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第20話 ネコみたいな美仁香ちゃん

「ほら、力を抜いて?美仁香ちゃん」

「は、はいっ・・・ひゃあ?!だ、ダメ。そんなにっ・・・ひゃっ」

「ダメじゃない。ちゃんと奥まで入れないと・・・」

「ひゃっ、ふっ、にひひっ。やめっ、にひひっ」

「あーも。じっとしてないと耳掃除出来ないじゃない」

俺は母親に膝枕をされて綿棒を用いて耳掃除をされている最中なのだ。

何故耳掃除されているのか?それは俺が一人で綿棒を用いて耳掃除をしていると、母親に発見され母親の危ないから自分に任せろという提案を強制的に実行され、今至たる。


では、何故変な声をしているかって?それは何故かくすぐったいからだ。

前は自分でしても変な声は出なかったし、今は女の子だからなのか耳が弱いのだ。

「うふふっ。かわいいっ。ふぅ~」

母親は俺の耳元に口を近づけ息を吹きかけた

「にゃあああっ!」

恥ずかしい事に、にゃあと言ってしまった。

「うふふっ♪さっき、にゃあって言ったね?もう一回、ふぅ~」

母親はサド気味の笑顔を浮かべ、再び俺の耳へと息を吹きかけるものだから

「ぅにゃああぁっ!」

俺の背中がゾクゾクする程耳がくすぐったいのだ。


「「きゃあ♪♪かわいいっ!」」

いつの間にか麗香の友達である宮川由希さんと一ノ瀬愛さんが我が家へ遊びに来ていたのだ。

「と、友達が来たから・・・ほら、二人共行こう?」

麗香は友達を自分の部屋へと誘うのだが、二人は

「美仁香ちゃんも一緒に遊ぼうよ!いいでしょ?麗香ちゃん!」

「そうだよ~。今日は美仁香ちゃんに似合ういい物を持って来たんだよ~」

二人はなんとか麗香を説得させたのだが、俺に似合う物を持って来たという一ノ瀬さんの手にはピンク色の大きい紙袋が携えていたのだ。


「へ?どれ?」「私も見るわ」

麗香と母親は一ノ瀬さんが持っている紙袋の中身を見るのだが、俺は未だに母親の膝に寝ていて、しかも母親にガッチリと身体を腕で拘束していた為、立ち上がれないのだ。

「「!!?」」

紙袋の中身を見た二人の顔は驚愕の表情。何が入っているんだ?

「いいじゃない♪これ、スゴい物だわ♪絶対に似合うわよ♪美仁香ちゃんに♪」

「うっ!こ、これはっ!は、恥ずかしいっ!」

母親は喜びを。そして麗香は頬に朱を染めて紙袋の中身を見続けるという反応をするのだが、俺はちょっとその中身が気になるのだがな。


「ね、ねぇ、それなに?」

俺は母親の拘束からなんとか脱出し、紙袋を見るのだが・・・

「だ、ダメっ!そ、そうだっ!プレゼントするから、目を瞑って?お願いっ!」

「私からもお願いっ!ね?」

一ノ瀬さんと宮川さんは必死に目を瞑るように、説得する。はぁ、仕方ないなぁ・・・


「ん・・・」

俺は目を瞑った。何も見えないが、ここで目を半開きにしたら・・・いや、約束を破ってはいけない気がしたので、しっかりと目を瞑る事にしたのだ。

ガサゴソガサゴソ。袋から何かを取り出す音がする。

「これを美仁香ちゃんの頭に・・・あ、三つ編みも解いちゃうわね?」

母親の声がしたと思ったら、俺の頭に違和感。そして、俺の髪の毛もふさっと広がる感じがして、俺は姫カットのヘアスタイルとなったのだ。


「こ、これだけでもかわいいっ!で、でも、まだまだあるからっ」

今度は宮川さんの声と共に、俺の腰回りに違和感。何かを巻いているようだ。そして、両耳にも軽くつまむような違和感も感じた。

「よ、よしっ!最後っ!美仁香ちゃん、両手出して?」

俺は目を瞑ったまま両手を出し、その両手にも違和感。どうやら手袋のような物をつけているらしい。


「そのまま立てる?」

母親は俺を目を瞑らせたまま立たせるのだが、ちょっと危険ではないのか?と思ったが、誰かが俺の腕を掴んで俺が倒れないように支えてくれたので立てたのだ。

「「「キャー!!!!!♪♪♪」」」

麗香以外の皆は大絶叫。だが、その声は嬉しそう。

しかし、まだ目を瞑ったままだ。いつ頃、目を開ける事が出来るのだろうか?

「目、開けていいですか?」

「「「いいよー!♪♪」」」

三人の了承を得たので、目を開けた。

が、すぐに異常を発見。手には、猫の手の形をした黒い毛で出来たにゃんこグローブという手袋があるのを目撃。もちろん、掌の部分にはピンク色の肉球がある。

「え?!」

驚きを隠せない俺。


カシャッ

母親はいつの間にか持ってきたのか、ピンク色のデジカメで今の姿の俺の写真を撮り、その写真を見てみると・・・

「ええ?!!」

その画像には俺が映っていた。が、今の俺の姿は異常な姿なのだ。


俺の頭には黒いネコミミ。そして俺の耳には洗濯バサミのような物があるのだが、全然痛みは無い。

そして、お尻付近に黒い尻尾。

そう、完璧な猫のコスプレなのだ。それ以上もそれ以下もない。

今、そのコスプレを身に纏っているのだ。そう思うと恥ずかしくて恥ずかしくて顔を赤らめてしまう。

「え!?動いてる!?尻尾と耳が!」

麗香は俺に指差し、尻尾と耳を動いている事を報告するのだが、何故だ?普通のコスプレだろ?


俺は振り返って尻尾を確認すると、うねうねと動く黒い尻尾。

「あ、ホントだ!」

でも、何故だ?俺は身体を揺らした訳でも無いのに、勝手に動く?

「うふふっ♪♪かわいいー♪」

母親はすかさずデジカメで何度もシャッターを切る。ちょ、ちょっと待て!何がなんだか分からないぞ!説明してくれ!

「何でコレ動くの?」

麗香はこのコスプレを持って来た一ノ瀬さんに説明を求める。よ、よしっ!いいぞ!麗香


「あのね? 耳の所にある脳波センサーがα波とβ波をキャッチして、それによって『リラックス度』や『集中度』を算出して、『気持ち』に合わせてネコミミと尻尾が動くんだ。

動きには四つのモードがあって、装着し脳波をキャッチすると耳がピクピクと動く『ノーマルモード』。『集中モード』では耳がピンと立って、『リラックスモード』の時は耳がくたっと寝た状態に。また集中とリラックスが交互に訪れてハイパフォーマンスを発揮できるという『ゾーンモード』では左右の耳が交互に動く仕組みだってさ 」

説明長いな!そしてよく分からないぞ?麗香と母親は首を傾げて分からない事をアピールするばかり。


「つまりね?美仁香ちゃんが、緊張したり恥ずかしい思いをして心臓がドキドキするのを美仁香ちゃんの耳につけているヤツが反応して、耳や尻尾が動く訳なの♪」

宮川さんは一之瀬さんとグルなのかネコミミや尻尾の仕組みをよくご存じの様子。

「そ、それにしても反則的なかわいさ!かわいー♪♪」

一之瀬さんはこれまでずっと見ていた筈なのだが、かなり大興奮だ。う、うーむ、美人になりえる可能性を持つ少女が猫のコスプレをしたら女の子を始め、今の俺の姿を見たらロリコンのオッサンも大興奮だろう。き、危険な可愛さなのだなぁ~。いやいや、そんな場合では無い。

「は、外すっ!外すっ!」

俺は必死にネコミミや尻尾を取ろうとするのだが

「「ダメーっ!」」

一之瀬さんと宮川さんは俺の両手首を掴んで阻止。

「は、恥ずかしいっ」

俺は猫のコスプレを皆に見られている事の恥ずかしさから心臓がバクバクしている。その影響からか、尻尾やネコミミが動き


「「「かわいー!!!♪♪♪」」」

母親と一之瀬さん宮川さんは大はしゃぎ。麗香はというと頬に朱を染めて自分の世界へとトリップ。

「うぅっ!やめろぉ!」

何故俺がこんな目に合わないといけないのだろうか?このイジメのような仕打ちが非常に悲しくて、目には涙を浮かべていたのだ。

「うぅっ。ひっくっ、うぇぇぇっ」

「あっ!だ、大丈夫だからっ!今、外してあげるからっ」

俺は泣き続けるしかない。何故なら悲しいからだ。何故このような仕打ちを受けなければならないのだろうか・・・俺が美少女になりたいという、おこがましい願いをして実際に美少女になってしまったからなのか?そんなのはあまりにもヒドい話なのだ。

「ほらっ、今全部外したからっ!ね?泣かないのっ」

「ごめんっ!ちょっと、はしゃぎすぎたっ。ごめんっ、許して?」

一之瀬さんと宮川さんは俺に謝りながら今した仕打ちの事を許して欲しいと言うのだ。

人の事を考えずに行動する人は俺の嫌いなタイプだ。だから・・・

「イヤだっ!!」

もう俺は完全にスネた。子供らしくスネてやったのだ。しばらくはスネる事だろう・・・

「ひっくっ、うぇぇぇっ、ぅぅっ」

スネながらも泣いてしまう俺。俺は何故か正面から母親に抱きつきながらも、今も泣いている。多分、美仁香本来の気持ちであろう。そんな母親は

「よしよし、いい子だから・・・ね?泣かないの」

俺の頭や背中を擦り、俺をあやす。そんな俺はというと・・・

「すぅ・・・すぅ・・・」

母親の暖かさから寝息を立てていたのであったーーー。


「ほら、今寝たよ?かわいい寝顔で」

母親は我が娘の美仁香を抱きしめながら、客人の一之瀬と宮川を見て微笑んでいる。

「ご、ごめんなさい。わ、私達・・・嫌われちゃったのかな?美仁香ちゃんに・・・」

「い、イヤだよっ!嫌われるのイヤだっ!」

一之瀬と宮川は今やった事を必死に後悔している。いくら可愛い女の子だからとはいえ、その女の子の気持ちを考えず、好き勝手におもちゃにしてしまったのだから。しかも、女の子は泣いてしまう始末。

「しっ、静かにっ。美仁香、寝てるでしょ?」

「ご、ごめん。麗香ちゃん・・・でも・・・」

その泣いてしまった女の子の姉である麗香は、我が妹の美仁香が寝ているので静かにしていろと客人に注意をするのだが、客人達はしょんぼりとした表情で、可愛い寝顔で寝ている美仁香を見つめている。

「大丈夫よ。この子、強いから。だから、そんなに気にしないで?」

「は、はい・・・今度会ったらちゃんと謝りますので、私達はこれで・・・」

「うん、じゃあね」

客人達は母親と麗香に向かって一礼し、ちゃんとネコミミや尻尾、それににゃんこグローブをピンク色の紙袋に入れて持ち帰り、帰宅するのであったーーー。


「それにしても・・・いい寝顔ね?そうだ、まだ耳掃除の途中だったわ」

母親は美仁香の頭を自らの膝に置き、綿棒でまだ寝ている美仁香の耳を掃除。

「・・・ひゃぅ・・・にゃっ・・にゅふふっ♪」

耳掃除されても起きない美仁香だが、その表情はくすぐったそうな表情を浮かべる。

「わっ、そんなに気持ちいいのかな?楽しそうだね」

麗香は耳掃除されている美仁香の表情や仕草を見て、その顔は柔らかい表情。まるで、妹を見守る姉の様に。

「にゃっ♪・・・ぁふっ、にひひひっ♪」




作中であった脳波で動くネコミミはNeurowear製「necomimi」で、同店の実売価格は11,800円。

にゃんこグローブは大体1500円程でAmazonさん等で購入可

シッポについては分かりませんでしたが、女子におすすめです笑



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