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第134話 クラスマッチ3

「よし、初戦は1年生なので1年生には悪いですがフィジカルでボコそう計画を遂行しましょう。

行くぞ!」


昼に差し掛かったのを告げるような太陽光が校舎の窓を通って校舎内に明かりを灯す時間帯。

校庭では赤のラインが肩に引かれている体操服と黄色のラインが引かれた体操服の両チームがアップを終え、円陣を組んでいた。


一年生は未だに硬い空気が漂っており、2年生がしてるからしようみたいな雰囲気が感じられ、声も全然聞こえなかったが、俺らは威嚇をするように重低音で叫んだ。


『じゃあ、先攻後攻をジャンケンで決めてください』

と話しているのだろうか?


海斗と一年生のリーダーが審判役の学生と話し合いながらジャンケンをしているのを左サイドバックの位置から観察した。


澪は今頃どうなんだろう。

ちゃんと怪我なくバスケできてるかな……得点してるところを生で見たいんだけどなー

サッカーにもコールド負け要素を入れるべきだと思うんだよねー。

45分の前後半とハーフ20分は長すぎる。

絶対に——


「蒼、始まったよ」


「っあ、ごめん」


キーパーからの声かけでフォーカスをサッカーに移し、なんとなく左サイドでハーフラインよりちょっと手前の位置まで走った。


ボールがこない事を少しだけ願いながら俺はなんとなくそれっぽい動きをしていた。

しかし、それが功を成しちゃったのかボールは俺のところに来てしまった。


「まじかよ……」


誰にも聞こえない声量で独り言をつぶやき、とりあえずトラップして足元に収め、とりあえず少しだけドリブルをして前進すると。


「っえ」


1年生が急に俺の方に走り出してきたので、右方向に身体全体を向き右方向に誘ってみた。

結果としてまんまと引っかかってくれたので左足の甲でボールを弾き急加速で一人をぶち抜いた。

そして今、左サイドには相手一人もいないので全速力で走りペイントエリア付近までドリブルで運び俺はなんとなくクロスを上げた。


しかし、神様はここから先は味方してくれなかったのか、俺が上げたなんちゃってクロスは相手の頭上に飛んでしまった。


あーやらかしたーーーってまじかよ……

俺のクロスは相手のヘディングでクリアされると思っていたが、俺の蹴った球筋上に一人が飛んで合わせようとしてくれた。

助走も完璧で空中姿勢も完璧だったのでそいつの合わせがきれいに決まり、俺のなんちゃってクロスに合わせてくれたお陰でアシスト1が付いてしまった。


それと同時に、合わせてくれた男子生徒と俺は抱き付き合い喜びを分かち合い義隆達とも喜びを分かち合った。


◆◆◆


「これからどーする?」


「そうだな……次の試合まで時間しかないから一回俺は澪のバスケを見たいかな」


「いいねぇ、俺も咲茉のバスケでも見に行くとするかな」


「じゃあ、行こうか」


1年生との戦いに7対0で圧勝し気分がいい状態で各々休憩タイムに入ったので俺と義隆は女子が戦っているバスケを見るために体育館に向かった。


既に試合は始まっており、7点差で俺等のクラスが勝っていた。

澪はベンチで真剣な表情で眺めていた。


「うわー、人多くね?」


「それな……まぁ、あらかた理由は考えられるけど」


「ははっ確かに」


義隆は爆笑をして回りを見渡した。


体育館内では黒の女神がいるクラスが戦っているという噂を聞きつけたのか男子生徒がうじゃうじゃ居た。

目当ての黒の女神はたったの2分しか出れないないのでもしかしたらもう出てるかもしれないし、出ないのかよーとか思って帰っていった瞬間に出るかもしれないし……まぁ気長に待とう。


体育館内ではスマホを眺めている人が多数いるので澪以外の女子生徒に興味がない人がたくさんいるという事なのだろう。

そんな君らが大好きなな柳田澪は俺の許嫁の嫁なんだけどね。


俺は一人優越感に浸りながら気ままに澪の登場を待った。


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