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得体の知れない卵を拾った話  作者: 悠月 かな
7/10

第七話

 ノアールを拾ってから4日目。

そろそろ疲れが出てきた。

毎晩ノアールを潰さないように寝てるせいか、とにかく疲れる。


「何か良い方法はないのか…」


あと、3日もこの状況が続くのは辛い。

その時、素晴らしいアイディアが浮かんだ。

早速、スマホを取り出し調べ始める。


「リウ。何を調べてるのだ?」

「孵卵器を探してる」

「ふらんき?」

「卵を温める装置だよ。丁度いい温度と湿度を保ってくれるんだぜ。画期的だよな?」

「それで我を温める気か?」

「そうだよ。さすがに疲れが溜まったからな〜」


俺はスマホをスクロールしながら呟いた。


「リウ!我を温めるのはお前だ。そんな物で温めるなど失礼だ!」

「はあ?何怒ってるんだよ。孵卵器があれば、俺も休めるし、ノアールも温まるし一石二鳥じゃん」

「ふざけるな!」


ノアールが怒鳴った瞬間、ニョローンが目の前に現れた。


「バッドポイント!!」


ピコピコハンマーが振り下ろされる。


「来たな!」


俺は、俊敏な動きでかわした…つもりだった。

しかし、ピコピコハンマーは、しっかりと頭を打ちのめした。

疲れが溜まっていた俺はイラっとし、引き出しからハンマーを取り出すと、ニョローンに向き合った。


「毎回、頭を叩きやがって!許さね〜!」


ハンマーを振り上げ、ニョローンに詰め寄る。


「覚悟しろ!」


ハンマーを振り下ろした瞬間、ニョローンはフッと消えてしまった。


「卑怯だぞ!戻って来い!」


俺が喚いていると、ノアールが溜め息をつきながら言った。


「ニョローンは優秀だ。人間如きに壊せるものではない。これに懲りて、孵卵器などで楽をしようなどと考えぬ事だ」


ノアールの言葉に、俺はガックリと肩を落とした。



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