第19話「優香VS中傷男(前編)」
11月4日
ついにスマシスURの東日本トーナメント大会が開催された。
賞金500万と最強の称号を手に入れるために、猛者たちが集まって来た。
応募で当選された200を超える挑戦者達が予選を次々と勝ち上がっていく。
しかし、この大会の裏で、もっとも負けられない者もいた。
メインステージにて、準決勝以降のバトルが行われようとしたが、その前に特別エキシビションマッチが行われた。
司会「さぁ!急遽始まるエキシビションマッチ!準決勝前の前哨戦をお楽しみにください!さて、両対戦者の登場です!」
観客の歓声の中、ゲーム機の前に立った二人。片方は、優香だった。
30分前
りお達に連れてこられた優香は、緊張と不安が高まっていた。
優香「ど、どうしよう…こんなに人がいっぱいいて…」
すると、るなに背中を叩かれた。
るな「心配しないで。あんなに特訓したんだから!」
優香「は、はいっ!」
夢麻「手のひらに『人』って文字を書いて飲み込んで!」
そう言われて指で文字を書いた。
夢麻「それ『人』じゃなくて『入』だけど」
優香「す、すみません…」
すると。
なお「!来たみたいね」
のんが一人の男を連れて来た。
やせ形でいかにも悪そうな感じである。
男「一体なんだ。こんな所に連れてきて?」
優香は思わずりおの後ろに隠れた。
りお「貴方、これに見覚えないかしら?」
りおは何かが書かれた紙を見せつけた。
男「知らねぇな」
りお「よく見なさい」
渋々男は紙を見た。
それには、りおがまとめたユーカに対する中傷が書かれていた。
一瞬動揺した。
りお「見覚えあるようですわね?」
男「何が言いたい?」
りお「貴方は彼女に謝りなさい。あなたは、ピカシブで彼女に対する中傷してくる人達の中でもっとも悪質だからここに連れて来たのです」
男はりおの後ろに隠れている優香を見て、そして笑った。
男「そうか。キチガイユーカってのはお前かよ。お前はどこまでもクズだな。こいつらは誰かは知らないけど、他の奴らを使って俺らを陥れようとするのか?」
夢麻「何言ってるんですか!中傷してきたのは貴方達の方です!貴方は彼女の事を何も知らないくせに」
男「うるせぇ!知っているよ。スマシスをバカにしている何も知らねぇクズな荒らしだとな!」
優香は思わず身をすくんだ。
夢麻は先日の事を思い出していた。
優香は小さい頃からスマシスをやりこんで、3作目の「X」のストーリーモードを何度もやりこんで、内容も今でも覚えている。
夢麻は男に平手打ちをした。
夢麻「優香さんとちゃんと話したこともないのに、何でも知ったような事を言わないでください!」
男「この…クソ女!」
男が夢麻に殴りかかろうとしたが、りおが受け止めた。
りお「そこまで。そんなに彼女を中傷するほどお暇でしたら、貴方が優香さんの遊び相手になってもらいます」
男「何だと?」
りお「どうです?貴方と彼女で、ゲーム対決をしませんか?」
男「ゲームだと?」
りお「ゲームの内容はスマシスUR。3ストック制で制限時間5分の1対1の真剣勝負。貴方が勝てば、私達はもう何も言いませんわ。けど、彼女が勝ったら、彼女に誤ってください。ただし、約束やルールを破った者には、闇の世界に堕ちてもらいます」
男「おもしれぇ。俺が勝ったあかつきにそいつの顔と実名を出してやるぜ?」
りお「いいですわ。対決は25分後で」
男は笑いながら持っていたタバコに火を点けた。
優香「あ、あの…」
りお「大丈夫ですわ。貴女なら必ず勝ちます」
りおは懐から青いメガネを取り出し、それを優香にかけた。
りお「それは勇気の出る魔法のメガネ。これさえあれば、貴女はどんな恐怖にも打ち勝てます」
そして優香は自分の胸に手を当てた。
優香(…がんばれ私…勇気を出して…勇気を…)
そして時間があっという間に過ぎ、スマシス対決の幕が上がった。




