漫才『印税』
二人「どうも、よろしくお願いしまーす」
ボケ「はぁ~、印税で生活したいわぁ」
ツッコミ「身の程を知れよ。そんな誰でも印税で生活出来たら苦労しねーわ」
ボケ「でも俺、滅茶苦茶面白い小説書いてきたんだよ! 今から読み上げるから、感想聞かせてくれない? きっとこれなら、印税5000兆円くらい稼げる自信ある」
ツッコミ「印税だけでそこまで稼いだ人はいないと思うけどね。まあいいよ、一応聞いてやるから読んでみ」
ボケ「じゃあいくな。――メロスは激怒した」
ツッコミ「のっけからパクッてきたな。いくら著作権切れてるからって、その冒頭は有名過ぎるからやめとけって」
ボケ「だが、6つ数えたら怒りが収まってきた」
ツッコミ「アンガーマネジメント!? 今流行りの!? いやメロスの怒りが収まったら物語終わっちゃうだろ!!」
ボケ「どうですか王様も? 6つ数えたら怒りが収まるかもしれませんよ」
ツッコミ「いやいや王様は邪智暴虐なんだから、それくらいじゃ絶対収まらないって!」
ボケ「フン! 本当だろうな? 1……2……3……4……5……6……ホントだ! もう全然イライラしない!」
ツッコミ「素直に6つ数える王様ちょっと可愛いな! まあ原作の王様も、結構最後はアッサリ改心したけどね!」
ボケ「じゃあ今からみんなでナイトプール行こうぜウェ~イ、とセリヌンティウス」
ツッコミ「チャラいなセリヌンティウス!? ナイトプールとかある世界観なの!?」
ボケ「こうしてみんなでナイトプールで、バイブステンアゲしたのでしたとさ。めでたしめでたし。――こりゃ5000兆円いったな」
ツッコミ「無価値だよ!! 小学生の作文以下のクオリティ!」
ボケ「評価厳しめじゃない?」
ツッコミ「むしろ甘めでこれだわ!」
ボケ「わかったわかった。次の作品は絶対5000兆円いくから、よく聞いててな」
ツッコミ「お前のその5000兆円への執着なんなの?」
ボケ「じゃあいくな。――吾輩は猫である。名前はまだ無い」
ツッコミ「やっぱ名作って凄い! 一行目ですぐわかるもんね!」
ボケ「オイ、カズオ! お前また一日中ゲームばっかりやって! いい加減就職しろ!」
ツッコミ「え!? カズオ!? 何何どういうこと!?」
ボケ「うるせーなー。吾輩は猫なんだから、カズオなんて名前じゃねーっていつも言ってるだろ」
ツッコミ「いやこれ人間だな!? 自分のことを猫ってことにして現実逃避してる、ヒキニートの息子だな!?」
ボケ「まあまあお父さん、カズオはまだ本気出してないだけなんですから、あまり怒らないであげてくださいよ。そんなことより、今からみんなでナイトプール行こうぜウェ~イ、とセリヌンティウス」
ツッコミ「神出鬼没だなセリヌンティウス!? 世界線超えてくんなよ!?」
ボケ「こうしてみんなでナイトプールで、バイブステンアゲしたのでしたとさ。めでたしめでたし」
ツッコミ「ナイトプール万能過ぎるだろ」
ボケ「5000兆円で何買おうかなー」
ツッコミ「夢見るだけならプライスレス! もういいよ」
二人「どうも、ありがとうございましたー」