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第133話 クラスマッチ2

「出たくないよぉ……」


詳しいクラスマッチのルールがホワイトボードに貼られ、男女に分かれて作戦会議をしていたのだが、女子の方で一人瞳から輝きが消えている少女が居た。


女子のバスケは全員が2分出ないといけないんだったよな。

てことは澪が他の男の視界に入ってしまう時間が確定で確保されてしまうのかよ……まぁ、俺も澪のバスケをしている姿を見てみたいから我慢するか


お願いだから突き指と捻挫はしないでくれよ澪が倒れたら普通に――


「蒼、聞いてる?」


「っあ、ごめん、もう一回言ってくれない?」


「ちゃんと聞いとけよー」


「めんご」


危ねえー、澪の方ばっかり気にしてるのがバレてなくてよかったー


「蒼はとりあえず走れるし左利きだから左サイドバックで」


「わかったけど、ディフェンスの動きって漫画で読んで知識しかないけどいいの?」


「あぁ、別に初戦の相手は1年生だしそこで慣れて」


「了解」


左サイドバック……クロスとか相手のサイドからの攻撃を守ったりすればいいんだよな?

とりあえず左サイドの1対1だけは負けないように心がけとこうかな、あとはスタミナ切れだけは避けたいから8割の力で走ればいいかな。


「今回はオフサイドがあるから攻撃のときは気をつけるのと、ディフェンスラインをさげすぎないでね。

まぁ、審判は学生がするから甘々になると思うけど。

あ、後は――」


何かいろんなクラスマッチ特殊ルールを説明している中、俺は勝手にある程度サッカーのルールをいじられていないだろうと思い。

澪の方を眺めた。


澪は咲茉と陶さんと楽しく会話しており、女子はあまりクラスマッチに熱を入っていないのか軽くルール説明だけして各々のグループで雑談を始めているようだ。


あー俺等も早く雑談してー、賞金がかかってるから別に真面目な作戦会議とかもいいんだけどさ、別にサッカーIQとか高くないだろうしサイドバックなんだから攻めるときは殆どダッシュしてクロスを上げるだけでいいでしょ。


一人で勝手に自分の仕事を決めずけ、楽しく会話している黒の女神でもある俺の嫁を眺めた。


楽しく会話している澪に俺は頬が自然と緩んでしまった。

こんな平和で和やかな空間をもっと観察したかったのだが、海斗の変な発言のせいですべての計画が狂ってしまった。


「今日の放課後、公園で練習しようぜ」


え……いやいや明日だよクラスマッチ?

今から練習しても遅いって、セットプレイとか覚えれるわけ無いやん。


俺は澪とイチャイチャしたかったのに……まぁクラスマッチも楽しいからいいんだけどさ……


乗り気にならない状態で作戦会議も終わり、放課後公園で練習があるのが決定し憂鬱になりながらも放課後までの長い長い授業を受けた。


そして、放課後が来た。


「じゃあ、中鬼から始めようか」


一つのボールを円で囲みジャン負けの2人が円の中心に入った。

何をするのだろうと思ったが、最初のパスでどういう練習か理解した。


中にいる2人にパスカットをされなさそうな人にパスを出し続ければいい。

てことは――


「っと」


俺は義隆からのパスをトラップせずにダイレクトでサッカー部に入っている人に返した。

不格好なダイレクトパスでも、流石サッカー部と言ったところか、何事もなかったように完璧にトラップしてみせた。


俺は感心しているのもつかの間。


「蒼」


サッカー部の人が早いパスを繰り出してきた。

俺としてはもう少し優しくパスを出してほしかったが、ディフェンスも近くにいたので仕方なかったのだろう。


俺は見様見真似で自称完璧にトラップをしたら、案外うまく行き、足元から少しだけ離れてしまったがボールロストはしなかった。

それと同時に、サッカー部の人から


「ナイストラップ、蒼お前上手くね?」


褒められてしまった。


「まぁまぁ、漫画で予習してきたからね」


「じゃあ、サイドバックも完璧だな」


俺は腕をたかだかに掲げてみせた。


◆◆◆


「これはたしか外用ボールだったよね?」


玄関のところにおいてあるバスケットボールを手に取り、私は玄関をあけ道路で蒼君みたいにドリブルというのをしてみました。


「……9、10よし、とりあえずドリブルを10回できました……にしても手が痛いですね」


私のお手々はたったの10回ドリブルしただけなのに、蒼君と違って真っ赤に染まってしまいました。


なんでなんでしょう?

つき方が違うのかな……叩く感じでつくんじゃないのかも


試行錯誤をしながら私は蒼君に無断で外用ボールを使い自主練をして爽やかな汗を書きました。

これで足を引っ張る事はないと胸を撫で下ろしマガラ家に入りました。


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