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15話 戦闘と恩恵の実験

転生した異世界で自由気ままに生きていく

~チートじゃない?才能です!~

1章 異世界の始まり


15話 戦闘と恩恵の実験


 帝の頭上から勢いよく降って来たのは大きい何かの口であった。土埃が未だ晴れない中、フェンリルは土埃の中にいる何かに話しかけた。


「どうだ?殺ったか?」


 土埃の中にいる何かはフェンリルに話しかけられ、土埃を振り払い姿を見せる。その姿は途轍もなく大きい蛇であった。その大蛇の頭だけでフェンリルの体長程もある。フェンリルの体長が50メートルくらいあるがその大きいフェンリルが大蛇の頭に収まってしまう程のサイズだ。大蛇はトグロを巻いてその場いる為、尻尾の先まで見えているが体長は1kmを余裕で超えているだろう。大蛇は口を動かしながらゆっくりと答えた。


「・・・いや。残念ながら外した様だ」


 そう言う大蛇の口からは帝を襲った際に食べた、地面の土や石などが零れ落ちる。

 大蛇の答えにフェンリルとヘルは驚きを隠せない。


「あの攻撃を避けたのか?!」

「信じられない!どうやって避けたの?!」

「・・・恩恵か分からないが外したのは間違いない」


 そう言うと大蛇は口の中の物を吐き出した。土や石は細かく砕かれ、唾液と混じった事で泥の様になっていた。


 その2匹と1人の様子を上空の離れた所で観ている人物がいた。帝だ。実際には帝が攻撃を避ける際に特別な恩恵を使ってはいない。正確には〈身体強化∞〉を発動したのだが・・・。帝は強化してただ、後方に飛び退いただけだ。飛び退いただけなのだが・・・距離が異常だ。そして帝は飛び退いたまま〈大空王〉の恩恵に含まれる〈飛行〉を発動しフェンリル達の上空に移動し透明な足場(クリアボード)で宙に留まっている。


(さてと、どうするか?)


 腕を組みながら考える帝だが結果としては配下にする事を決めている様だ。


(取り敢えず強さを確認しとくか)


 そう言い〈神眼〉を発動しフェンリル達のステータスを確認する。そして帝はつい笑ってしまった。


フェンリル Lv1674 天狼王

HP 191万 MP 120万 ATK 231万

DEF 139万 AGI 371万 MAG 181万

〈神格解放〉〈真偽の魔眼〉〈豪炎魔法〉〈火操作〉

〈火魔法超強化〉〈火無効〉〈拘束無効〉〈砲哮〉

〈金剛牙〉〈魔牙〉〈金剛爪〉〈魔爪〉〈金剛毛〉

〈超嗅覚〉〈超聴覚〉〈詠唱破棄〉〈魔力操作〉〈超加速〉

〈並列思考〉〈思考超加速〉〈超速治癒〉〈体力超回復〉

〈精神超回復〉〈気配感知〉〈魔力感知〉〈覇気〉

〈魔力視〉〈不死〉


ヨルムンガンド Lv1559 大地蛇王

HP 391万 MP 247万 ATK 186万

DEF 357万 AGI 121万 MAG 264万

〈神格解放〉〈守護者〉〈自己犠牲〉〈自動防御〉

〈防御力超強化〉〈絶対防御〉〈完全防御〉

〈致死毒攻撃〉〈毒無効〉〈打撃無効〉

〈魔力操作〉〈並列思考〉〈思考超加速〉〈詠唱破棄〉

〈打撃超強化〉〈熱源感知〉〈超視覚〉〈金剛鱗〉

〈金剛牙〉〈魔牙〉〈砲哮〉〈剛力〉

〈超速治癒〉〈体力超回復〉〈精神超回復〉

〈気配感知〉〈魔力感知〉〈覇気〉〈魔力視〉

〈大地魔法〉〈土魔法超強化〉〈土操作〉〈不死〉


ヘル Lv1227 冥霊王

HP 115万 MP 372万 ATK 102万

DEF 109万 AGI 241万 MAG 391万

〈神格解放〉〈冥界王〉〈狩猟王〉〈舞闘王〉〈腐敗攻撃〉〈打撃超強化〉〈刺突超強化〉〈斬撃超強化〉〈鼓舞〉

〈舞衝撃〉〈覇気〉〈避昇撃〉〈打当昇撃〉〈翔撃〉

〈魂傷〉〈腐食無効〉〈上位死霊作成〉〈上位死者作成〉

〈死霊操作〉〈死者操作〉〈死霊者混合〉〈幽霊船召喚〉

〈無双鎌〉〈魔力操作〉〈気配遮断〉〈思考超加速〉

〈並列思考〉〈痛覚無効〉〈隠匿の魔眼〉〈超速治癒〉

〈体力超回復〉〈精神超回復〉〈気配感知〉〈詠唱破棄〉

〈魔力感知〉〈覇気〉〈魔力視〉〈不死〉


(ハハッ。・・・流石は世界樹の守護者と言うべきか。笑うしかないな。レベルもステータスも高く、知らない恩恵だらけだ)


 帝の言う通りフェンリル達はレベルが1000を超え、ステータスも100万を超えている。そして恩恵も帝の知らない物ばかりだ。


(配下にするのは決定としても、どうするか・・・。恩恵を奪ったら配下にした時に弱くなるし、ステータスも同じ理由で奪えないしな・・・。それにあの2つの恩恵の効果が分からないな〈不死〉は何となくわかるが〈神格解放〉あれはどんな効果だ?)


オウル:〈不死〉の恩恵は文字通りの効果で所持者は何があっても死ぬ事がありません。〈神格解放〉は世界樹の守護者が所持する専用恩恵です。効果は自身の強化です。


(自身の強化か・・・。どれくらいの強化だ?)


オウル:10分の時間制限がありますが、ステータスと恩恵の効果を100倍まで引き上げます。


(100倍か・・・。しかもステータスだけじゃなく恩恵の強化もするのか。俺なら問題ないだろうが勝てる奴なんて居るのか?)


オウル:世界樹の守護者に勝てる者などこの世に存在しません。彼等に勝つ事が出来るマスターが異常なのです。


(・・・自分の恩恵に異常扱いされるとは思わなかった)


オウル:異常以外に説明の仕方がありません。私の存在も通常ではあり得ません。故に私のマスターであるマスターは異常なのです。


(俺が異常なのは分かった。それよりも問題は奴等をどうやって配下にするかだな。話し合いは無理だろうし、やっぱり実力行使か?だが方法が思いつかないな〈不死〉持ちだから死ぬ事は無いだろうが・・・)


オウル:〈魔獣契約〉を試してはどうでしょう?


(〈魔獣契約〉?そんな恩恵持ってたか?)


オウル:〈魔獣契約〉は〈契約術〉のLv1で獲得出来ます。後〈魔獣思念伝達〉〈魔獣感覚共有〉〈魔獣系統樹確認〉の3つの恩恵も同時に獲得しています。因みに〈契約術〉は魔獣と契約する事で獲得出来ます。カーバンクルと契約した際に獲得しています。


(獲得した恩恵4つの内3つは何となくで効果は分かるが残りの1つ〈魔獣系統樹確認〉ってどう言う効果だ?)


オウル:〈魔獣系統樹確認〉は魔獣の進化の前後を確認する事が出来ます。確認は配下にした魔獣限定です。


(魔獣の進化?配下にした魔獣も進化するのか?)


オウル:勿論進化します。ただ魔獣によって進化する際の条件やLvが異なるので注意して下さい。


(配下にしたら進化しないと思ってたな・・・。まぁ、その辺は後で確認するか、それよりも世界樹の守護者は魔獣とは違うと言っていたが〈魔獣契約〉が通用するのか?)


オウル:本来なら通用しないでしょうがマスターの恩恵〈能力強化∞〉で〈魔獣契約〉を強化すれば可能だと思われます。


(試さないと分からない訳か。確か契約成功の確率を上げるには弱らせるだったか?なら取り敢えず攻撃をすれば良い訳だな〈不死〉があるから死ぬ事は無いし、やり過ぎても大丈夫だな)


オウル:〈不死〉は死なないでは無いです。HPが0になれば死にます。ですが〈不死〉の効果で全回復した状態で蘇ります。


(・・・全回復か面倒だな。最低でもHPは1残しじゃないといけないのか・・・。倒したらやり直しが出来るだけマシか?)


 そう考え帝は自分のステータスを確認し〈身体強化∞〉を発動させる。安全に戦う為、150倍を指定してだ。因みにヨルムンガンドの攻撃を躱した際に発動した〈身体強化∞〉は既に解除されている。


 帝の今のステータスはこうなっている。


皇王 帝 Lv62

職業 なし 種族 人間 (転生者)

HP 27612 MP 23702 ATK 42081 DEF 17646

AGI 29437 MAG 21059 LUK 7368


 そして強化後のステータスがこうなる。


皇王 帝 Lv62

職業 なし 種族 人間 (転生者)

HP 414万 MP 355万 ATK 631万 DEF 264万

AGI 441万 MAG 315万 LUK 110万


 帝は初め100倍にするつもりだったがそれだとフェンリル達のステータスのが高い為、安全に戦う事が出来ないので100倍から150倍に変更した。それでもDEFはヨルムンガンドがMPとMGIはヘルの方が上だ。


 そして帝が自分の強化を終えるとフェンリル達が帝を見上げている事に気がついた。

 帝は透明な足場(クリアボード)を消すと、フェンリル達の目の前に降り立った。


「さて。準備も出来たし戦うか!」


 帝がそう言い動き出そうとした時、フェンリル達が口を開いた。


「・・・貴様、本当に人間か?その魔力量は我ら守護者に匹敵するぞ!」

「嘘でしょ!?有り得ない!?人間如きがこれ程の魔力量を持つなんて!?」

「・・・魔力量もそうだが、魔力の質も問題だろうな。少なくとも質は我らよりも上だな・・・。過去に来た者達は我等から見れば弱者には違いないが、人間の中では上位者の筈だが・・・此奴と比べると赤子同然だな」

「・・・ヘル、ヨルムンガンドよ。初めから全力で殺しに行くぞ!」

「「!?」」

「分かっているとは思うが、この人間は遊んでいて勝てる相手では無い。この場で殺しておかないと問題になる!」

「・・・確かにそうだな。我等守護者に匹敵する人間など脅威にしかなりえん。この場で殺しておくのが最善だろうな」

「・・・人間如きに脅威を感じるなんて気に入らないけど、守護者としては理解出来る」

「なら。全力で此奴を殺すぞ!」

 そう言うとフェンリル達が動き出した。


 フェンリルが〈超加速〉を発動し、帝へ接近しつつ口から〈豪炎魔法〉による火炎の爆裂(フレイムバースト)を複数放つ。勿論〈火魔法超強化〉によって威力は上がっている。

 帝は左右に避けながら距離を取ろうとするが躱した火炎の爆裂が後方で爆発を起こし、発生した爆風が帝を後方に下がるのを阻止する。


「!?」


 帝が後方からの爆風に驚いて、後方を振り向いて確認してしまう。普通なら戦闘中に相手から視線を外すなど自殺行為でしか無いが、帝にはこの世界での(・・・・・・)戦闘経験が皆無の為、仕方のない事であった。


 帝を脅威と認識したフェンリル達が帝の隙を見逃す訳が無かった。ヨルムンガンドが〈大地魔法〉による大地の針(グランドニードル)大地の刃輪(グランドカッター)を連続で放ち、フェンリルは火炎の針(フレイムニードル)火炎の刃輪(フレイムカッター)を連続で放つ。


 帝が前方に視線を戻すと無数の魔法が迫っていた。


「!?」


 帝は驚き咄嗟に荒技を行った。ステータスの高さによるゴリ押しだ。フェンリルとヨルムンガンドが放った魔法の全てを殴る蹴るで迎撃する。


「「「!?」」」


 フェンリル達は驚くが魔法を迎撃している帝へとフェンリルとヨルムンガンドが接近し、近接攻撃を始める。

 フェンリルは〈金剛牙〉〈魔牙〉〈金剛爪〉〈魔爪〉の恩恵を発動し、噛み付き、引っ掻きによる連続攻撃を放つ。

 ヨルムンガンドは〈金剛牙〉〈魔牙〉の発動で噛み付き攻撃を放って来る。時折〈剛力〉を発動し、巨体をくねらせて帝への打撃を行う。帝が2匹の猛攻を躱しながら距離を取ろうと後方へ跳ぶと2匹は〈砲哮〉を放ち、帝の体勢を崩そうとする。それを帝が防御しながら距離を取る。これの繰り返しだ。そしてヘルが離れた所で戦闘を観ている・・・。


(あの人間化物か!?防戦一方とは言え、守護者2人を同時に相手にして未だに無傷なんて・・・。2人で十分だと思ったけど私も本気で行かないと駄目みたいね!)


 ヘルは帝を確実に殺す為、魔力を集中し恩恵を発動させて行く。


「出でよ!我が眷属達!」

 そう言うとヘルは〈上位死霊作成〉〈上位死者作成〉の恩恵を発動した・・・。



 帝はフェンリルとヨルムンガンドの相手をしながらもヘルの様子を伺ってはいたが観察する程の余裕は無かった。

 帝は高速戦闘に慣れていない為、攻撃を大きく避けていたが、慣れてくると攻撃を最小限の動きで避け始める。

 余裕が出来てきた帝は戦闘の最中にヘルを観察していた。するとヘルが何かを叫んだ。そしてヘルの周りに魔法陣がいくつも現れ、魔法陣から何かが現れた・・・。



 フェンリルとヨルムンガンドは戦闘中にも関わらず驚愕していた。殺すと決めた筈の人間が守護者である自分達の全力を相手にして未だに生きている事に、それどころか致命傷以前にダメージを全く与えられない事に驚愕していた。

 戦闘が始まった直後、帝は素人の様な動きで攻撃も大きく避けていた為、隙が多かった。その為フェンリルとヨルムンガンドの攻撃は多くはないが当たってはいた。それなのに致命傷にもならず、見た限り大したダメージにもなっていない。そして戦闘が進むに連れて帝の動きは洗練されて行き、攻撃を最小限の動きで避け始め、多かった隙が殆ど無くなり、攻撃が当たらなくなってきた。


(何なんだこの人間は!?始めは素人同然の動きで避ける度に隙ができていたが、今では殆ど当たらん!どうなっている!)


(・・・本当に人間か!?我とフェンリルの攻撃を迎撃し回避するなど有り得ない。我の動きは確かに遅いが人間から見れば脅威的な速さだぞ!ましてフェンリルは〈超加速〉を発動しているぞ!)


 フェンリルもヨルムンガンドも戦闘中の動きを見て、帝が本当に人間なのかを疑う。其れもその筈だ、本来なら守護者と対等に戦える者など存在しない、戦えるとしたら守護者だけだ、だが守護者は世界樹から離れない為、守護者同士で戦う事などは有り得ない。ステータスで言えば各守護者と同じ位のLvが有れば対等に戦えるだろうが、まず人間には絶対に有り得ない事だ。

 何故ならば人間がその域に達する前に確実に寿命で死ぬ。他の種族だとしてもLvが高くなる程に上がり難くなる。その為、守護者の域に達する前に他種族でさえも寿命を迎えてしまう。故に守護者に匹敵する強さを持つ種族は存在しない・・・。

 挙げ句の果てに帝は明らかに戦闘の最中に成長している。戦闘当初よりも確実に動きが良くなっている。守護者もLvは上がるが守護者程になると何百年、何千年単位でようやく1レベル上がるかどうかだ。それを戦闘の相手である帝は戦闘中に確実に成長している。これは帝のLvが低い事を証明している。その為、フェンリル達はLvが低い筈の帝が守護者に匹敵するステータスを持っている為、恐怖を感じ始めていた・・・。



 ヘルはフェンリルとヨルムンガンドの気持ちも知らずに作り出した、死者と死霊(アンデッド)に命令をする。


「お前達!あの人間を殺せ!」


 命令を受けた死者と死霊達は帝を目指し動き出す。そして死者達はそれぞれが手に持つ様々な武器を構える、死霊達は杖もしくは手の平を帝に向けると様々な魔法を放つ。

 フェンリルとヨルムンガンドは帝から距離を取ると死霊達に混ざり様々な魔法を放つ。死者達は接近してそれぞれが持つ武器で攻撃を開始する・・・。


 帝は死者と死霊達の攻撃を躱しながら動きを観察する。死者と死霊達の動きは決して速くはないが数が多い為、攻撃の手数も多い。それに後方から死霊に混じりフェンリルとヨルムンガンドが死者の間から魔法を撃ってくる。帝はそれらの攻撃を躱しながら〈神眼〉で死者と死霊達のステータスを確認する。


レイスLv92 x20

HP 7362 MP 9324 ATK 1021 DEF 1215

AGI 2936 MAG 9967

〈打撃無効〉〈斬撃無効〉〈刺突無効〉〈火魔法Lv92〉

〈火魔法強化Lv88〉〈詠唱短縮Lv89〉〈魔法強化Lv79〉



ファントムLv143 x10

HP 10971 MP16237 ATK 4583 DEF 4192

AGI 9172 MAG 20038

〈打撃無効〉〈斬撃無効〉〈刺突無効〉〈豪炎魔法〉

〈火魔法超強化〉〈火操作〉〈詠唱破棄〉〈魔法超強化〉



スケルトンナイトLv98 x40

HP 9715 MP 7968 ATK 8949 DEF 8891

AGI 8673 MAG 8734

〈魔法無効〉〈痛覚無効〉〈不死身〉〈剣術Lv71〉

〈斧術Lv70〉〈槍術Lv71〉〈盾術Lv68〉〈斬撃強化Lv58〉

〈刺突強化Lv52〉〈貫通力強化Lv50〉〈飛撃Lv58〉

〈双剣Lv31〉〈双斧Lv28〉〈双槍Lv25〉

〈身代わりLv68〉〈防御力強化Lv41〉〈自動防御〉


スケルトンジェネラルLv141 x5

HP 14952 MP 11953 ATK 13996 DEF 12846

AGI 12974 MAG 12910

〈魔法無効〉〈痛覚無効〉〈不死身〉〈統率者〉〈剣王〉〈切断王〉〈貫通王〉〈守護者〉〈斬撃超強化〉

〈刺突超強化〉〈貫通力超強化〉〈翔撃〉〈無双剣〉

〈無双斧〉〈無双槍〉〈自己犠牲〉〈防御力超強化〉

〈自動防御〉〈絶対防御〉〈完全防御〉


リッチLv103 x10

HP 9114 MP 10234 ATK 2171 DEF 2093

AGI 3126 MAG 13542

〈魔法無効〉〈精神超回復〉〈痛覚無効〉〈火魔法Lv97〉

〈雷魔法Lv90〉〈風魔法Lv91〉〈闇魔法Lv98〉

〈影魔法Lv80〉〈火魔法強化Lv79〉〈雷魔法強化Lv70〉〈風魔法強化Lv72〉〈闇魔法強化Lv85〉

〈影魔法強化Lv69〉〈魔法複数発動Lv91〉〈詠唱破棄〉

〈魔力消費軽減Lv96〉〈不死身〉〈魔法超強化〉


エルダーリッチLv193 x5

HP 18639 MP 20051 ATK 4173 DEF 3981

AGI 7396 MP 29938

〈魔法無効〉〈精神超回復〉〈痛覚無効〉〈豪炎魔法〉

〈轟雷魔法〉〈旋風魔法〉〈漆黒魔法〉〈深影魔法〉

〈火魔法超強化〉〈雷魔法超強化〉〈風魔法超強化〉

〈闇魔法超強化〉〈影魔法超強化〉〈影痛〉〈影喰い〉

〈火操作〉〈雷操作〉〈風操作〉〈闇操作〉〈影操作〉

〈影の支配者〉〈脅迫〉〈不死身〉〈詠唱破棄〉

〈魔力消費激減〉〈魔法超強化〉〈統率者〉


(守護者が召喚しただけあって、流石にステータスが高いな、挙句にアンデッドだから〈不死身〉の恩恵も所持してやがる。まぁ、奪えば良いだけだしな。Lvの差から見て100倍で十分か?経験値が欲しいから〈不死身〉の恩恵だけ奪えば良いか。魔法が邪魔だから魔法の恩恵も奪って、後は無効系の恩恵も邪魔・・・いや、ちょっと実験するか)


 そして帝は〈強欲な剥奪者〉を〈能力強化∞〉で100倍に強化して発動した。

 帝が〈強欲な剥奪者〉を発動すると魔法を放っていたレイス、ファントム、リッチ、エルダーリッチが途端に魔法を撃たなくなる。指示を出したヘルは驚き、もう一度指示を出す。


「どうした!?何故攻撃を止める!?早く奴を殺せ!」


 ヘルが指示を出すが誰も魔法を撃たない。イラついたヘルが悪態をつく。


「役立たずのクズ共が!だったらそいつの動きを少しでも止めろ!」


 ヘルの命令によりアンデッド達が攻撃を止め、帝の動きを止める為に動き出した。帝はアンデッド達を避けながら、攻撃を始めた。

 先ずレイスとファントムは〈魔法無効〉を持っていないので〈豪炎魔法〉の火の弾(ファイアショット)の効き具合を確かめる為に1匹ずつを狙い打ってみた。すると直撃したレイスとファントムは消えてしまった。


「!?」


 帝は驚くが結果としては当たり前だ。帝は〈身体強化∞〉で強化している事を忘れていたのだ。ステータスに差がある為にレイスとファントムは1撃でHPが尽きてしまった。


「・・・弱すぎて実験にならない」

 そう言い帝は残りのレイスとファントムを倒すついでに別の実験を始める。効果の実験を兼ねて〈魔法同時発動〉を使う。先ずは普通に発動して、どれだけ出せるのか試す為、使える魔法を次々に発動させる。先程奪った魔法も加えて。火の弾に続いて〈大地魔法〉の土の弾(アースショット)、〈旋風魔法〉の風の弾(エアショット)、〈水魔法Lv75〉の水の弾(ウォーターショット)、〈轟雷魔法〉の雷の弾(サンダーショット)、〈漆黒魔法〉の闇の弾(ダークショット)。6種類の魔法を使うが問題なく発動出来る。発動した6種類の弾を帝はレイス目掛けて放ち、倒して行く。だが帝は疑問に思った。


(オウル。何で1つずつしか出ないんだ?)


オウル:1度にまとめて発動したいのでしたら〈魔法同時発動〉の他に〈並列思考〉も発動しないと出来ません。本来、魔法1つを発動する為に意識を集中しなければならないので〈並列思考〉を発動しないと同時発動が出来ません。


(そうなのか?分かった)


 オウルに確認した帝は〈魔法同時発動〉と〈並列思考〉を発動し、再び同じ魔法を発動させると6種類の弾が同時に現れた。帝は残りのレイス13体とファントム9体を倒す為、追加で16個の弾を出現させて放つ。全ての弾が命中し、レイスとファントムは全てが消え去る。帝は次に〈魔法無効〉の効果が何処まで無効に出来るのか試す為、スケルトンナイトの1体に先程の6種類の弾を発動し放つ。

 するとスケルトンナイトに命中した魔法が霧散してしまった。


(アレが〈魔法無効〉の効果か?どれだけ耐えられるんだ?それとも魔法自体を無効にするのか?)


オウル:魔法自体を無効にします。なので魔法の強弱は関係ありません。


(そう言えば前にスケルトンと戦った時にユーナが〈光魔法〉が有るから楽勝と言っていたがアレはどう言う意味だ?あの時のスケルトンから〈魔法耐性〉を奪った筈だが?)


オウル:スケルトンと言うよりはアンデッド全てに対してですが〈光魔法〉は弱点になります。魔獣にも弱点の属性が存在しますのでそれを言っていたのです。〈魔法耐性〉のスケルトンには魔法が効きづらいだけなので、効果の出る〈光魔法〉が有効です。〈魔法無効〉のスケルトンには魔法自体が効かないので〈光魔法〉を使っても意味が無いです。なので接近戦で倒すしかありません。


(そうなのか。弱点か・・・分かった。なら他の実験をするか。確認だが〈自動防御〉〈絶対防御〉〈完全防御〉の効果は何だ?後、合わせて使用は出来るのか?)


オウル:〈自動防御〉は発動中に自身に対する攻撃を自動で防御する。ただし視認出来る物に限ります〈絶対防御〉は発動中に自身に対する全ての攻撃を防御する。視認出来ない物も可能です。〈完全防御〉は発動中に自身の能力以上の攻撃を無効化する。視認出来ない物も可能です。但し1日に5回しか使えません。3つの恩恵は1つを発動していると他の2つは使用出来ません。


(同時には使えない訳だな)


 帝はスケルトンナイトの1体に近づくと無造作に殴る。だが〈自動防御〉を発動していたらしく帝の攻撃は難なく防がれた、ように見えたがスケルトンナイトは崩れ去ってしまった。帝が何が起きたのか分からずにいるとオウルが教えてくれる。


オウル:〈自動防御〉と〈絶対防御〉は〈完全防御〉とは違い、自身の能力以上の攻撃を防ぐとダメージを受けてしまいます。その為スケルトンナイトはダメージを受けてしまいました。


(・・・つまり、格上の攻撃は〈完全防御〉で防がないとダメージを受けてしまうのか。微妙な効果だな・・・。ならいいや)


 すると帝は残ったスケルトンナイトを次々と倒して行く、スケルトンナイトも攻撃をするが帝は容易く躱してしまう。時折、殴ったスケルトンナイトとは別のスケルトンナイトが崩れ去り、殴った方は無事な事が気になった帝はオウルに確認すると〈身代わりLv68〉の効果が発動して殴られたスケルトンナイトのダメージを肩代わりするがダメージが大き過ぎる為、発動した方が崩れ去ったとの事だ。その後も帝はスケルトンナイトを殴り続け、最後の1体を倒し終えた。


「スケルトンナイトは終わったから次はジェネラルか」


 帝がそう言いながらスケルトンジェネラルに向かおうとするとフェンリルとヨルムンガンドが魔法を撃ってきた。咄嗟に後方に飛び退いた事で躱す事が間に合った。帝がフェンリル達の方を見るとヘルがアンデッド達に指示を出していた。


「リッチとエルダーリッチはその身を盾にしろ!スケルトンジェネラルは〈完全防御〉を発動して守りに徹しろ!」


 ヘルが指示を出すとリッチとエルダーリッチが前に出て、その後ろでスケルトンジェネラルが待機する。


「ヘルよ。我とヨルムンガンドが攻める。その間にアレの準備をしろ!」

「人間如きにアレを使うつもり!?」

「フェンリルの言う通りだ。あの人間にはそこまでしても殺せるか分からん。ならば出来る限りの事をするのは当然だ。我等も奥の手を使う!行くぞフェンリル!」


 そう言うとフェンリルとヨルムンガンドの身体が輝き始めた。2体は〈神格解放〉を発動した。


 帝はフェンリルとヨルムンガンドが〈神格解放〉を発動したのを見て、無効の恩恵が守護者にも使えるのか試す準備を始める。〈打撃無効〉〈斬撃無効〉〈刺突無効〉〈痛覚無効〉〈魔法無効〉の5つの無効系の恩恵を発動させる。そして構える事もなくただ立っている。

 フェンリルとヨルムンガンドは帝が構えない様子を見ても気にする事無く、魔法を放ちながら、再び接近する。しかしフェンリルとヨルムンガンドは立ち止まってしまった。放った魔法全てが帝に直撃したのに帝が平然と立っていたからだ。


「・・・何が起きた?魔法は直撃した筈だぞ!」

「おそらくだが〈魔法無効〉を所持しているんだろう。でなければ〈神格解放〉を発動した我等の魔法を受けて立っていられる筈がない。だが今まで使わなかった理由が分からん」

「〈魔法無効〉があるなら魔法を使わなければ良いだけだ!接近戦で畳み掛けるぞ!」


フェンリルとヨルムンガンドは魔法を使用せずに接近戦で帝を殺す為、再び動き出した。

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