、場所を取った。5〜7の作業場は魔獣でいっぱいだ。


「・・・凄い量だな」

「後スケルトンも10体分あるが、使い道あるのか?」

「スケルトンは錬金術なんかの素材に使えるらしいぞ?解体の手間がないから後で出してく・・・れ?おい!ミカド!?アレって!」


 そう言いアーツは魔獣を震えながら指差した。帝がそちらの方を見るとゼクスアルムコング、トライヘッドグリフォン、クルーエルマンティス、鵺を指差していた。


「アイツらがどうかしたのか?」

「どうかしたじゃねえ!アイツらとどこで遭遇した!?」

「どこって森の奥だが?」

「森の奥・・・。まさか世界樹の森か?いや。それよりもアイツらお前が倒したのか?」

「そうだが?」

「1人でか?」

「いや。鵺だけはそこの3人と倒したぞ?」

 帝はフェン、ヨルン、ペイルの3人を指差した。


「マジかよ・・・。って事は他のは全部1人でやったのか」

「そうなるな。他の3匹は一緒に居たから面倒だったな」

「はぁ!?一緒に居た!?それを倒したのか!?」

「いや。倒したから、死骸がここにあるんだろ・・・」

「・・・やっぱり化物だな。普通その3体はAランクの冒険者が10人で1匹を相手にする魔獣だぞ?3匹が一緒なら確実にSランクじゃないと無理だ」

「へぇー」

「へぇー。ってお前・・・。いやもういい。取り敢えずは解体するか。おい!解体するから人数集めといてくれ!こっちのを優先して作業しろ!他のは後回しだ!」

 アーツは作業員に指示を出すと帝の方を向き話し掛ける。


「量が量だから解体には時間が掛かる。手数料は売上から引いとくが、こっちの4体分は悪いが今すぐには払う事が出来ねえ」

「何でだ?」

「死骸が綺麗すぎる。これなら普通に売るよりもオークションに掛けた方が金になる。他のはオークションに掛けても大差ないからギルドで買い取るが・・・どうする?」

「オークションに出した場合、売上はどうなるんだ?」

「売上は解体の手数料を取らない代わりに、オークションでの売上を2割ギルドが貰う事になる」

「8割が俺に入る訳か?」

「そうだ。2割はオークションの手続き代って事だな」

「まぁ2割くらいなら構わないが・・・」

「それじゃ。悪いが他の分の解体が終わるまで受付の方で待っててくれ」

 そう言いアーツは細かい指示を出す為に作業員の下に向かう。


 帝は皆と共に解体場を出た後、依頼の報告を終えたユーナと合流し、魔獣の解体が終わるまで酒場で飲み物を注文して時間を潰していた。

「私はエールを頼む」

「私も〜」

「私はミルクで」

(わたくし)もミルクを」

「「「「「私達もミルクで」」」」」

「俺もミルク・・・」

「ミカドはエールで良いか?」

「いや。俺はミルクで・・・」

「ミカド〜。男なら〜。取り敢えずエール!でしょ?」

「・・・ミルクを」

「「エール1つ追加でお願いしま〜す!」」

「・・・」


 帝がミルクを頼もうとしたら、アイナとティナにエールを強引に勧められた挙句に勝手に頼まれてしまった。


「「お待たせしました!こちらご注文のお飲み物です!」」

 店員の女性2人が頼んだ飲み物を運んで来た。皆に飲み物が行き渡り、飲み始める。帝の前には当然の様にエールが置かれていた。

「朝から飲むエールは美味しいね〜!」

「朝から飲むのが良いな!」

「2人は飲み過ぎないで下さいよ?運ぶの嫌ですからね!」

「大丈夫だよ〜。それにいざとなったらミカドが居るし〜」

「そうだぞ!ユーナ!頼りがいのある男が居るんだ!」

「全く2人は・・・。ミカドさんも無理なら別のを頼んで下さいね?」

「ならミルクを・・・」

「ダメだよミカド〜?頼んだ物はちゃんと頂かなきゃ?」

「俺が頼んだ飲み物じゃ無いんだが・・・」

主人(あるじ)が言いくるめられているぞ・・・」

「あの2人、まだ酔って無いよね?」

「凄いねぇ・・・」

 フェン、ペイル、ヨルンの3人は帝が言いくるめられているのを黙って観ている。因みに3人もミルクを飲んでいる。


「はぁ。酒を飲むのは初めて何だが・・・分かった。飲めば良いんだろ?飲めば!」

(アニメやマンガだと毒耐性が有れば酔わないし、俺は毒無効が有るから多分大丈夫だろ。問題は味だな)


 そう言い帝は目の前に置かれたエールを持ち上げ、飲み始めた。

「「「「「「おぉぉ!」」」」」」

 帝が一気にエールを飲む様を見てアイナとティナ他に周りに居た、冒険者達も歓声を上げる。

「ぷはっ!これで良いか!?」

「良い飲みっぷりだな(にい)ちゃん!」

「本当に初めてかよ!」

「実はいける口かい?」

 周りの冒険者が色々言っているが帝は、考え事をしていてそれどころでは無かった。


(味は思ったよりも悪く無いな。ただ毒無効が聞いてるのかは分からないな?もう少し飲んでみるか?いや。でもな不味くは無いが美味い訳でもないし、好き好んで飲みたい物では無いな)


 帝が考え事をしているとティナが話しかけて来た。

「ミカド〜。初めてのエールはどうだった?」

「・・・不味くは無いが美味いかと言われると微妙だな」

「言うねぇ〜。なら一通り飲む?」

「他にも有るのか?」

「そりゃ有るよ〜。すいませ〜ん!乳酒(クミス)蜂蜜酒(ミード)濁り酒(どぶろく)と火酒を追加で〜」

「は〜い。少々お待ち下さ〜い!」


 ティナが店員に追加でお酒の注文をすると、アイナが店員に何かを注文していた。

「アイナは何を頼んだんだ?」

「つまみだが?」

「え?まだ食うのか?」

「何を言っている?酒にはつまみが無いといけないだろ?」

「いや、朝食からそんなに経って無いだろ!」

「ミカドさん。アイナとティナには何を言っても無駄ですよ?「2人はお酒にはつまみ!」と言う訳の分からないこだわりが有りますから」

「ユーナ酷〜い!私とアイナが悪者みたいに言って〜。ミカド〜お酒だけ何てダメだよ〜。つまみと一緒じゃなきゃ〜」

「お待たせしました!追加のお酒と一角ウサギの串焼き、一角ウサギの唐揚げです!」


 店員がお酒とつまみ、一角ウサギの串焼きと唐揚げを持って来た。アイナとティナは串焼きを片手にエールを飲む。

「かー。これだよこれ!エールにはやっぱり一角ウサギの串焼きと唐揚げだな!」

「アイナに同意だね〜!お酒を呑むならやっぱりつまみが無いとね〜!」

「うっ・・・朝から酒に脂っこい物。俺だけか?観ていて気持ち悪いんだが・・・」

「いえ、ミカドさんの気持ちはわかります。(わたくし)も観てるだけで気持ち悪いです」

「「「「「・・・私達も気持ち悪いです」」」」」

「ユーナは平気なのか?」

「ミカドさん。何事も慣れですよ?私も最初に観た時は気持ち悪くなりましたが、今ではすっかり慣れました」

 アイナとティナの様子を見ていた帝とシオン達エルフは気持ち悪くなっていたが、ユーナは慣れた様だ。ただユーナの目には光が灯っていなかったが・・・。

「そ、そうか。大変だったな」

「はい、本当に。2人は依頼が終わる度に必ずお酒を呑むので・・・。朝、昼、晩と帰って来た時間を問わずに必ず」

 そう言うユーナは遠くを見ていた。


「あー、2人が酔い潰れたら俺が運ぶから、気にするな。フェン達も居るし」

「そう言って貰えるだけでも助かります」

「取り敢えず俺は目の前の酒を片付けるよ」

 そう言い帝は目の前に並んでいる乳酒、蜂蜜酒、濁り酒、火酒を一口ずつ順に飲み始めた。

「乳酒は意外と甘味があって飲みやすいな。蜂蜜酒は乳酒と違って甘味が強いな、これは好きだな!濁り酒は美味いが、酒臭くて好きになれそうにないな。火酒は・・・駄目だな。俺には辛い。酒も強いし、喉が痛い」

 帝は一口ずつ呑むと感想を言い。口に合った乳酒と蜂蜜酒は飲み干した。

「ミカドさん。凄いですね」

「何がだ?」

「火酒はかなりお酒が強いので、大抵の人は一口でも酔い潰れるんですよ?火が付く程のお酒で火酒ですから。なのに酔った様子が無いので・・・本当に大丈夫ですか?」

「何の問題も無いな」

 帝とユーナが話していると、ヨルンが帝の残した濁り酒と火酒を見ていた。


「どうした?呑みたいのか?呑みたいなら良いぞ?」

「本当に!?主人(あるじ)ありがとう!」

「ダメ!」

「待て!ヨルン飲むな!」

 フェンとペイルは止めるがヨルンは濁り酒と火酒を一気に飲み干した。

「「あぁぁ!!」」

 ヨルンが酒を飲み干すとフェンとペイルが慌て始めた。2人は立ち上がり、ヨルンから離れて行く。

「2人共どうした?」

「・・・ヨルンは酒が好きなんだが、かなり弱いんだ」

「え?」

「ヨルンは酔うと、好意のある人に巻き付く癖があるんだ」

「しかも酔ってるから加減が無い。私達の前だと巻き付く相手は必ずどっちかだったけど、今は多分・・・」

 ペイルがそこまで言うとヨルンが動き出し、帝に巻き付き始めた。

「!!!」

「あぁ。やっぱりな・・・」

 ヨルンは蛇の部分を器用に帝に巻き付けると、帝の背にもたれ掛かり、左肩に頭を乗せ、呂律が回ってない状態で喋り始めた。

主人(ありゅじ)〜。このお(しゃけ)()っても美味しい(ひぃ)よ〜!」

「・・・酒が美味いのは分かったから、取り敢えず離れろ」

「ヤ()〜!主人(ありゅじ)から離れ(にゃ)〜い!」

 そう言いヨルンは巻き付いている部分に力を入れる。


ミシ、ミシ、ミシ。


 帝の体から変な音が聞こえて来る。帝自身は何とも無い様だが、フェンとペイル、ユーナにシオンがかなり慌てる。

「ミ、ミカドさん!大丈夫ですか!?」

「体から変な音してますよ!?」

「あ、主人!?大丈夫なのか!?おいヨルン!主人から離れろ!」

「ヨルン!ご主人が怒る前に離れて!」

 フェンとペイルが帝からヨルンを引き離そうとするが、ヨルンは更に力を込めて離されない様に抵抗する。

「ヤ()〜!絶対(じぇったい)(はにゃ)れな〜い!」

 帝がどうするか考えていると、2つの影が左右から飛びついて来た。

「!!!」

「ヨルン殿()っかりズルいぞ〜?私()ってミカドに抱きつきた〜い!」

(わらし)も抱き付く〜!」

 2人共、呂律が回ってない状態でそう言い、アイナが帝の左手に、ティナが右手に抱き付く。

「な!?2人共いつの間にそんなに飲んだんだ!?」

 帝が2人の座っていた場所を見ると、エールが空になった容器が20程あった。

(マジか!?あの量をいつの間に飲んだんだ!?)


 ステータス差的に帝が暴れれば、3人を振り解く事は出来る、だが酔ってる3人を無理やり振り解けば、後々面倒になるのが分かる為、帝は振り解けないでいた。だが帝はどうにかして振り解かなくてはいけない理由があった。

 そう3人は帝に抱き付いている。つまりかなり密着しているのだ。その為、3人の胸がこれでもかと言う程に帝に当たっている。

 帝は顔には出さないでいたが、内心かなり焦っていた。

(この状況は不味い!色々と不味い!)

 帝は普段、落ち着いてはいるがまだ15歳の少年だ。色恋沙汰に興味が無い訳では無い、寧ろ興味津々なくらいだ。それでも理性を保ち、興味が無い様にと振る舞っているだけなのだ。その為、突発的にこう言う状況になると慌ててしまう。

 帝は慌てていると言う表情を顔には出さないでいる。だが顔は恥ずかしさで赤く染まっていた。


「主人よ!顔が赤いぞ大丈夫か!?」

「ご主人!?ヨルンさっさと力を緩めて!早く!」

「ミカドさんの顔が赤いのって・・・」

「多分、別の理由かと・・・」

 フェンとペイルは更に力を込めてヨルンを引き離そうとするが、ユーナとシオンにはバレたらしい。2人共顔が赤くなっている。

「3人共いい加減に・・・」

 帝が理性を保つ為に力付くで振り解こうとすると・・・。

「・・・お前達何やってんだ?」

 アーツが戻って来た。

硬貨の価値を若干変更しようと思います。

今までは10倍で価値が上がり

銭貨せんか銅貨どうか大銅貨だいどうか銀貨ぎんか大銀貨だいぎんか金貨きんか大金貨だいきんか白金貨はくきんか王金貨おうきんか星金貨せいきんか

となってましたがこれからは銭貨〜金貨までは10倍で価値が上がり、金貨〜星金貨は100倍で価値が上がる、と言うふうにしたいと思います。


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