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プロローグ

初めまして。かがみいんです。

文章力とか表現力はあまりないのですが、今後ともよろしくお願いします。

俺はとある普通の中学生。

学力、顔と共に平均的で平凡な学生である。趣味は中国拳法である八極拳をたしなんでいた為か、運動神経はとてもいい。段は持ち合わせていないが、ってそれより八極拳って段とかあるのか?まぁ、そんなこんなで一般人よりは少々腕が立っているつもりだ。

そんな俺は常日頃こう思う時があるのだ・・・


女の子になりたい。ただし美少女に限る!

・・・俺は女性への興味がハンパじゃない。

だからといって俺はゲイでもオカマでもオネエでもニューハーフになりたいという訳でもないのだ。というか、俺がそんな風に変貌してしまったら親が泣いてしまうし、男子と付き合いたいという願望も一切無いのだ。


では、何故女の子になりたいのか?ただ興味があるだけという思春期真っ盛りの純粋な気持ちなのだ。

女になって『あっ、コレが女の子なのか~』という実感を持ってみたいからだ。

そんな俺以外にも女の子になりたいと思っている輩もいるのではないだろうか?そして、俺含む彼らはこう想像、もしくは妄想をしてしまうだろう。


目が覚めたら、いきなり自分の身体が女の子になっただとか。もしくは自分以外の人物の女性に憑依してしまうのかだとか。

はたまた、狂科学者マッドサイエンティストによる実験の成功もしくは実験の失敗の巻き込みによる女体化とか。

神と名乗る人物等による第三者の他者介入の力により女になっちゃうとか。

女の子とぶつかって精神交換だとか。

謎の飲食物や謎の商品による女体化だとか。

謎の異空間や謎の異世界に何らかの方法で入って何故か女体化だとか。

こんな妄想しても仕方ないと、思い切って性転換手術を受けてニューハーフとして生きちゃうとかと様々な考えが浮かぶだろう。


しかし、世の中はそう甘くない。

神様が自分の目の前にふわーと来る訳は無いし、科学者なんてそう滅多に会わないし、謎の商品とかあったらマスコミとか黙ってはいないだろうし、謎の異空間や異世界への入り口なんて見ないし、女の子にぶつかっても精神が入れ替わらないし、目が覚めても男のままで変わらないし、手術なんて金はかかるわ親や社会に認められる事なんてそうそう無いのだ。


「早く学校行きなさーい!遅れちゃうわよー」

(おっと、母さんが呼んでいるな。めんどくせぇけど制服に着替えてさっさと食パンだけ口に放り込んで行くとしますかね)


俺の名前は・・・野郎の名前なんてどうでもいいだろ?最初に述べた一般の普通の男子中学生だ。変な力は無いし、霊感とかも一切無し。ただ少し強いだけ。この世界は魔法だとかファンタジーな世界とは無縁な世界なのだ。まぁ、別にこれはこれでいいだろうと自己完結。

めんどくさいが勉強とかがあるので教科書等が入った鞄を持ち、我が家の扉を開け、ゆっくりと歩を進めて学校へと向かう。


「ふぁ~・・・ねみぃ~」

「おいおい、どうしたんだよ。寝不足か?だらしねぇなぁ~」

学校へ向かう途中、欠伸を発生していたら、うしろから聞き覚えのある声が俺の耳に届くので、振り返るとやはり見慣れたヤツだ。こいつも野郎なので友人Aと名付けよう。こいつは幼稚園の頃からの竹馬の友で趣味やら何やら馬が合う人物だ。はぁ、こいつが女だったらなぁ・・・


「るせー。八極拳をだな・・・」

「まだやってんの?暇だなぁ~」

俺は小学校一年生の頃、功夫映画を見ていたらすげぇやってみてぇと憧れの眼差しで両親にアレやりたいと言って、本やら中国拳法を教えているビデオなどを入手させ独学で中国拳法を日々やっていたのだ。中国拳法は棒とか剣とかの武器の扱い方を教えているやつもあったのだが、いかんせん毎日それを持っていては警察に目をつけられ職務質問される恐れがあるので素手のみの技だけを頭に叩き込んであったのだ。それに武器すら手にも持てず、周りにも何か武器になるものが無かったら俺はただの木偶でくの坊だ。


「それ役に立った?」

「まだだ!!えっへん!!」

「・・・なぜそんなに誇らしげにする?」

こんな雑談を交わしていく中、いつもの通学路を通っていく。俺達は住宅街を出たらすぐ近くにある学校へと向かう最中、遠く

から『キャー!!』という女性の悲鳴が俺達の耳に入り、何事かと友人Aと顔を合わせながら声のする方へ走っていく。


「そういえばさ、この辺りさ。ひったくり事件多いってテレビであったよな?」

「・・・まさか、その事件?よっしゃー、早速役に立ったぞー!」

「いやいや。そんな都合よくさ事件起こる訳無いじゃん。漫画や小説じゃあるまいし・・・」

少し余裕があるのか雑談を交わしていく中、サングラスとコートと帽子を深く被っている見るからに怪しい不審者が女物のバッグを脇に抱えながら俺達の近くへと向かっているようだが・・・まさか・・・


「つ、捕まえてー!!ひったくりよーー!!」

「「都合よくいたーっ!!?」」

動揺を隠せないが俺達。

犯人らしき人物は俺達の存在に気付かないのだろうか、俺達の近くへと向かっていく。仕方ない、俺が持っていた鞄を友人Aに持たせ、八極拳である技を脳内で選択し、ある技が頭に浮かんだのでその技を発動させる事にした。

「八極拳、箭疾歩せんしっぽぉぉ!!」

箭疾歩せんしっぽ

上半身と下半身を捻り、腰を落として順手を腰に、逆手を肩の前に構えて、一気に前方に飛び掛る秘伝の歩法。相手がまばたきを一回した瞬間に間合いに飛び込んでしまうほどの速度があり、そこから放たれる突きや体当たりも威力が高いがその本質は独特の歩法と呼吸により相手の意識と意識の隙を突く技である!


「ぅっっ!!ぐぼっ!げぼっ!」

ひったくり犯は俺の八極拳をモロに喰らいその場にうずくまって口から胃液らしきモノが出まくったので、友人Aと技を発動させた俺でさえも驚愕きょうがくしてしまった。

「あわわわっ!本気でやってしまった!?どどどどどど、どうしよー?!げ、元気ですかー?!」

「お前弱気なのに武術やってたのか!?」


驚きを隠せない俺はあわあわしてしまってさっきの活躍を見ていた女性はポカンとしていた。それはそのはずだろう、武術でひったくり犯を鎮圧したからそれなりに精神面も強いことだろうとあると思っていたのに現実はビビリである少年がやっつけてしまったのだからだ。

「と、とりあえず交番だな!警察官を呼ぼう!俺が行ってくるから犯人そいつは任せたぞ!」

「よっしゃー、任せたまえ!」


友人Aは颯爽さっそうと近くの交番へと走り警官を呼ぶので、俺は万が一の為に犯人が逃げないためにトドメをさそうとしているが・・・

「・・・」

ひったくり犯は白目を剥いて体をピクピク痙攣させていた。まじで八極拳すげー・・・

「あ、あのぉ。ありがとうございます」

被害者の女性はおずおずとした表情で俺のもとへと駆け寄り、倒れている犯人を見て女性はほっと胸をなでおろしてニコニコと笑顔を俺に向けて感謝の意を表したのだ。


「え、あ、は、はい。とりあえず、鞄の中身が大丈夫かを・・・はい、これ」

俺は犯人が盗った女性の鞄を元の持ち主に返し、女性はすぐに中身を拝見し何も取られていないことが把握できて、女性はさらにキラキラさせた笑顔を見せ俺にまた感謝の意を表す。


「ありがとうございます!!」

「あ、どもです」


しばらくすると友人Aと警官が現れ、警官は白目を剥いているひったくり犯を見たときに、『これ、君がやったのかね?』と威圧感をひしひし感じるほどの警官の質問に対し、俺は『ごごごご、ごめんなさい。ちょっとやりすぎましたかね?』と言った時、警官はというと・・・


「はっはっはっ!ご協力ありがとう!気の弱い少年よ!」

「気の弱いって・・・まぁ、そうなんですけどね」

こうしてひったくり犯は強盗未遂で現行犯逮捕されたのだ。女性は、俺の名前を聞きたいらしく後で感謝の意と何かを与えたいらしい。だが、俺は・・・

「・・・ふっ。名乗るものじゃ、ないでござるよ」

後で思い出したら赤面モノだろう。

「侍かっ?!!」

それにツッコミを入れる友人A。

「へ?!で、でも、その制服・・・近くのXX中学校の制服ですよね?って事は・・・」


女性は近所に住んでいるからかすぐに俺達の正体がばれたのだ。でも、先生とかにこの事がバレてしまったら後々めんどくさいことになるだろう。犯人が刃物とかもってたらどうする気だったんだだとかさ。

「・・・悪いが、俺は・・・ここでドロンだ!ニンニン!」


俺はその場を猛ダッシュし、そそくさと退散。

「今度は忍者か?!!」

またもやツッコミを入れる友人A。

「あっーー」

そそくさと退散する俺達にその場に立ち尽くすしかない女性はただただ逃げていく俺達の背を見つめていただけであったーーー。


ーーーーーーーー

走りに走って、とあるコンビニ。あと数十メートル先に我らが通う中学校が見え隠れしていた。


「はぁはぁ・・・もう歩こう、疲れたっ。はぁぁ~」

「はぁ・・・全くだ。」


もう走る必要性が皆無なので、友人Aと肩を並べゆらゆらとおぼつかない足取りで学校へと通うが、目の前にボールを蹴っている五歳児ぐらいの少年が数メートル先に現れ、俺はそいつを見た瞬間に嫌な予感が

すっ、とよぎった。ま、まさか・・・ねぇ。


「あのさぁ、なんでさ技名言っちゃう訳?犯人が八極拳知ってたら避けられたかも知れないのにさ」

「え?え、え、え・・・と・・・技名言ったらカッコよくね?漫画みたいでさ」

「ははっ、確かに。でも、お前ぐらいじゃね?技名言ってその通り技出す格闘家」

「そだねー」


こんな他愛の無い雑談を交わしていく中、ボールを蹴りつづけていた少年は何とボールを道路に蹴り上げ、車が道路上に行き来しているにも関わらず少年は道路に蹴ったボールを車を確認せず、道路に飛び出したのだ。しかも少年と車の距離が後わずかしかなかった。


「くそぉぉ!!!!!」

「わっ!!!?危ない!」

俺は鞄を放り投げ、無我夢中で少年を助ける為に道路に飛び出し、少年を突き飛ばすために野球のヘッドスライディングのように両手を広げ最大限まで腕を伸ばし


箭疾歩せんしっぽぉぉ!」


犯人に使った技だが、相手を倒す目的ではなく飛ばすだけなので両手をパーにして少年を突き飛ばし、車が絶対に通らない脇道付近に突き飛ばす事に成功。だが・・・

ガシャーーーーーン!

車にかれ宙を舞う俺の身体。意識は若干あった。だが、身体に痛みがない。なんで?なんでなんだ?


「お、おい?!ぅ?!うげぇぇぇぇ!」

友人Aは俺の目と合った瞬間嘔吐。なんだ?どうなっている?

「・・・ぉ・・・ぉ・・・ぃ・・・」

俺は声を出すが、言いたい事の九割が言えなかった。なんだ?なんだ?

「はぁはぁ・・・きゅ、救急車!!誰か救急車ぁぁぁ!!!」

友人Aの相当の焦りに俺自身でさえも困る。あれ?さっきから身体が動かせない。なんでだ?


「ぐぼっ!!」

「!!?もう救急車呼んだから!!だから!!だから!!!」

「・・・」

あれ?声が出せない。身体も動かせない。指一本すら動かせない。ああ、俺、ダメか・・・

「あ、諦めんなぁぁぁぁ!!ーーーーぉーーーぃーーしっかーーりーーー」

ぶつん。

俺の意識は消えた。だからかな?

友人Aの必死の叫びはもう俺に届かなかった。そしてこれからもーーーー



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