第16話「りおと四天王なお」
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『プレイデータ』
第4章までクリア
プレイ時間03:09
月日が流れて10月。
その月の初めにこんな告知が発表された。
「『大決闘スマッシュシスターズアルティメット』発売直前!公式大会」が発表された。
参加方法は、ネットからの応募のみで当選すれば、トーナメント大会に出られるのである!
優勝すれば、賞金500万円が贈られる、まさにアルティメットな大会である!
ゲームのファイターが全部使えるので、まさに大波乱である。
なお、この大会は、小学生以下の部と中学生以上の部に分かれており、この大会で、最強小学生と最強ゲーマーが誕生するのである!
10月中半。
天魔堂のスタッフ一同(と言っても、6人しかいないが)は、ゲームはほとんど完成し、後は、デバック作業を開始するのである。
デバックとは、ゲームの開発の最後にする作業であり、バグやフリーズ等を探して修正等をするのである。
夢麻とるなは、ストーリーモードのデバックをしていた。
夢麻「ん、また止まった。メモしないと…」
コントローラーを置き、フリーズした所をメモした。
るな「全く…。いつまでゲームが止まる度にメモる作業をしなきゃいけないのさ…」
夢麻「止まってばっかじゃゲームになりませんよるなさん」
るな「だから、るーなって呼びなさい!何度言えばわかるの?」
ブツブツ言いながらコントローラーを強く握った。
ボスへの扉を開けようとした時にまたフリーズした。
るな「あーー!またっ!何でいっつも止まるのさ!」
?「止まってばかりじゃゲームはやれないでしょ。のんちゃんよりペタンコなるなちゃん」
むかっ!
るな「同じことを言うな!ペタンコ言うな!るーなって呼びなさい!」
夢麻に向かって怒鳴りつけた。
夢麻「な、何も言って無いですがっ!」
るな「え?じゃぁ、今言ったのは…。!るなちゃんにのんちゃん?」
るなが慌てて後ろを振り向くと、青髪で前髪が水色の女性が立っていた。ちょっと髪型が派手である。
るな「り、りおの姉貴!?」
夢麻「姉貴って、お、お姉さん!?」
りお「4か月ぶりねるなちゃん。あ、貴女が夢麻ちゃんね?こうして話すのは初めてかしら?」
夢麻「あ、はい!加納夢麻と言います!」
りお「申し遅れました。私は水神りおと言います。もうお察しと思いますが5姉妹の次女を務めてます」
お嬢様のような口調で優しそう。思わず顔を真っ赤にした夢麻。
その日の夜。りおのおごりで夢麻は、姉妹全員と共にファミレスに来ていた。
なお「では、姉妹全員集合記念して、かんぱーい!」
コーラ入りのコップを高く上げるなお。
のん「なおお姉ちゃん…恥ずかしいからやめてくれない」
しゃる「けど、姉妹全員集まるのは本当に久しぶりね」
るな「アタシは別にどうでもいいけど…」
りお「まぁまぁ。お食事を楽しみましょう。可愛いゲストもいるですので」
そう言って最初に来たフライドポテトをみんなで食べ始めた。
りお「相変わらずコーラはお好きのようですね、なお」
なお「だから、姉を呼び捨てにするなって何度言えばわかるの!」
りお「一生分かりませんわ。なお」
夢麻「何か、楽しそうな姉妹ですね」
りお「えぇ。特に、姉のなおは、四天王の中でかなりのカリスマ性が高いですし、それなりに信頼できます」
夢麻「?何ですか?その四天王ってのは?」
りお「あら、なおや妹達から聞いてませんの?天使と悪魔、そして私達天魔には、それぞれ人間社会と同じように様々な役目、つまり職業があります。サポートアイテムを作る開発社、自然の恵みを与える天気局、時にも戦う時もある戦闘部隊。特に天使・悪魔・天魔の中でも3番目の強さ、信頼、取得の難しい肩書兼職業、それが四天王です」
夢麻「四天王!何かゲームやマンガとかみたい!そんなすごい人があと3人も!」
なお「正確には天使と悪魔、アタシ達天魔にそれぞれ四天王がいるの。全部合わせるなら十二天王!」
夢麻「すごい数ですね!」
なお「でも、天魔に四天王の職が出来たのはつい最近。と言っても、1500年前だけど」
1500年…。室町時代と戦国時代辺り…?
なお「アタシはその2代目。四天王になるのを目標に辛い修行を頑張ったわ」
夢麻「あと11人か…。一体どんな人達だろう…」
なお「さて……」
なおはコーラを飲み干した。
なお「りお。まさかと思うけど、それを言う為にアタシ達姉妹全員を呼んだんじゃないでしょうね?」
りお「流石は四天王で私達姉妹の長女。…実は、スマシス関連で困ったことがありますの」
りおは氷の入った水を少し飲んだ。
りお「あるSNSのユーザーの一人が、自殺をしようとしているですの…」