表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無題  作者: ナイキ
獅子が歪む物語
9/20

弐「一人目のノンルーラー」

9月23日午前9時。


僕は家庭の事情で学校へこれなかった生徒と獅子崎先生に1-2の生徒たちに紹介してもらえた。

そのおかげで変な疑いやいじめなどは特になにもなかった。


が、何か聞かれることも特には無かった。


「なぁ、ここの生徒らはお前に関心がないみたいだな」「そうだな。まぁ、それが普通だろう」


普通。それが普通なのだ。


なんだが、退屈だ。中学のときはそこそこ友達はたぶんいたが、気がつけば友達と呼べるほどの人は周りからいなくなっていた。


二週間ともあれば流石にグループらしいグループが別れているみたいだ。

僕はどこに属するのだろうか、それとも一人なのかなんて悲しいことを考えていた。


が、しかし。隣の女子生徒が話しかけてきた。


「あの、えっと。はじめまして!!私ね、八坂雫やさかしずくです。せっかくとなりの席なんだし仲良くしようね!」

と、短髪の優しそうな顔の女の子が話しかけてきた。


めちゃくちゃ、かわいい。


「え、あ。こちらこそよろしく!」


「えへへ」とはにかむところがまたかわいい。


まさか、登校初日からこんな可愛いこがはなしかけてきてくれるとは。


「えっとどこの中学なの?」「好きな食べ物とかは?」「教科書ないでしょ?貸したげる!」


などと、世話を焼きたい性格なのだろうか、親切にしてくれた。


学校生活はまぁそこそこ楽しくなりそうだなとか考えつつも、左に視線移す。


「なんだ。私が可愛いからってそんなに見るな。撃つぞ」


右に視線を移す。


「え、なに?なにか顔についてる?」


八坂さんと、夕焼の違いに涙が出そうだ。


「あ、そうだ。私のことは雫ちゃんと呼んでね!」「あ、うん」


あぁ、和む。


なんてことをしていると、先生がやってきた。


「はーい、ホームルーム始めるよー。起立!」「礼!」






、、、。時間がたち、16時30分。

「雫ちゃんまたね」「あ、私もかえるからまってー!」


なんだろう。逆に怪しいぐらいに仲良く話しかけてくれる。


そんなことを思っていても、二人共たまたま帰宅道が一緒で、帰るのがとても楽しくて仕方がなかった。


途中、後ろで「おいお前。なにをニヤニヤしている。気持ちが悪いからな。二度言うが気持ち悪い」などヤジが飛び。気分が落ちたが。それでも、学校生活の一日目は楽しく過ごせた。



そして、今は家。風呂をすませ、二人で夕食を食べ、先日を除き、ほとんど毎日行っている会議を行った。

内容は、ノンルーラーについてだ。



「なぁ、そういえばノンルーラーてやつは探さなくていいのか?」「探さなくても、必ず近寄ってくるよ。だから、探す必要はない。それに、私は別に生き返りたい訳ではないからな」

「え?」


なんだと。生き返りたくないのか?ならば、なぜ、僕は夕焼は僕と一緒にいるのだ。

そもそも、夕焼目的はなんなのだろうか。


かなり気になったため、目的を聞いてみた。


すると、意外な答えが返ってきた。

「ノンルーラーを全滅させること」


そんな、大層な目的があったのか!?というより、僕はノンルーラーを全滅させるまでこいつと離れられないのか?


「なぁ、ちなみにノンルーラーってやつは普通何体くらいいるんだ?」「さあ。ただ、この付近には12体いるらしい」


12、、、。それが多いのかどうかは分からないが、長い道のりになりそうだ。


「まぁ決めたことだしな。ついていくよ」「ふん。まぁ、ありがと」

珍しく、素直に礼を言ったのに驚いた。


9月24日。午後13時。学校で言う昼休みに校内放送で僕の名前が呼ばれた。


「えー、1-2の鑑継くん!今すぐ、応接室に来てくださいねー」

と、獅子崎先生のお呼び出しだ。



応接室にいくと、獅子崎先生はなぜだか、にこにこしていた。


「やぁ鑑継くん!少しお話があるんだよね。いいかな?」「あ、はい」


なんだろうか。先生直々に話があるとは。一日でなにかやらかしてしまっただろうか。


「君さ、昨日仲良く雫ちゃんと話してたでしょ?でね、ちょっとお願いがあるんだけどいいかな?」

「あ、まぁいいですけど」


「へえ、内容も聞かずに承諾するなんて男らしいね!まぁ、そのお願いなんだけどね。あのこさ、友達がいないんだわ。だからね、一人目の友達になってくれないかな?」


あぁ、だからあのこは僕と話しているときに、誰からも話しかけられなかったのか。


「全然いいですよ。とても、いい人ですしね」

「そっかそっか。流石だね!」


そこで、話が終わると勝手に思っていた僕は、バカだった。


あとね、と続いた獅子崎先生は衝撃の一言を吐き出して、僕を応接室から追い出すような形になってその場を後にした。


「おい、お前。アレは。。。」「、、、なんだよ。なんとなくわかってるけど言ってみろよ」



夕焼は言った。「規則を破るもの(ノンルーラー)だ」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ