そして再び会う日まで
お待たせしました。
魔王様視点難しすぎて筆が進まなくなったのでミコト視点にもどします。
魔王様視点は不定期に挟んでいきますね。
「貴方は?もしかして道に迷ったんですか?」
「いや、……日が気持ち良いからここで微睡んでいた」
押し黙り、少し考える素振りを見せた男性は、ややあってぽつりと呟いた。
うん、こんなに広くてあったかくって気持ち良いお庭があったら眠くなるよね。私もよく、ついつい時間を忘れて眠っちゃって、ルドルフさんに迎えに来て貰ったりするもん。
まあ、何だか貴族?な感じの彼を足に使うとか、見た目が子供だからこそ許される暴挙だよね。
「空気が綺麗ですよね、ここ。暖かいし、とっても安心出来るんです。」
「だから私もよく寝ちゃうの」と身長の関係で見上げることになるその男性に思い付いたようにそう言えば、瞳を細めて嬉しそうに笑う。
途端幼くなる印象に、この男性が可愛らしく思えた。
「ここは生に満ちているからな。」
穏やかに微笑んだ男性は遠くに目をやってから私に目線をやると戸惑いかちに髪に触れ、撫でた。
それがまるで繊細な硝子細工に触れるかのように慎重で、少し可笑しかった。
「迎えが来たぞ」
「え?」
言われ、パッと辺りを見るが人影はない。
迎え、てルドルフさんのことだよね?
頭に疑問符を浮かべていると、背後からそぅっと肩に触れられた。
「また会おう」
そう言って肩を離され、その背後を振り返る。
「……あれ?」
しかしそこにさっきの男性の姿はなかった。
「何で?」
小首を傾げてずっと眺めていたら、ほどなくしてルドルフさんが私を迎えに来た。
いぎぎぎ…難しい。




