表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/32

起動

“人類の歴史を、ここで終わらせてはならないのです!”


“今ここに! 宇宙への挑戦、外宇宙探索計画フロンティア・プランの実行を、ここに宣言します!”


懐かしい映像だ

子供の頃に見たっけな

あの時代の太陽は、まだこんなにも眩しかったのか

大勢の人が外で手を振っている

きっとあったかいんだろうな




“君が、私のサポーターか。よろしくたのむよ”


“はい、ヨシノと申します。よろしくお願いします”


これは初めて出会った時のヨシノか

いつ見ても美人さんだ




“ご結婚、おめでとうございまーす!!!”

“パチパチパチパチパチパチ・・・・・”


結婚式の時か

旧ジパン国のドレスは初めて見たが、ヨシノによく似合う




“ヨシノ、待ってくれ・・・置いていかないでくれ・・・”


2人とも旅立ってしまった


・・・思い出したくない




“無限のエネルギーを放つ結晶だそうだ。お前の研究にも、きっと役立つ”


あいつは今や未来の人か

元気にしてるだろうか




“何て・・・ことだ・・・。こんな・・・、これが、こんなものが、・・・神が授けた火だと・・・? あぁぁぁぁぁぁぁ”


そうだ、全て壊さなくては


人類を、ほろぼ

『『『コンコン』』』


何だ


『『あれ〜おっかしいな〜』』


声が聞こえる


『ジェネレータの孔は塞がってるんだけどなぁ』


誰だ


『エネルギーラインがどっか切れてるのかなぁ』


前面装甲の内側に何かいる。

ジャンク屋か、メインシステム起動。


「え? うわあっ?!」



メインシステム 再起動しました

破壊対象を確認 戦闘モードへ移行します



人型熱源の後ろには見すぼらしい姿の強化外装オーバーフレームがあった。

ハッチを開きっぱなしにしている所をみると、まったくの素人らしい。


それにしても軍用の強化外装に生身で手を出すとは、とんだ命知らずだな。

どれ、間抜けズラでも拝んでやるか。


正面で尻もちをついている人型熱源に目をやる。

小さいな、1.3mといったところか。



外部メモリー 一部破損

左肩武装  使用不可

右肩武装  使用不可

飛行ユニット 使用不可


破壊対象 ロックオン



ん? 

戦闘モードになっている。

顔を拝みたいんだ、通常モードへ移行。


通常モードへ移行します


さぁ、どれどれ・・・。


戦闘用のフィルターが解除され、熱源はゆっくりと世界の色彩を宿す。

やがて全身が色を取り戻し、顔が映し出されたその瞬間、俺はセンサーカメラの故障を疑った。


そっくりだ。

あまりにも顔立ちが似すぎている。


いつだったか、ヨシノが見せてくれた、幼きヨシノの家族写真。

優しい雪のような、白く髪を首から流し、カメラに優しく微笑むヨシノ。

防護服スーツを着ており髪までは確認できないが、センサーカメラに映し出された顔は、あの時見た写真から飛び出てきたかのようだった。


お前は一体・・・。


そう問いかけようとした瞬間、幼きヨシノに似た顔立ちの少女の驚嘆の声が、喉元まで出かけた言葉を阻んだ。


「すっごぉ〜〜い!!」


前言撤回だ。


顔こそ生き写しだが、ヨシノの、そんな子供の好奇心満載の声と表情は一度たりとも見た事がない。


だが意外だった。

◾️◾️◾️◾️のために人の体を捨てたのだ。がっかりする感性など、あの体に置いてきたと思っていたが、どうにも捨てきれていないようだ。


脳構造の複雑さを考えながら、再び少女の方に目をやる。

すると太陽のように輝く、憧れの眼差しを向けられていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ