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第144話 話し合い

「早いですね……」


「そうだな」


話し合いの場は前回のクラスマッチ実行委員の話し合いと会場は同じで、すんなりと着くことが出来たが、中には既に1年生だろうか?

何人かが席に座って前後左右の友人と楽しそうに話していた。


「とりあえず入るか」


澪は首を縦に振ったのを確認したので、俺はドアノブを回した。

中に居た生徒たちは何も前触れもなくドアが開いたので首を急回転させこちらを向いてきた。


それのせいで澪が少しだけ後退りしてしまったが俺は澪のてを掴んで2年1組と書かれた紙が置かれている席に向かった。

その時に女子から視線が熱かったのか澪は極力1年生に見られないように体を隠していた。


「中々集まりませんね」


「先生次第で帰りのSHRの長さが違うからね。

俺等の担任はたまたま早い側の先生で助かったよ」


「でも、今日は少しだけ長かったですね」


まぁ、たまにゴミ乱数引いてめっちゃ長くなることがあるんだけどね。

ゴミ乱数を引かなかっただけマシだ。


「めっちゃ長いのを引かななかっただけマシでしょ」


「それもそうですね」


澪と雑談をして時間を潰していると、徐々に人が集まってきて会議室の中が会話の嵐に飲まれていった。

俺も澪もその嵐の中に入っているのだろう、少しだけいつもより大きな声で雑談していると。


「皆さん」


司会者の人がそう声を上げると全員が話を止めた。


ここに集まっている人は多分クラスの中では真面目枠の人たちなのだろう。

なぜなら、真面目枠の生徒じゃない生徒達ならば司会者が『皆さん』と声を上げても形場は姿勢を良くして聞いてますよ感を出すが小さな声で雑談を再開すると思うからだ。


俺も悪目立ちはしたくなかったので真面目に聞いて時々資料に視線を落としたりしていると。


「っえ」


本当に急だった。

前にいる先生と司会者には見えていない長机の下で澪は俺の手を握ってきた。


咄嗟に俺は視線を資料から澪に向けたが、犯人は何もしていないですよオーラを滲み出していた。


俺は何も出来ずに真面目に話を聞いている風装った。


「種目は去年とさほど変わらない形で進めますが、何か追加せてほしいと要望がある種目はありますか?」


話し合いの司会者が座っている俺等を見渡しながら話しかけた。


「なにもありませんでしたよね?」


「あぁ、なかったぞ」


お互い何とか耳をすませば聞こえるぐらいの声量で実施したい種目を確認した。


司会者は少し間を作り誰も挙手をしないのを確認しこの話を締めくくるために手を叩いた。


「じゃあ、次は係決めですね」


司会者は手にあるルーズリーフを見ながらホワイトボードに係を書いていった。


審判やら車誘導やら救護やら、一通り有ったほうが良さそうな係が書かれていき10個ぐらい書いてマーカーを置きこちらに振り返った。


どうしよっかなー

とりあえず楽そうな仕事で澪と二人っきりになれる仕事を選ぼ。


澪も同じことを考えているのか、血眼になって頭をフル回転させて選んでいた。


「用具行かね?」


「わかりました」


澪と話をまとめ俺等は用具のかかりに立候補した。

対立が湧かなかったので俺と澪は仕事が確定した事になったのでとりあえずひとまず安心した。


後は仕事内容だな

石灰で線を引くだけだけじゃないのかな?

後は道具の準備とかだけでしょ。


係が徐々に埋まっていき、余ったかかりに司会者役の3年生が入る形になってすんなりと終わることが出来た。


それから仕事内容の説明に入ったのだが、用具係の仕事は俺が思っていた通りだったので楽な仕事確定だったのを心で喜んだ。


澪も少し楽な仕事と知ったのが嬉しかったのか、顔に出ていてそんな顔が可愛いと思ってしまった1日だった。

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