クラスマッチ5
「おいおい、あと1分しか出れねーじゃねぇーか!」
「諦めろ蒼、これはルールなんだ」
「クラスマッチ実行委員の権限で澪だけフル出場は出来ないのか……」
落下防止用の手すりに力強く台パンしどうにか澪を長時間出場させる方法を考えていたが、隣からゴミを居るような蔑むような視線を感じた。
「そんな目で俺を見るな」
「バカだなーって」
「何故に?」
義隆は目を見開いて『お前マジか』のように驚いた表情をしてこの程度もわからないのかと呆れが混じったため息を付いた。
「華奢な体格で体力のないか弱い女の子の代表例である柳田さんがフル出場であんな神ディフェンスを連発したら体力が尽きるでしょ。
そんで、過呼吸になって病院搬送まで行ったらどうするんだよ」
「っあ、確かに……苦しんでる澪は見たくないな」
「だろ?
だから後1分の柳田さんを目に焼き付けたほうがいいんじゃない」
義隆は顎を動かして早く見ろと急かしてきた。
俺は義隆から再び試合に視線を戻してみた。
そこには澪にボールが回って来たところだった。
「ドライブドライブドライブドライブ」
「うわ、キモ」
俺の念が届いたのか澪は右ドライブをした。
普段の澪を見ている俺からしたらキレのない澪のドライブはいとも簡単に止められるだろう。
そう考えていたが、澪のマークマンは緩急のあるドライブを前にあっけなく抜かれそのままボールを掴みレイアップシュートを放とうとした。
「めっちゃ良い」
澪の抜き方を試合でされたらお手上げになるんだよなぁー。
レイアップが決まったら2階席は全男子湧き上がると思うけど……は?
「おい、ファールだろ!」
後ろからの悪質的な押し出し。
後は飛ぶだけの澪についさっき抜かれたマークマンが澪の背中を押した。
姿勢が崩れたせいで上手く飛べなく、シュートも外れ体育館の床に肩から大きい音を立てながらぶつかった。
澪は「おいおい、あと1分しか出れねーじゃねぇーか!」
「諦めろ蒼、これはルールなんだ」
「クラスマッチ実行委員の権限で澪だけフル出場は出来ないのか……」
落下防止用の手すりに力強く台パンしどうにか澪を長時間出場させる方法を考えていたが、隣からゴミを居るような蔑むような視線を感じた。
「そんな目で俺を見るな」
「バカだなーって」
「何故に?」
義隆は目を見開いて『お前マジか』のように驚いた表情をしてこの程度もわからないのかと呆れが混じったため息を付いた。
「華奢な体格で体力のないか弱い女の子の代表例である柳田さんがフル出場であんな神ディフェンスを連発したら体力が尽きるでしょ。
そんで、過呼吸になって病院搬送まで行ったらどうするんだよ」
「っあ、確かに……苦しんでる澪は見たくないな」
「だろ?
だから後1分の柳田さんを目に焼き付けたほうがいいんじゃない」
義隆は顎を動かして早く見ろと急かしてきた。
俺は義隆から再び試合に視線を戻してみた。
そこには澪にボールが回って来たところだった。
「ドライブドライブドライブドライブ」
「うわ、キモ」
俺の念が届いたのか澪は右ドライブをした。
普段の澪を見ている俺からしたらキレのない澪のドライブはいとも簡単に止められるだろう。
そう考えていたが、澪のマークマンは緩急のあるドライブを前にあっけなく抜かれそのままボールを掴みレイアップシュートを放とうとした。
「めっちゃ良い」
澪の抜き方を試合でされたらお手上げになるんだよなぁー。
レイアップが決まったら2階席は全男子湧き上がると思うけど……は?
「おい、ファールだろ!」
後ろからの悪質的な押し出し。
後は飛ぶだけの澪についさっき抜かれたマークマンが澪の背中を押した。
それなのに審判は増えを吹かなかった。
姿勢が崩れたせいで上手く飛べなく、シュートも外れ体育館の床に肩から大きい音を立てながらぶつかった。
澪は肩を抑えながら床にうずくまっていて、そんな姿を見た1組側のベンチに座っていた女子と出場していた4人がリング下に集まった。
「おいおい、キレるなよぉー」
「……無理かもな、あいつ何組?」
「ばかばかばか、深呼吸しようぜ?
吸ってー吐いてー吸ってー吐いてー」
「はいはい、わかってますよ」
末代まで呪ってやる。
澪にファールしたあいつと悪質で誰もがどう見ても吹くファールをスルーした審判は虐めたい。
顔面を重点的に殴って網膜剥離を引き起こさせたい。
……まぁ、そもそもそこまでできる勇気も無いし、俺が捕まって泣く澪を見たくないからしないんだけど……できないの間違いだな。
俺はただただ見つめることしかできない自分を少し苛立ちながら澪がベンチに運ばれて行くのを見届けて、下に降りた。




