表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
82/157

第82話 蒼君依存症かも

「美味しそうだなぁ」


私は、蒼君が今日の昼ごはんに食べた豚骨ラーメンとチャーハンを眺めていると、不意に言葉を漏らしてしまいました。


ラーメンなんて最後に食べたのは何ヶ月前でしょう、お父さんが単身赴任から一時的に帰ってきたときなのでまだ中学生の頃ですね。


私はいつか蒼君と一緒に食べれたら良いなぁと思いながら蒼君の毛布に包まりました。


あぁぁぁ良い匂いすぎます、蒼君の匂いで私の部屋を埋め尽くしたいです。

でも、もう夏休みじゃないので私は自分の家に帰らないとなぁ、お母さんに心配させる訳には行きませんからね、でも……


私はどうにかして一日中擬似的に蒼君が近くにいる状況を作りたかった。

だから最近は授業中は蒼君とのチャットを見たりして少しの蒼ニウムを摂取しています。


ですが家ではやっぱり多くの蒼ニウムを摂取したいので電話をかけたりしていますが、毎回私の方が寝落ちしてしまいますし、そもそもあまり蒼君の時間を奪いたくない考えもあるのでで電話をかけるのは10時30ぐらいです。


蒼ニウムを常に摂取するのはどうすれば良いのか、私は最近そればっかりを考えていました。


そんな中、蒼君の枕に私の顔を擦り付けている時とある名案が浮かんできました。


柔軟剤を同じにして、蒼君が普段使っているシャンプーやリンス、ボディソープの匂いも同じにすれば良いのでは


私が愛用しているシャンプーやリンス、ボディソープは匂いの種類が豊富だったはず、匂いが似ているのもスーパーで探せばきっと見つかるはずです。


私はすぐさま行動に移しました。


柔軟剤を写真に収め、風呂場に置いてあるシャンプー類も写真に収めた。


これで私は蒼君の匂いに近づく事ができますね


蒼ニウムも摂取できましたし、家事もほとんど終わりましたので……少し前にあげたショート動画のコメントでも見ましょうか


私はスマホで自分のアカウントにログインして、コメント欄を眺めていました。


皆さん、優しいなぁ、私なんかの歌声を聞いてくれるだけで嬉しいのにコメントも残してくれるなんて


私が嬉しく、上機嫌のまま画面を下から上にスクロールしていると、とあるコメント。

——アンチコメントが目に入りました。

『全然上手くない』


ストレートなアンチコメントは私の心に傷をつけるには大きすぎる物でした。


……蒼君に今日はいっぱい甘えよ


その他にも、コメント欄を見ているといろんなアンチコメントがありました。


その中、私がスクロールの手をやめたコメントがありました。


『awoさんのボカロとか相性良さそう』


私はawoと言うボカロpさんのチャンネルを見てみた。


曲はまだ1曲だけなんだ、それでも再生数が100万行ってる


スマホでawoさんが出している『群青の花』というボカロを聞いてみた。


曲は少しテンポが早く、夏祭りの賑やかな感じが表現されていて、和楽器……これは琴と琵琶だろうか?それも私に刺さるし、どこか儚い感じを感じさせる歌詞に私は心を打たれました。


私は次の歌ってみたをこの曲に決め、蒼君が帰ってくるまで何回もリピート再生しました。


◆◆◆


1人の電車の中で、俺は義隆にワンチャンバレた恐怖から現実逃避するため、自分が苦労して作ったボカロの反響をsnsで見ていた。


いやー、初めてにしては我ながら良すぎる出来栄えですな、MVもお金をかけて作ってもらったおかげか、再生数も100万超えたしこれで買えない澪の誕生日プレゼントは無いだろう


最初はMV作ってくれる人に10万で頼んだからマイナスだろうなーとか思ってたけど、プラスになって返ってきたから良かったなぁー


夏休みが終わった後、神がかったインスピレーションが浮かんできたからそのまま波に乗るようにしたけど……いや、調子に乗るのはダメだな、今回はたまたま良いインスピレーションが浮かんできたからこんな数字を出せたんだ。


これで大会でも良い結果を残せばまじで最高な展開だけど


俺はそんな事を思いながら、作曲作詞に置いて色々勉強させてもらったサイトを調べた。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ