第44話「契約の天魔と人間」
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ゲームの勇者風になったなおと夢麻。
夢麻は我に返ると、自分の姿に驚いた。
夢麻「な、何これ!?」
なお「これは天魔や天使に悪魔とマイパートナーとして契約することで心に眠るもう一人の自分の姿を視覚化した姿。それを『心に眠るなりたい自分《マイハートチェンジングスタイル》』と言う」
夢麻「こ、これが…」
なおはもう一つ…いや2つで1セットの物を取り出した。
なお「そして、それに似合う最高品。『天魔剣』」
なおは2本の内1本を夢麻に手渡した。剣や刀はとても重いが、天魔剣は羽のように軽かった。
なお「アイツを止め、ふたりを助けるには、戦うしかない。行けるよね?」
夢麻「…よくわからないけど、何だか、行ける気がする…!」
なお「なら、答えは決まったわね」
ふたりは剣を構え、優香とここを捕まえた男の方へ走り出した。
男「やれ!」
命じられたクリイタ達はふたりに襲い掛かって来た。
なお「自分の頭を思い浮かべれば、思った通りに剣が答えてくれる!行くわよ!」
ふたりは、自分が持っている天魔剣で次々とクリイタを倒していく。
夢麻「すごい!ホントに思った通りに動ける!」
クリイタが縦に積まれている「タワークリイタ」をジャンプで大きく斬りつけた。
頭にトゲの帽子をかぶった「トゲクリイタ」の大群が、ふたりの周りを囲んだ。
なお「夢麻、行ける?」
夢麻「行けます!なおさん」
背中合わせで次々と飛んでくるトゲクリイタを切り落とす。
そして、クリイタは全滅し、残ったのは男一人だけだった。
なお「もうアンタの味方はいない!あきらめろ!」
男「勝った気でいるのか?こいつらがどうなっていいのか?」
男が優香とここを強く握りしめていく。
男「こいつらを死なせたくなかったら、その剣で自分の喉を…いてっ!?」
優香は男の手を噛みつき、その痛さで二人を手から離した。
のんとるなが走り出して、ふたりを受け止めた。
のん「なおお姉ちゃん!二人は助けたから後は決めて!」
なお「…だってさ。これで正々堂々戦えるわ!」
ふたりは攻撃をし、男も反撃をする。
右へと左へと男の攻撃をかわす。
男「このちょこまかと!」
ふたりは大きくジャンプをし、男に斬りつけ、男は態勢を大きく崩れた。
なお「フィニッシュはやっぱり、必殺技よね!」
なおと夢麻は剣を天に掲げ、どこからもなく轟雷が鳴り、雷が剣に纏った。
なお・夢麻「「極限破壊斬り!!」」
剣で薙ぎ払い、雷の衝撃波が男に迫り、吹き飛ばした。
その反動で優香とここが宙に投げ飛ばされた。
るなとのんが高くジャンプし、ふたりをキャッチした。
なお「るなにのん!ふたりは?!」
のん「…大丈夫。二人共気絶しているだけよ」
りお達も駆けつけた。
亜子「ここはどうなった!?」
なお「気絶しているだけよ。ケガはしていない」
巫女「良かった…」
葵「こいつ…どうなったの?」
先ほどとはウソのように男の体型は痩せ細くなっていた。
なお「直に目を覚ますわ。それよりふたりを」
ここは有原姉妹に、優香はりおに抱えられた。
優香「…んん…」
優香が気が付いた。
夢麻「優香ちゃん!良かった…気づいたのね」
優香は周りを見渡し、倒れれいる男に気づいた。
なお「心配しなくていいわ。死んではいないけど、もう二度と悪さは出来ないはずだから」
葵「ハズって…、それより、その姿…あの力は…」
なお「あぁ。人間が天使・悪魔・天魔の誰かに『心に眠るなりたい自分《マイハートチェンジングスタイル》』と言うマイパートナーの契約をすれば、お互いこうなるの。力は見た通り」
葵が更に何か言いかけた時、倒れてた男が立ち上がった。
葵「ちょ…!アイツ、立ち上がったわよ!?」
だが、男は静かに口を開いた。
男「…私は…生まれ変わりました…」
葵「…は?」
出て来た言葉に葵は唖然した。
男「私は人を教える教師として、あるまじき事を繰り返してまいりました…。生徒の暴言や体罰、女子生徒の性的な嫌がらせ…」
亜子「教師って…」
巫女「学校の先生だったんですか!?」
のん「…名前は『岩富猛』。ある高校の教師だったけど、その学校で生徒達に体罰やセクハラを繰り返して、しかもSNSで多くの人達に誹謗中傷やありもしないデマを流した常習犯そうよ」
葵「な、何で知っているのよ!?しかも何で今になって…」
のん「アタシの情報網は伊達じゃないわ。この男はあるIT会社の子息なの。それもあってか会社や学校ぐるみで隠ぺいをししていたみたいなの」
岩富「…はい。おっしゃる通り、私は、社長である父や私の家族に他の教師たちに期待を押し付けられ、今まで人を傷つけ、学校やSNSを自分の城のように思っていた…」
岩富と呼ばれた男は膝から崩れ落ちた。
岩富「ゲームを好きだとか、この遊園地が大好きとか、気に入らないと言うだけの理由で、私刑させた人達もいます。…勿論、それは謝罪させていただきます…。何の罪も無い少年少女を酷い目に合わせて…本当にすまなかった…」
岩富の目から涙が流れた。
岩富「私は傲慢で、浅はかで、恥ずべき人間…いや、それ以下だ…。死んでお詫びを申し上げます…!」
岩富は泣きながら土下座をした。
これを見た優香は口を開いた。
優香「…逃げないで…!」
優香は、りおから降り、その言葉を岩富にぶつけた。
優香「私だって…私だって…死ぬぐらいの悪口を言われても…今も生きているの…!貴方だけ逃げないで!!」
それを聞いた岩富は頭を上げた。
岩富「…その通りだ…全くその通りだ。私は、きちんと罪の裁きを受けなければいけません…。すぐに自首します…。警察を呼んでください…」
葵と有原姉妹はその光景を唖然したが、夢麻は、優香となお達を見て、ほほ笑んだ。
上空
???「…実験は成功したとは言え、ナオ・グリーンスカイが人間とマイパートナーの契約をするとは、予想外だった」
すると、その者の頭の中に声がした。
ミオ『…「デモンド」、私も今の事を見ていたぞ』
デモンド「…ミオか。奴に俺のやった『筋力と負の心増加剤』を与えて『負のマイナスエネルギーパワー』を増加させる所か、ナオ・グリーンスカイに改心されてしまう事を笑うのか」
ミオ『…そんな事をしないわ。数年前にあの男に暴力や暴言をするように吹き込んだアイツに比べれば、可愛い物よ。笑うどころか逆に嬉しいわ。マイパートナー契約をしたナオを潰せると言う楽しみが増えたんだから…』
その日の夜 夢麻のマンション
遊園地から帰り、ベッドに着いた夢麻と優香は、コミュニケーションSNS「LIVE」でなおや葵達と今日の事を話し合っていた。
葵『展開が急すぎて頭が中々追いつかなかったわ』
ルーナ『無理も無いわ。そっちにとって非現実的な事だから』
りお『それで、ここちゃんの容体は?』
亜子『一応大丈夫だった。その時の後遺症は無いみたい』
巫女『聞く前に答えるけど、りゅーじろーにはちゃんと誤魔化しているから』
しゃる『そう。良かったね』
葵『それより夢麻。社長に渡されたあの腕輪どうした』
夢麻「どうも抜けなくなっているみたいで…」
なお『一度契約すると、他の天魔達には契約できない上、死ぬまで腕輪は抜けないようになってるわ。アタシも腕輪は一生外せない』
夢麻「そうなんですか」
優香「あの…今日は本当にありがとうございました」
のん『いいって。天魔として当然の事をしたから』
優香「…もし、そのマイパートナーが私にも見つけたら、いつか皆さんにそれで恩返ししたいです!」
なお『…そうか。いつか見つかるといいね。自分だけのマイパートナー』
夢麻「前より明るくなって良かったね。そろそろ眠いから」
なお『そうね。今日はここまで。それじゃまた』
スマフォを切り、二人は疲れが出て、眠りにつくのであった…。
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