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2話 記憶の狭間

健吾「・・・・ん〜。ここはどこだ?あれ俺は・・・」

健吾は起き上がり、周りを見渡しながら呟いた。


自分が何をしていたか記憶を思い返しても、なかなか思い出せずにいる。

何日も寝ていたかの様に頭がぼんやりしているからだ。


「・・・・」

誰か遠くの方で呼んでいる気がするが・・・頭がぼんやりするし、急激な眠気に襲われて健吾はまた横になろうとしていた。


「寝るな!」


いきなり耳元で怒鳴り声が聞こえて驚きの余り飛び跳ね、周りを見渡す。


健吾「!!!誰だよ。どこにいるんだ。」


ファイティングポーズをとりながら恐る恐る声を出した。

その時左手に痛みが走り、今までの記憶を思い出した。


健吾「あれ?俺は倒れて・・・」

そう呟きながら、もう一度周りを見渡すと。

なんと目の前に白い靄のかかった武将姿の人型の何かが現れた。


「やっと気づいたか。」

そう言いながら人型の何かは言葉を続ける。

「お主にはすまないことをしたと思っている。以前の記憶は覚えておるか?」


健吾はそう言われて、人型のの何かを下から上までしっかり見る。

健吾(これは・・・武将で・・・どこの家の武将だろ?)

段々とはっきり見えてきたその姿は、どこかの大名の身分が高い武将に見える。


「これはすまない。わしはそなたの事を見ていたからわかるが。自己紹介がまだであったな。わしは織田信忠である。」

腕を組みながら何の自信かわからないが背景にドーンって効果音が鳴りそうなくらい自信満々に言った。


健吾「・・・・夢か。もっかい寝よ。」

健吾は信じられないと思い。寝たら夢が覚めると思い横になろうとした。


信忠「待て待て!今寝てしまうと取り返しが付かなくなる。起きるのじゃ。」

信忠は慌てて健吾を揺すり起こそうとした。


健吾「何なんですか?これは夢でしょう?」

信じられない健吾は、信忠にめんどくさそうな態度で言う。

信忠は信じられないのは仕方ないと、横になっている健吾に今までの話を伝えた。


〜1時間後〜

健吾「信忠さんの話を信じれば、ここは二条新御所の別空間で。自害して気づいたらこの空間に何百年も閉じ込められたと。何かの縁で俺もここに連れて来られて恐らく今は魂のままでいると・・・」

健吾は信忠の話を信じると仮定して考えている。

健吾「で、信忠さんは本能寺で親父さんを助けれなかったのが悔しいと・・・・。まぁ気持ちは分からんでもないよね。信じてた部下に裏切られて親子共々自害に追い込まれたからね。」


信忠「そおなのじゃ。光秀め・・・何を血迷ってあの様な事を。死んでも死に切れぬのじゃ。」

信忠は本能寺の変を思い出したのか、目を強く瞑り声を震わせて言った。


健吾「で、あの奥にある鳥居を通って奥の門を開ければここから出れるって事?」

健吾は信忠に教えてもらった方向に指を指して言う。


信忠「そおじゃ。わし一人ではびくともせんくてな。恐らく、お主がやって来たから二人で開けろと言う事だと思うのじゃ。門の先は何があるか分からんがの。」

信忠もあまりこの空間の事はわかっていないようで、鳥居の方を眺めながら言った。


健吾「まぁ、何にせよ。試してみようぜ!このままじゃ何も進まないし夢が終わる気がしないしな!」

そお言うと健吾は一人で門の方に歩き出し、信忠もその後に続いて歩き出した。

二人は両開きの門を片方ずつ押して光りの中へと消えていった。









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