第38話「VRテニス対決」
夢麻と有原姉妹は、P3に戻り、体験ゲームをどれをやるのか歩きながら話し合っていた。
亜子「そうですね…やっぱ最新作の『マリコメーカー2』ですかね?」
夢麻「私だったら、『アクアエムブレム風林火山』をやろうかな?」
巫女「なら自分は『フェアリークエスト』をやるわ。スマシスにも同じく参戦決定したみたいから」
楽しそうに話していると。
夢麻「ぐはっ!」
突然前から人が吹っ飛んできて、夢麻にぶつかった。
夢麻「な、何!?」
上司スタッフ「おい山崎!もう一回言ってみろ!」
山崎「だ、だから、貴方を訴えるって…」
上司「黙れ!」
部下の山崎の顔を蹴りつけた。
夢麻「ちょっと待ってください!可愛そうじゃないですか!何があったのですか?!」
山崎「あ、あの人…剣崎専務が入社してからいつも僕を暴力などでイジメて…パワハラで訴えたら…」
夢麻「貴方!そんな可哀そうな事をして、恥ずかしくないのですか!?」
剣崎「うるせぇ!そいつをどうしようが勝手だろ!」
夢麻は山崎を庇った。
剣崎の後ろの影に、昨晩に上空に居た人物が、謎のカードを剣崎の背中に突き刺さりそれが消えた。その事は剣崎を含めて誰も気が付かなかった。
夢麻「悪いですけど、他の人に告発しますので!」
剣崎「何だと?この…!?」
突然剣崎の様子が変わった。
どこからもなくナイフを取り出した。
剣崎「なら…全員ここで死んでもらう」
それを見て、山崎と有原姉妹が悲鳴を上げた。
剣崎がもう片方の腕で夢麻の首元を掴み、壁に押さえつけた。
有原達は恐怖で動けない。
剣崎「死ねぇ!」
ナイフが夢麻に振り下ろした。
直前に飛んできたボールがナイフを弾き、地面に落ちた。
剣崎「誰だ!?」
そこに居たのは、ボールを投げたと思いしき仕草をしたなおとその姉妹達がいた。
夢麻「な、なおさん!」
剣崎「何だ?邪魔するな!?」
剣崎が殴りかかろうとするが、なおは片手で止めた。
なお「りお達は夢麻達を」
りお「分かりました」
そう言われて、りおは夢麻を剣崎から遠ざけた。
なお「アンタの相手はアタシよ」
剣崎「部外者のアバズレが!お前も殺されたいのか!?」
なお(……やっぱりこれは異常ね…)
なおは指を鳴らして光の輪を発生させた。
剣崎「な、何だ!?」
なお「アンタはアタシの心の領域を越えてしまった。よってアンタをアタシの遊び相手になってもらうわ」
剣崎「何だと?」
なお「それもただのゲームじゃない。これは天使と悪魔が見守るゲーム。アタシ達がやるゲームは、P3にも展示されているVRテニス。VR感覚でテニスで勝負よ。ただし、敗者には、運命の罰ゲームが待っているわ」
剣崎「…面白い。こんなバカげた提案なのに、何故かお前に勝たないといけない。いいだろう、そいつに乗ってやる」
なお「そうこなくちゃ」
なおは指を鳴らし、VRゴーグルとラケット型コントローラーが2つずつ現れた。
二人は、それぞれのゴーグルとコントローラを手に取った。
なお「勝負は先に3ポイント取った方が勝ちよ」
剣崎「わかった」
ゴーグルを装着し、VRテニスが始まった。
なお「先行はアタシよ」
なおはサーブを打ち、剣崎は打ち返した。
なおはさらに打ち返したが、スキを見せて打ち返して先制点を取った。
なお「なかなかの物ね」
剣崎「これでも学生の頃、テニス部で全国に行った事あるのでな」
次は剣崎のサーブ。
強い打球がなおに向かい、なおは強く打ち返し、1ポイント取った。
お互い1対1となった。
ラリーは長く続いた。
剣崎「さっきのはまぐれだが、お前と俺は天地の差だ。上級者の俺は、クズなお前なんて、敵じゃないぞ」
球を強く打ち付けた。
コートギリギリでなおは遠くにいる。
剣崎「これで2対1だ!」
しかし。
なお「おりゃーーーー!!」
なおは走り出し、ギリギリで打ち返した。
剣崎「なっ!?」
反応が遅れ、なおは1点奪った。
なお「ここはゲーム。いくら現実のテニスが上手くても、ゲームが上手くなきゃ、それも意味はないわ」
剣崎は焦った。このままでは負けると。だが、ニヤ付いた。
剣崎「だったら、これならどうだ!」
剣崎は、現実のなおを蹴りつけた。
なおは吹き飛ばされ、そのスキに、サーブで1点取った。
なお「いいのかしら?こんな事をすれば…とても恐ろしい目に…」
剣崎「勝負何て勝てばいいんだよ。負け犬は負けて死ぬだけだ!」
剣崎はサーブをし、なおは打ち返した。
どちらかが1点を取れば決着がつく。
なお「……」
なおは必死にラリーを続ける。
剣崎(同じ手が来ないと思ってやがる…)
剣崎が足を大きく蹴ろうとした。
剣崎「これで俺様の勝ちだ」
蹴った足がなおに当たった。…だが。
剣崎「い、いってーーーーーー!!!!」
足が鉄に打ち付けたように痛みが走った。
そのスキになおは打ち返し、1点を取り、なおが勝った。
なお「アタシの勝ちよ。パワハラをし、こんな卑怯なやり方をするアンタには罰ゲームを受けてもらう」
なおの背中に、天使と悪魔の翼が生え、辺り一面が地獄風景になった。
剣崎「な、何だこれは!?…いや、これはVRだ!こんな子供騙しで恐れるとでも…!」
剣崎はゴーグルを外したが、辺りはVRゴーグルと同じ風景のままで、なおの後ろに同じく天使と悪魔の翼を生やしたのん達4人がいた。
なお「アタシの本当の名前は『ナオ・グリーンスカイ』!人を心も体も傷づけ、卑怯な手でゲームに勝とうとしたお前に罰を与える!」
なおはラケットとボールを取り出し、ボールを高く投げた。
なお「運命の罰ゲーム!『偽りの幻影の目』!!」
ボールを打ち、それが剣崎の体に吸い込まれた。
剣崎「あ…あぁ…」
すると、剣崎の視界がどんどんモザイクになっていく。
剣崎「う、うわーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」
なお「一時的な幻覚とはいえ、過去の栄光を理由に後輩を暴力でイジメるのなら、アンタの目に映る映像を、いっそ全てモザイクで覆い隠した方がいいわ…」
剣崎が気を失っている所を夢麻と有原姉妹が駆け付けた。
夢麻「さすがですね!なおさん」
なおはピースサインで返答した。
亜子「これが加納先輩の言っていた何とかのゲームかぁ」
巫女「この男は大丈夫ですか?」
なお「気絶しているだけよ。しばらくすれば目を覚ますわ。その頃には、パワハラの事が公になるわ」
すると、どこからか拍手の音が聞こえて来た。
???「……さすがね。さすがは私の…フフフ」
どこからもなく何者かがなお達の前に現れた。
夢麻「だ、誰!?……え?あ、貴女は!?」
なお「………やはり今回の事は、アンタの仕業ね?…こんな形で再会するとはね……ミオ!」
その現れた黒髪の人物は…姿形も髪型も声も何もかも…
なおに瓜二つだった。
♡GAMEOVER♡




