第63話「意識の中の世界2」
階段を上がりきるとまた何かが描かれた壁があった。
のん「これは…3人の少女と大人の女性に、信号機に車?」
すると、大きな衝突音がした。周りを見たが、何かがぶつかったような痕跡は無かった。
巫女「やっぱり、これはお母さんが事故死した時の…」
しゃる「その時の場面の絵か」
葵「確か、急に道路を飛び出してって聞いたけど」
のん「これがその場面が描かれた絵みたいね」
すると、また何かの声が聞こえた。
若い女の声「こぉぉぉこぉぉぉ……!!お前らはぁぁぁ…」
聞こえなくなると、壁が消え、また階段が現れた。
ユウリ「なんだんたんや?今の声」
亜子「お母さんの声だ…」
夢麻「貴女達の?けど、なんか恨んでいるような…」
るな「さっきの遺書の内容から察するに、それだと思うわね…」
姉妹の顔はどんどん暗くなっていく。
なお(そういえば、内容までは知らないけど、天使や悪魔、そして天魔の研究をしていたと言ってたわね…魁天魔…一体何が目的を)
考えてもしょうがない。今は進むしかない。
階段を登りきると、頂上に着いたようだ。
大きな広場で、中央にはまたもや何かが描かれた壁が立っていた。
これは…。
子供3人が母親にすがっているような絵だ。
また声が聞こえた。
子供の声『お母さん…いつも私達だけでご飯は嫌だよぉ…どっか連れてって…』
若い女の声『お母さんだって頑張っているんだから!!』
子供は在原姉妹で母親はやはり姉妹の…。
母親の口調からは育児ノイローゼに苦しているのを聞こえなくもないが…。
夢麻「ねぇふたりとも。本当にお母さんが貴女達の事で悩んでいたの?私にはそう思えないけど」
ふたりは首を振った。
亜子「わかんない。何故か思い出せない」
るな「ね…ねぇ…」
りお「無理もないわ。あの遺書を遺族の前で読み上げられて記憶が無意識で封印しているかも知れませんし」
るな「ねぇ…!」
しゃる「ねぇみんな。…僕ならわかるかもしれない」
るな「ねぇ…!!」
なお「何を?」
しゃる「それは…」
るな「ねぇって!!」
大きな声を出するな。
なお「何よ!大きな声を出して!」
るな「聞こえないの?さっきか、何かが這い上がってくるような嫌な音を…」
……そういえば何かが聞こえる。しかも1つや2つではない。何かが大勢来るような。
すると、階段のほうから何かが大量に現れ、それは、ゾンビの大群だった。
しゃる「ぞ…ゾンビ…!?」
しゃるは顔を真っ青になり、尻もちをついた。
顔をよく見ると、姉妹の母親の顔だ。
なお「母親のゾンビね…。…魁天魔の組み合わせの趣味はどうかと思うけど、階段上がってばかりで、上半身鈍っていた所よ」
ユウリ「だ、大丈夫なんか?相手はゾンビなんやろ!しかもこの子らの母親で…」
のん「ここはあくまで意識の中で、しかも魁天魔の呪縛による空想上の存在。倒しても問題ないわ」
葵(アンタ等に空想上と言われたくないわ…)
なお「どっちにしろ、あいつらを倒さないとここから出られないわ。しゃる!りお!3人を任せたわよ!」




