第60話「かく乱するここ」
先ほどの会話が気になるが、深くせいさくするなと言われたので、今は優香の事が優先だ。
姉妹の部屋に上がっていき、扉をノックしようとした。
すると、バンっ!と扉が開いた。
亜子「りゅーじろー!大変…ってシャチョー達じゃない?どうした?」
葵「どうしたって、アンタらがハッキングが出来るから会いに行くって約束したじゃない!」
亜子「あぁ、そんな約束してたな…って、今そんな暇無いから!りゅーじろーは?」
なお「店閉めるって帰ったけど…、何かあったの?」
亜子「シャチョー達でもいいや。ここが大変だ!」
亜子と巫女の妹のここが頭を抱えながら奇声を上げている。
葵「一体どうしたのよ!?」
巫女「わかんない!急に様子がおかしくなって!」
暴れているここを必死に抑え込んでいる巫女。
葵「今までおとなしかったのに、何でいきなり…」
すると、ここが何か言い始めた。
ここ「そうなの…私達が殺したの…私達がママを殺したのよ…!!」
姉妹「「え?」」
夢麻「ママって…、確か自殺したって…」
葵「確か…、育児に苦して遺書を残して車に飛び出したって…」
また何か言い出した。
ここ「聞こえる…聞こえてくる…ママが私達を恨んでいる声が……周りの大人達が私達のせいで殺したと…」
夢麻「聞こえるって…何も聞こえないけど…」
りお「いえ…彼女には聞こえているのです…私達には聞こえない声が」
葵「それって…幻聴ってやつ?」
亜子「落ち着いてここ!そんなの聞こえてこないのだから!」
何度もなだめるが、一向に収まらない。
なお「しょうがない。荒いやり方だけど、眠らせるしかないわ」
葵「眠らせるって…まさか…お腹を殴って気絶させる気じゃ…」
なお「物理的な事なんかしないわよ。天魔の能力で眠らせるから」
ファンタジーとかでよくある催眠術か何か?けど、大人しくできるならやむ得ない。
なおが取り出したのは、紐につながれた5円玉でそれを揺らしてここに見せた。
葵「どこが天魔の能力だ!?そんな子供騙しで眠るわけが…」
途端にここはがっくりし、寝息をたてた。
葵「ね…眠ってる…」
ここをベッドに寝かせ、一同は椅子やソファーに座っていた。
夢麻「数回位しか会ってないけど、ここちゃんって、こんな風に暴れるとは思えないですけど…」
巫女「今までこんな事なかった。こんなの初めてだ」
葵「確か…前に自殺した遺書が我が子の育児のせいで研究が行き詰って自殺したって聞いたけど…」
亜子「そ…それは…」
すると、ここを診ていたりおが声を上げた。
りお「こ、これは…!」
なお「どうした?」
りお「気になってこの子を調べてみたら…わずかですけど、魁天魔の力の痕跡が残っていましたわ…」




