表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゲーム&エンビル!  作者: ユーマ
第2章第7ステージ「ラストDLCと海の向こうの大会とマイパートナーと」
117/123

第2章46話「なおの1回戦」

なおがゲーム機にマイコントローラを接続し、キャラクターを選び出した。


アナウンス「えー『スカイグリーン(なおが大会に登録しているニックネーム)』選手は、実はなんとこのゲームを開発者の1人で、一流のプロゲーマーでもあります。過去にも様々なゲーム大会に出場しており…」


それを聞いた観客達はざわめきだした。


観客1「おい、スカイグリーンって、あのスカイグリーンの事か?」


観客2「確か…素性も人物像も何もかも不明で有名なあのプロゲーマーの事だよな?」


観客3「あのプロゲーマーが今回のスマシスを作ってたのか?」


なお(サングラスをしている上ゲーマーとしてのプレイヤー名を使っているとは言え、こんな形で正体不明のゲーマーの正体が明らかになんてね…。まぁ、一応本名は絶対的に公開はしないから身バレまではならないけどね…)















舞台裏でこれから始まるなおの試合を夢麻達は見ていた。


詩織「社長って、あの伝説の『スカイグリーン』だったんですか⁉あんな若そうな外見ですが、今何歳なんですか⁉」


夢麻「さ、さぁ…」


今の所詩織には天魔の事を伝えていないので、彼女が1000歳を超えている事を知らない。知ったら腰が抜けるであろう。


ヒロキ「しかし、本当に話以上だね、緑天なおって人は…」


葵「?話って?」


ヒロキ「僕のある知人が彼女との知り合いでね、たまに彼女の事を話してくれるんだ。…ちょっと愚痴的な事も言うけどね…。彼女は特にゲームが大好きで、仲間内ではその情熱が一番熱いって言っていたらしい」


夢麻「そうなんですか…」


ヒロキ「実は、友人経由で彼女にゲーム会社を作るように勧めたのは僕なんだ」


夢麻「え?そうだったんですか?」


るな「確かにある人物にゲーム会社を作った方がいいって言われたって聞いたけど…まさかアンタが?」


ヒロキ「まあね。このスマシスの開発が始まる前の頃だったかな。ディレクターの桜さんが何処の会社で作ろうと話し合っていた時に、反対を押し切ってまで自分の会社で作るっと言い張る男が居てね…。名前だけは聞いたことはあると思いますけど…、ほら、今は無くなったあの『ホーリーズ』の社長の『悪山』って男だが、随分前から業界の数十人位だけどその男の悪い噂を知っていてね。噂通りならスマシスがシリーズ最悪の出来になってしまうと恐れて、桜さんにその事を相談されたんだ。そこで彼女がゲーム会社を作るって話を思い出してね、設備は他の老舗のゲーム会社に負けない位整っていると聞いて、桜さんにその事を推薦して開発を依頼したんだ。その事を知っているのか僕と桜さんを含めて極僅か。ホーリーズに送った資料とかはキャラの指1本をまともに動かせない・背景も子供の落書き以下の出来しかできない位のダミーでね、優秀なプログラマーやゲームデザイナー達なら簡単にわかるけど、新人はともかく、悪山は気づきもしなかったみたいけどね」


夢麻は当時の事を思い出していた。


あの頃は新卒で見せられた資料を見て特に気にしなかったが、今にして思えばあの資料は違和感だらけの出来だった。あの時潜入していたなおは、もしかしたら知っていたかもしれない。


ヒロキ「当初は頃合いを見計らって悪行を暴露をしようと思ったけど、開発始まってから1年半位で何故か彼の悪行の証拠が明るみになってね。まるで、()()()()()のように…」


りお(?まさか、私達の改心の事を知っているのですか?…この事は私達しか知らないハズのですが…。まさか…その知人って…)











キャラクターの選択が終わり、合図が来るまで、なお達はコントローラーを構えた。


なお(よし!行くか!)


ステージにキャラが現れたと同時に試合が始まった。


なおの操る「ぺカチュウ」の前に、3人共各ゲームのラスボスキャラが立ちふさがる。


なお「1人は前に戦った事のある『ビビンバ』か。1人は以前優香が岩富と戦った時に使ってきた『リトリー』か…。最後の方は…」


『カズシ』…。某格闘ゲームのプレイヤーキャラで選択したキャラによってはラスボスとして戦う事になる場合がある。


格ゲー出身もあってか、攻撃技は豊富で、コンボの組み合わせによっては他のボスキャラよりは強敵である。


対するペカチュウは、スピード寄りのオールマイティだが吹き飛ばされやすく、パワーも控えめになっている。その分小回りが利きやすいので、攻撃の回避やコンボ攻撃は得意のである。


ビビンバが先手を取り、いきなり重い一撃を受けた。


なお「小柄とはいえ、防御力は低いペカチュウには痛いダメージね…」


背後からカズシが襲ってきた。


辛うじてかわし、傍にあった光線銃を拾い、遠距離攻撃をした。


威力が低いが、確実に敵に当てる。


なお「…。弾切れね」


敵に銃を投げつけ、次の行動に移す。


崖際にある投擲アイテムを拾い、これも敵に投げつける。


しかし、リトリーはかわし、ペカチュウに大ダメージを与えて吹き飛ばした。


なお「なんの!」


空中ジャンプと空中で移動できる技でステージにうまく戻った。


なお「今度はこっちの番だ!」


リトリーを掴み、ステージの外に投げ飛ばし、戻ってきたところを奈落へ叩き落した。


なお「よし!リトリーの残機は残り2になった!」


同時にビビンバも吹き飛ばされて1機失った。


なお「さて、このまま敵との差を広めて…」


振り向いた途端に歩く爆弾が目の前におり、歩き出した瞬間に自爆してペカチュウは画面外に吹き飛ばさて、1機失ってしまった。


なお「た…たまたまよ…たまたま…」














試合は終盤になり、全員残り1機で、特になおのペカチュウは蓄積ダメージがかなり貯まって、少しでも攻撃を受ければ、確実にステージの外に吹き飛ばされる。特にパワータイプのビビンバに。


なお(文字通りピンチね…。だからこそワクワクするじゃない。特にピンチから大逆転の瞬間が!)


対戦相手3人はペカチュウの受けているダメージの3分の1しかダメージが溜まっていない。


どう逆転しようか…。


すると、上空の足場に、一定以上のダメージが溜まっている時に拾うと大きく回復するアイテムが落ちている。


それを拾おうとペカチュウは飛ぶ。


それを読んでいたのか、3人はペカチュウに向かって行く。


なお「拾わせないのね。だけど」


強烈な攻撃を小回りを活かしてかわし、回復アイテムを掴み、ダメージを回復した。


なお「よし!ここから逆転よ!」


復活したペカチュウのコンボ攻撃を次々と決め、ダメージを蓄積させていく。


投擲アイテムを拾い、大きく投げつけてカズシに当たり、画面外に吹き飛ばされてリタイアした。


喜びもつかの間、残り2人は光線銃を使ってペカチュウに攻撃した。


なお(まずいね…けど!)


足元にある視界封じのアイテムを拾って投げつけた。


ペカチュウは隙をついて数秒前に出現した最大の必殺技が発動できるアイテムを拾い、最後の必殺技を発動した。


なお「行け!『ボルテック』!」


2人同時に当たり、最後の一撃で場外に吹き飛ばした。


画面が切り替わり、勝利ポーズをとるペカチュウの姿。


司会「勝負あり!勝者はスカイグリーン選手!」


観客達は大きな歓声を上げた。


なお「これで2回戦進出ね」


声援を背になおは控えの席に戻っていく。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ