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第120話 楽しいショッピング

「もう少しでチャンネル登録も10万行きそうだったよね?」


「……そこまで目を通してるんですね」


「当たり前でしょ、私はレイちゃんの熱狂的なファンなんだから!」


皐月ちゃんは私を押し倒す勢いで私に顔を近づいて私よりも私のチャンネルを熟知してそうなオーラを醸し出していた。


「私は蒼君と婚約の中でリア充になっていても推してるから、他のファンもレイちゃんも女の子だから恋愛してもオッケーって雰囲気だから、前の炎上は本当に意味わかんないよね」


「確かに……まぁ私の場合は企業勢だし厳しいと思うけど」


「エルちゃんのファンの人だったら許しそうだけど?」


「わからないよー、もし義隆が私の家にいる時に配信をしていてたまたま声が入っちゃったら誤魔化しようがないからその時は恋人いたカミングアウトするかもだけど」


「その展開だったらファン側も問答無用で認めるかもね」


「私は急なカミングアウトだったから炎上しちゃったんですよね」


もし私もアイドルを推してて、推してるアイドルが急に結婚発表とかされたら悲しんじゃうし推してる熱量次第で誹謗中傷しちゃうかもな……今の私だったらぜったいにいいしないけどね、あんなに辛くなる事なんて殆ど無いだろうし。


「話は変わるけど、この後どうする?ご飯までは結構時間があるけど?」


「それだったら服屋で時間潰しとかどう?」


「迷惑じゃないですか?」


「大丈夫、行く予定の服屋の店長と私のお母さんが仲良いから少しは融通してもらえると思う」


「じゃあそこで時間潰そう」


「電車使うけど、時間あるから大丈夫だよね?」


今の時刻は3時…ご飯はだいたい7時だし大丈夫だね、


「はい、大丈夫です」


そして、私たちは今日で2回目の中央駅で電車から降り、皐月ちゃんの後をついてアミューの中をさまよいました。


「ここ、大きい服屋だからもしかしたらこれだ!って服見つけれるかも」


「「……」」


皐月ちゃんの後をついて行って来た店は女子だったら誰でも知っている大人気の女性服屋で、私と咲茉ちゃんはここの店長と仲がいいと言う事実に驚きを隠せず黙り込んだしまった。


「ここって前に来た店だよね」


「はい……陶家ってどんな家系なんでしょう」


皐月ちゃんのファッションセンスがずば抜けている理由がわかったかもしれない。

多分皐月ちゃんは幼い頃からお母さんとかと一緒にここに買いに来ていて自ずと自然に身についたんだろう。


桜島高校が鹿児島県民に大人気なのは鹿児島でもある程度の頭の良さとなんと言ってもオリジナル制服だと思う。


オリジナルって言っても基準となる制服から服の袖を長くしたりスカートやリボンの色を変えれる程度でわあるが、皐月ちゃんの制服は皐月ちゃんと完璧に合っている。


「じゃあ、とりあえず春物を見に行こっか」


「そうだねー」


春物だったら羽織るものが欲しいですね、ピンクとかベージュ色、水色……は普段から水色の服が多いから無しかな。


私は2人と横並びになりながら春物コーナーに向かった。

幾つか良さそうな羽織るものを見つけましたが、私の直感が『これじゃない』と言っているので見逃しているのが殆どでした。


グッとくる物がなかなか見つからない中。


「澪ちゃん、これ似合いそうだよ」


私の後ろから聞こえて来た皐月ちゃんの声に反射するような形で体全体を向けると、そこには直感がビビッと来た羽織ものがありました。


腰ぐらいの長さがあるシンプルなベージュ色の羽織ものがそこにありました。


「これにいつも着ているような水色の服とロングスカートを組み合わせたら大人っぽく見えるんじゃない?」


確かに見えるかもしれません。

だけど一つ問題があります。


「でも、私151しか身長ないんですよね……」


もし自分のコンプレックスを一つ上げてくださいってなると私は真っ先に身長が浮かぶと思います。

お母さんもあまり高くないので遺伝的になんとなくここから身長が伸びる事あってもせいぜい152になるだけでしょう。


「直感で似合うと思いますけど、周りうけはどうなんでしょう……」


「厚底かヒールでそこは身長を盛ってなんとかしよう」


「蒼君だったら別に身長とか気にしないと思うよ」


「……そうですね、じゃあ買います」


「一回試着すれば?」


「そ、そうですね」


私は皐月ちゃんから羽織る物を受け取り制服の上からではあったがとりあえず羽織ってみた。


「……良いですね」


私の制服はリボンが水色でスカートは薄い緑で袖が肘の先ぐらいの物ですが、そんな制服にも似合うのでこれは私の直感を褒め称えたいです。


っあ、皆さんに見せないと。


私は試着室のカーテンを勢いよく開いた。


「わーお、めっちゃ似合ってんじゃん」


「制服の上からで似合うんだったら私服だったらもっとじゃない?」


「購入確定?」


「確定です」


「じゃあ、早いとこ買っちゃいな、私たちはここら辺をうろついてるから」


「わかりました」


後から聞いたのですが。

試着室から出て会計に向かう際の私の足取りは小学生一年生の入学式並みに軽やかな足取りだったそうです。



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