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ー第15話金華山



ー第15話金華山



時間はさかのぼって9時。

白根は公安と鷺山の上で揉めた。久利坂は、気絶した原因が不明な為病院に搬送されていた為、部下を丸め込むのは簡単だった。

司老と共に、横山が待機している車まで降りて来た。

「部長。どうなったんです?。」

「横山。2人はここを抜けた。行くぞ。」

促されて司老を車に乗せ、白根の車の後ろに続いた。

「司老さん。この先は?。」

「…久利坂キャップが目覚めるのは、22時くらいだ。そこから勝負になる。」

「6時まで8時間もありますよ。」

「2人は見つからん。それより天守閣の2人だな…うまくやれるかな。」

「陸自が居るんでしょ?。拘束されませんか?。」

「されんようにする。」

「どうやって?。」

「俺達がやるのさ。田島本部長によると、朝の5時に分部と小谷さんが天守に現れなかったら、鶯谷高校学生会館の裏まで降りてくる事になってるらしい。分部は足を撃たれてる。天守まで登るのは、あきらめるはずだ。」

「もう一度聞きます。どうやって末次清美と竹山透をソコまで降ろすんです?。」

「再びコイツだ。」

司老は磁気嵐発生装置を持ち上げて見せた。

「公安に続いて、陸自にもですか?。」

「レンジを最大にする。半径500mまでならカバーできる。」

「上のヘリが堕ちたりしないですか?。ウチのも飛んでますよ…。」

「水平に5m幅だ。まぁ…地形によって有効範囲がどうなるかは不明だがな。」

「50cmだって近ずきたくないですよ。」

司老はそこで笑って見せた。

「俺はコイツを使い竹山透を背負う。お前は末次清美を背負う。それが任務だ。」

「白根さんは?。」

「久利坂キャップをマークする。」

横山の目が厳しくなった。

「来ますよ…。あの人は。そういう人です。」

「頼もしい。日本の公共安全は保障されてるな。」

二台の車は検問を通過しながら金華山に向かった。




道三隧道は、鶯谷高校学生会館から上加納山の下を通り抜け、旭見ヶ池町の善照寺に出る。そこから降下すると、尾根を挟んで岩戸公園の岩戸観音いわどかんのんに出る。そこから北釜ヶ洞を登り、展望台下に至り、登山道の地下を天守閣まで続いている。天守閣は再建されたもので、県警の警官が中で清美と透を守っていた。もちろん、2人が居る事は伏せられている。ただし、公安同様に陸自も無線傍受と情報解析ですでに知っていた。

天守閣の外に出ないように、警官4人は陸自に警告されていた。

「出ると撃たれますよ。」

と…。



白根と司老 横山は岐阜公園に行き、陸自の司令所に入った。そこで、司令官と3人は同時に息を呑んだ。

「これは白根刑事。司老刑事に横山刑事も。何年振りですか?。」

南3佐が、白根に右手を差し出した。(クライムズ クライシスー第15面ギフタワーマンション以降を参照)。

「まさかですな。お互いに。南3佐。」

「その節は、勉強させて頂きました。」

「いや。任務とは云え…南3佐には失礼な事を…申し訳ありません。」

「失礼はお互い様です。で…ご用件は?。」

相変わらず南3佐は、事務的だった。

「ロープウェイで山頂まで行かせて頂きたい。現在山頂は陸自がコントロールされていると聞きましたが?。」

「部隊が展開しています。任務で登られる?。」

「もちろんです。」

「動かしましょう。2部のエースが応援に入って下されば心強い。公安のエースは分部にやられたとか?。信じられません…。」

南3佐は薄々白根の仕業だと感じているようだった。

「…とにかく、識別タグを着けましょう。狙撃手のスコープに表示が出るので、間違って撃たれるのを防げます。ただし、流れ弾があります。これは避けてくれないので、銃声がしたら伏せるようにお願いします

「ありがたい。」

「野中3尉。2部のトップチームを山頂までご案内してくれ。」

後ろにいた副官が進み出た。

「はっ。司令。ではこちらに。」



野中3尉の案内でロープウェイに乗り込み、山頂に向かった。白根は、陸自が簡単に上げてくれた事に意図を感じていた。しかし、何があるにしても頂上まで上がる事の方が重要だった。

野中3尉はギフタワーマンションの地下5階で戦った人物だ。お互いに覚えてはいるが、ロープウェイの中で野中3尉は話しかけないし、白根達も言葉を発しなかった。

山頂駅に到着すると、野中3尉が先頭に立って天守まで登って行った。

天守閣の入口に警官が見えた。

「天守は県警の管轄となってます。後は県警の指示に従って下さい。識別タグをくれぐれも外さないように。撃たれますよ。」

野中3尉は念を押して下って行った。



県警の警官は、3人を助かったと云う顔で迎えた。

「助かります。2部は味方と聞いてます。」

「時間制限付きだがな。」

「それでも心強い。」

警官は、3人を天守閣の事務室に通した。

10代の青年2人がパイプイスに座っていた。

「清美さんと透くんだね?。2部の白根です。」

この2人の30年後の姿を、メモリアルセンターで見た事を白根は思い出した。

「こんばんわ。そうです。」

透が答えた。

「予定が変わった。」

2人はうなずいた。

「時間が来たら下山する。それまで待機になる。」

「大丈夫ですか?外は?。」

白根は安心させる為に笑って見せた。

「2部が保障する。心配ない。」

しかし。

南3佐は、識別タグのマイクから拾ったこの会話を聞きながら、天守閣に居る全員の拘束命令を出そうとしていた。


その頃。不安を抱いた田島本部長は、小谷利治に道三隧道で分部と父親を追いかけるよう指示していた。入り方は白根が部下を使って田島本部長に知らせていた。太子堂御神体の目のまぶたがロックになっている事を司老が突き止めていたのだ。

午前2時に、小谷利治は太子堂の裏から、懐中電灯を持って降下した。

その小谷利治の耳のイヤホンに、陸自の動きが伝えられたのは午前3時30分過ぎ。

公安も、陸自と県警2部が動くのと同時に動いた。



次話!

ー第16話岐阜城脱出に続く!





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