第63話 いじめられました……
「こ、こんばんはー」
時刻は、既に太陽が落ちた午後7時、外では鈴虫達のオーケストラが開演されている、咲茉ちゃんが、家に来て、色々配信に必要な道具を持ってきてくれたのとアプリを入れてくれたお陰で、私は沢山練習ができた。
アンチコメが来たときの対処の練習
味方さんが上手いプレイをしたときに褒める練習
相手さんが上手いプレイをしたら褒める練習
咲茉ちゃんが蒼ニウムでも接種しとけば?と言われ練習時間中に沢山褒められたのでもう怖いものなしです
私は掠れそうな声で挨拶をしたので、ちゃんとマイクさんが拾ってくれるかな?とヒヤヒヤしていましたが、それは杞憂だったようでコメント欄は弾丸のごとく、目には追えない速さで流れていきました。
『こんばんは~』
『ここが天使の歌声を持つ人のゲーム配信ですか?』
『こんレイ~』
コメント欄には私のことを誂う?ようなコメントもちらほや見え、更には、自分で挨拶を考える物まで現れていました。
「えっと……まず、私の配信に来てくれてありがとうございます、柳レイと申します…ゲームは初心者ですので温かい目で見てくれると嬉しいです」
『初心者ですか?』
『ランクがZなのは初心者じゃないよwww』
『俺は、ゲームでも負けてるのか……』
コメント欄には、私のことを初心者と疑うコメントで溢れかえっていました。
ふふ、私の蒼君はゲームも上手ですからね最高ランクなのも納得です
私はコメント欄に溢れかえっている初心者疑いに蒼君の実力の裏付けということに微笑んでしまいました。
それでも、早くリスナーさん達に言わないといけないのは変わりません、私は咲茉ちゃんと練習した時と全く同じセリフを言い皆さんに納得してもらいました。
「このゲーム実は、友達のなんです、だから最高ランクなのは私の実力では無く、友達の実力です、私なんてさっき操作を教えてもらったばかりなので……」
私はできるかぎり優しく丁寧に、それを心がけて放った言葉は無事リスナーさん達に届いたようで
『友達エグ!』
『尊敬』
『どんなプレーするんだろう』
コメント欄は私の言葉を信じてくれたらしく、蒼君のことを褒め称える言葉ばかりが羅列していました。
私は自分の夫が褒められているのを見て、少し頬が緩んでしまい、抱きついていた蒼君まくらを更に強く抱きしめてしまいました。
「えっと、じゃあ、部屋を立てるので入ってきてください、数字は最初の2桁を言いますので後の3桁は皆さんが当ててください」
『はいはーい』
『しゃ、一発で当てるか』
『大吉だった運を見せるぜ』
私は、ゲーム内のロビーにて、プライベートマッチというもので部屋を立ててみたが、ものの数秒で私を含む8人が埋まってしまった。
私は、正直、自分の配信に自信がありませんでした。
ぽっと出の歌手、多分見てくれてるのはたまたまえるさんという有名VTuberさんの引用投稿を見たから興味本位で来た人がほとんどだと思う、そんな人たちでも、底辺な私の配信に付き合ってくれるのが嬉しかった。
「では、最初は私の下手なプレイを見てもらいましょうか」
『お、目玉きた』
『どのぐらいなのやら』
『楽しみやな』
よし、良いところ見せつけます
そして、いざ、試合が始まると私は皆さんとの実力差を目の当たりしました
「皆さん何でそんなにインクの中速く進めるんですか?」
『スキル』
『スキルっす』
「へぇースキルなんですね、って、え!」
私は蒼君がいつも使っていた泡が出るお風呂?で泡を飛ばしインクを広げていましたが、どこからか急にスナイプされてしまい、変な声が出てしまいました
「シーナさんどこにいました!?」
私は画面にでた『シーナに殺された』という文を見て、リスナーさんに問いかけました
『多分中央からの狙撃』
『画面に映ってなかったよ』
「映ってないって……じゃあ、このまま私ずっとシーナさんの狙撃に倒されるじゃないですか!」
『うんwww』
『がんば』
「そんなぁー」
流石に、私だって1回は倒してみたい、でもこのままじゃずっと私はシーナさんに殺されるのかも……
そして、気をつけながらリス地から出ると、次は潜伏していた人に倒されてしまいました
「っきゃ……って、なんですかこの名前!」
私を潜伏キルした人の名前はなんと『質問レイちゃんお胸のサイズ教えて』
そう書かれていました。
コメント欄も皆さん便乗して
『もしかしてでかい?』
『この感じは……っは!』
『わかったぞ』
私の鼓動は高鳴り続け、マイクに入っているのか心配になってしまいました。
「皆さん、失礼ですよ!」
『っあ、ちっちゃいのね』
すると、コメント欄には私を倒し続けたシーナさんがいました。
「シーナさん、よくないですよ!」
コメント欄は盛り上がってくれたので嬉しかったですが……別に良いじゃないですか、ちっちゃくても蒼君は私のこと愛してくれますし!蒼君は貧乳派ですから大丈夫です……多分
そして試合が終わりました。
もちろん試合結果は私達の負け、チームメイト達は皆さん敵を倒しているのに私だけそこの数字は0……流石に1回は倒したかったな
その上、デス数は私の圧倒的1位、チームメイト達は慰めてくれましたが……流石にこれは心に来ますね
「皆さん、もう少し手加減してください」
『いや、マジで初心者で草』
『めんご』
『弱すぎるんだもん』
「絶対にいつか見返してやりますからね!」
そして、私はもう一回部屋を作り直しました。
コメント欄では、私がなんデスするか予想大会が実施されており、それに私が怒ってもすぐに再開されたのはココだけの話です
こんばんは、アカシアです
後書きの内容はシンプルです
カクヨムコンテストが終わったら休止します
ただそんだけです
休止の理由は単純に新しい小説を書きたいからです、公開予定はカクヨムコンテストが終わった日に公開してみようかなと思います
新しい小説のキリが良いところまで行ったらこっちを書きます
ご了承ください




