第14話「しゃると孤児院の仲間達」
しゃるが孤児院に入ると、多くの子供達が出迎えてくれた。
しゃる「みんなお待たせ。お菓子とおもちゃ持ってきたよ」
しゃるは子供達にお菓子とおもちゃを次々と渡した。
中には、二人の子供が1つのおもちゃを取り合ってた。
しゃる「こらこら。ケンカをしちゃいけないよ」
そう言って同じおもちゃを出した。
シスター「あらあら。こんなにはしゃいじゃって」
しゃる「あ、シスターさん。こんにちは」
シスター「紅茶を入れましたのでどうぞ」
孤児院の近くに、複数の怪しい影が動いてた。
?「あそこか、未だに撤去しない建物は」
しゃるは紅茶を飲みながらシスターと子供達と雑談をしていた。
しゃる「そうなんですか。この前あげたお香が効いてよかった」
すると、入り口の方で何か騒ぎ声が聞こえて来た。
急いで行くと、そこにはヤクザっぽい男達がいた。
子供達を蹴飛ばしていた。
しゃる「何なの、貴方達!?」
社長「何だ?この男は?」
部下1「新しいガキの溜まり場の新入りか?」
しゃるは蹴飛ばされた子供に向かった。
しゃる「酷いけが…。なんて事を!」
すると、シスターが駆け付けて来た。
シスター「また貴方達ですか。何度も言ってもここは渡しませんよ」
この言い分は…まさかこいつらは、地上げ屋!?
部下2「いつまでクソガキ共をここに居させる気だ?とっとと飢え死になればいいんだ!」
シスター「ここは神聖な孤児院です。身寄りのない子供に手を上げるとは何事です!」
社長「うるせぇ!」
社長らしき男がシスターを腹蹴りをした。
しゃる「シスターさん!」
駆け寄ろうとしたが、部下たちに押さえつけられた。
社長「ガキ共も捕まえろ!今すぐに取り壊す!」
全員ヤクザ達に手錠で拘束され、身動きが取れなかった。
鉄球を付けたクレーン車が現れ、孤児院を壊そうとしていた。
社長「さて、私自ら壊してやろう」
そう言ってクレーン車に乗ろうとした。その時。
?「やめてっ!」
社長に何者かが押さえつけて来た。
しゃるには見覚えがあった。
しゃる「ゆ、夢麻ちゃん!?」
そこには、アメリカに居るはずの夢麻がいた。
すると、のんが後から駆け付けて来た。
のん「しゃるお姉ちゃん!」
しゃる「のん!?何で二人が?」
のん「夢麻に頼まれてここに来たけど、あのクレーン車が見えて、夢麻が止めようと!」
社長は夢麻を振りほどこうとした。
社長「おい!離しやがれ!」
夢麻「いやだ!絶対に離さない!」
社長「このアバズレが!おい!こいつを引き離して海に落とせ!」
部下二人が夢麻を引きはがし、崖に引きずり出した。
のん「!?夢麻!」
夢麻が放り出されて、のんも飛んだ。
夢麻を抱きしめ、二人共海に落ちていった。
しゃる「のんっ!!夢麻ちゃん!!」
社長「全く。所詮クズはクズだ。おい!そいつらも海に落とせ。この高さなら死体も上がらないだろう。」
その言葉で、しゃるの何かが切れてしまった。
座り込んだしゃるは立ち上がり、手錠を引き千切った。
社長「な、何だ!?」
しゃる「……さぁ…。ゲームの時間だ……」