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RED RAID-侵略大戦-  作者: 赤木梓焔
第1章 友人との別れ
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挿絵(By みてみん)


「ハァ、ハァ、ハァ……」


 急な坂道を、学校指定の白いワイシャツを着た一人の男の子が息を切らしながら駆け上がっている。

 彼の名は輪鳥光わとりこう

 今年の春に高校に入学したばかり――この物語の主人公。


「まずい! このままじゃ遅刻する!」


 そう言いながら光は、額にかいた汗も気にせず、更に走るスピードを上げて学校に向かっていった。

 

――数分後。


「ハァ、ハァ、……間にあったぁ~」


 生徒玄関の扉に鍵が掛かっていないのを確認した光は、安堵のため息を吐くと玄関をくぐり抜けた。


「靴を履き替えないとっ」と、呟きながら玄関で外靴を内靴に履き替えると階段を駆け上がり、光は急いで3階まで向かう。

 そして自分の教室の前に着くと、ガララと軽快な音を立てながら教室の扉を開いた。


「おはよー」

「おう光、おはよう」


光はいつものようにみんなに挨拶をしながら、自分の席に向かう。

鞄を机の上に置くと、斜め前の席に座っている、親友の日高元ひだかげんのところに行って明るい声で話しかけた。


「よぉ元。お前、今朝のニュース見たか?」

「うん、なんか『ウォーム』がここの近くに現れたようだね」


 元は不安な顔をしながらも、落ち着いた口調で答える。


「ほんっと、恐ろしいぜ。学校に『ウォーム』が侵入してきたりしてな」

「本当だよ。怖いな。……だから僕は高校を卒業したら『ウォーム討伐隊』に入って皆を守りたいんだ」


 元は真面目な顔になって光に答えた。

 二人がそんな他愛のない会話をしていると、ドアが開いて先生が入ってきた。


「ほらー、席に着けー。朝の会を始めるぞー」


 先生の姿と声に反応した生徒達は、はーい、と返事をしながら散りばり、自分の席に座った。

 光も元に「後でな」と声を掛けると、自分の席に戻った。


「ニュースで知っていると思うが、昨夜『ウォーム』がこの付近に現れ討伐隊が退治したそうだ……」


出欠を取った後、真剣な顔をしながら先生は話し始めた。

その説明に教室にいる生徒誰もが耳を傾けた。


光や元、先生が話している『ウォーム』とは、ここ最近、日本に現れた未確認生物のことで、見た目は地球にいる虫や甲殻類を巨大化させたような姿をしている。

神出鬼没かつ生態不明の為、神話に出てくる伝説の生物『Worm』をもじって『ウォーム』と呼んでいる。


ご閲覧ありがとうございますm(__)m

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