第2章50話「長き日の終幕」
この章が長くなった分今回は短めになってます
その日、今回の騒動自体は関係者以外の記憶から消えたが、結局大会自体は中止になってしまった。
表向きは大会決勝戦進出者の命を狙うテロの情報が入り、安全の為に…との事である。
しかし、まだ力に慣れてないのか前回同様ユウリの姉2人の記憶は消えていなかった。
正確にはユズは前日にシャドウ達に拉致されてからの事は覚えておらず、丸一日分タイムスリップしたような気分らしい。
あんな騒ぎがあったにも関わらずキザクラは最終的に今回の収穫は無いに等しい結果になり頭を抱えながらユズと共に翌日帰国して行った。
10月21日現地時間午前11時時29分 某ホテルのレストラン
騒ぎもようやく落ち着き、なお達はヒロキが貸し切っているホテルのレストランで食事をしていた。
詩織は食事前にお手洗いに行っている隙に昨日の事を話していた。彼女だけ天魔等の事をまだ知らないからである(当然ながら昨日の事も忘れている)。
夢麻「しかし、まさかヒロキさんが天魔とマイパートナーの契約していたんだなんて」
ヒロキ「僕が彼と契約したのは君達よりもかなり前でね…。とは言っても、あの魔女風のシェフの次になったけどね」
葵「え?随分前から?」
ヒロキ「本業をしつつスネークの上司って言う人からの依頼を何度も受けてね…。大会が終わり次第話そうと思ってたけど…まさかあんな事になるとはね」
食前のコーヒーを飲みながらそう語る。
アロマ「昔から気難しい性格だったが、こんなに早い時にマイパートナーをみつけるとはな」
るな「何でアンタ達がいるの!?帰ったじゃないの!?」
いつの間にかいるアロマとミカ、成歩堂もコーヒーを飲んでいた。
ナルホド「僕達もすぐに引き上げようとしたけど、スネークから話があるらしくてね」
なお達は?マークを浮かべた。
スネーク「お前達も気づいてると思うが、魁天魔の活動がこの数年活発的になって来ている。そろそろ願いの石を本格的に狙ってくるハズだ」
なお「えぇ。確かに今回の一件もそうだったわね…。けどその為に皆を引き止めたの?」
スネーク「それもあるが、本題はこれだ」
スネークはあるメモを差し出してきた。
それを丁寧に読むとなお達12天王は目の色を変えた。
なお「…これは!」
スネーク「そういう事だ。ナオ。お前には近々力を貸してほしい時があるから、その時が来たら頼む」
なお「わかったわ」
某日某時刻某所
とあるネットで多額の電子マネー600万の取引が行われ、「後日発送します」を送信し、その人物はパソコンを閉じた。
背後の倉庫に、大量の麻薬を背に…。