第22話「あけおめ!そして…」
続きから⇦
始めから
オプション
『プレイデータ』
第5章までクリア
プレイ時間05:49
1月10日午前6時
カーテンから漏れる朝の陽ざし。
加納夢麻と彼女のルームシェアになった南優香は目覚ましを止めて、ベッドから降りた(もちろんそれぞれ一人用のベッドだが)。
夢麻は朝食の支度をし、優香は朝風呂の準備をしていた。
今日はいよいよ約束のあの日になり、張り切っているのである。
夢麻はTVを付けた。
キャスター「おはようございます。今年最初のニュースです」
夢麻は冷蔵庫から納豆とタマゴを取り出した。
キャスター「先月大阪で起こった某会社の集団暴行事件の続報です。パワハラを受けた社員達が社長に暴行し死なせたとして社員10人が殺人の容疑で逮捕されました…」
夢麻「怖いわねこういうの…」
炊きたてのご飯をお椀に盛っていた時だった。
電話が鳴った。
夢麻「もしもし?あ、なおさん!」
なお『あけましておめでとう。どう?新年いい事あった?』
夢麻「いえ…おみくじで凶出ちゃって…」
なお『あらそう…。けど、悪い運勢なんてあれを作って吹っ飛ばせばいいから』
夢麻「はい!いよいよ私の夢が実現する時が来ますから!」
夢麻の夢。幼い頃から書いたシナリオを、ゲームとして作る事だった。
今日は世界観を知るために、ある所へ下見に行くようである。なお曰くついでにそっちに知り合いがいるのでついでによるらしいが。
なお『それはそうと、優香との同棲生活はどう?』
夢麻「同棲って…ルームメイトって言ってください…。一応優香ちゃんも慣れ始めてますから」
なお『それはよかったわね。りおの言う通り、親元を離れて暮らす訓練の為に同棲するのは正解だったわね』
夢麻「同棲は余計です…」
優香は戻って来てチャンネルを変えた。
夢麻「優香ちゃんと暮らし始めてからちょっと楽しくなりました。最近朝のお風呂に入ったり、朝からケーブルTVのアニメを見たりして」
なお『そうなんだ』
夢麻「今丁度見始めた所です」
TVに映ったのは、飛行機の中らしい。
CA『お、お客様の中に、お医者様はいませんか!?』
すると、一人の乗客が手を上げた。
?『私は医者だ。すぐに診てやる』
乗客1『こ、こいつ知ってるぞ!外科医の「ホワイト・ジャック」だ!』
乗客2『何だと!?無免許の上、高額な手術費を要求するあの!?』
ピノン『うるさいぴっぴ!』
助手らしき少女が発言した乗客二人にラリアットした。
乗客3『おいネーチャン。今パンツ丸見えだったぞ!』
ピノン『セクハラッぴっぴ!』
アッパーカットをした。
乗客4『汚物は消毒だ~!』
ピノン『火事厳禁ぴっぴ!』
消火器を吹き付けた。
乗客5『スネ――――ク!まだだ!まだ終わらんぞーー!』
ピノン『人違いぴっぴ!』
ドロップキックをお見舞いした。
ホワイト・ジャック『これ以上よしてくれ。患者がどんどん増えてしまう』
ナレーター『どんどん増えていく患者!果して、ホワイト・ジャックは、機内食を食べることができるのか!?後半へ続く!』
夢麻「聞こえました?今のアニメ」
なお『ホワイト・ジャックか。確か今年で90周年みたいらしいね。昔原作マンガを読んだ事あるのよ』
夢麻「そうなんですか!…まぁ、なおさん達は長生きですから今更驚きませんね」
なお『作者が死んでしまうのはつらい事だけど、仕方がないわよね。人間はいつか死ぬ生き物だから』
いつかか…。いずれなお達と別れが訪れるのかもしれない…。
なお『見えないけど暗い顔をしないで。笑顔でゲーム作りをしないと』
夢麻「…はいっ!」
なお『よろしい!じゃ、会社で待ってるから』
1時間後
夢麻と優香は着替えてから天魔堂に向かった。すると。
?「ちょっと待ちな」
ひとりの女性が立ち塞がった。
?「アンタ達、天魔堂とやらの社員か?」
夢麻「そうですけど…」
?「そこに勤めている、紫のサイドテールの女、探しているわ」




